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インド映画『あなたの名前を呼べたなら』あらすじとキャスト。公開される劇場情報

  • Writer :
  • 石井夏子

2018年カンヌ国際映画祭批評家週間「GAN基金賞」受賞作

カンヌが注目するインドの女性監督ロヘナ・ゲラ長編デビュー作『SIR』が、日本公開用に『あなたの名前を呼べたなら』と題名を改め、2019年8月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開することが決定しました。

あわせて、ビジュアルも解禁されましたのでご紹介いたします。

映画『あなたの名前を呼べたなら』について

ロヘナ・ゲラ監督のツイッターアカウント

アメリカで大学教育を受け、助監督や脚本家としてヨーロッパでも活躍するムンバイ出身のロヘナ・ゲラ監督

インドと欧米という2つの視点を持つ女性監督が、差別が残るインド社会に変革を起こしたいという情熱で作り上げた本作。

厳しい身分制度や因習を乗り越えて愛を育む男女の物語は、インドではまだ本作のスタッフやゲラ監督の家族ですら「絶対に起こり得ない物語」と断言するタブーなんです。

逆境をはね飛ばして夢に踏み出すラトナを演じるのは、『モンスーン・ウェディング』(2001)のティロタマ・ショーム

彼女自身もインド映画界を離れてニューヨーク大学の演劇教育の修士号を取得し、貧困や暴力に苦しむ人々のために活動した経験を持っています。

ティロタマ・ショームのツイッターアカウント

『裁き』(2014)のインド系シンガポール人のヴィヴェーク・ゴーンバルが、ラトナの優しさとおいしい食事に癒され、心のままに生きようと目覚める御曹司アシュヴィンを演じました。

またフランス仕込みのシックなインテリアや、ラトナが目を輝かせる布市場の路地など、ムンバイのおしゃれな一面も楽しい見所のひとつです。

映画『あなたの名前を呼べたなら』のビジュアル


(c)2017 Inkpot Films Private Limited,India

夢を持ちながら住み込みの家政婦として働くラトナと、その家の主アシュヴィン。

本作のメインキャラクターである二人が、うつむき加減にそれぞれの方向を見つめています。

異国情緒あふれるカラフルな色彩と、かれらの距離感の対比に興味を惹かれるビジュアルとなっています。

映画『あなたの名前を呼べたなら』の作品情報


(c)2017 Inkpot Films Private Limited,India

【公開】
2019年(インド・フランス合作映画/ヒンディー語・英語・マラーティー語)

【原題】
SIR

【監督・脚本】
ロヘナ・ゲラ

【キャスト】
ティロタマ・ショーム、ヴィヴェーク・ゴーンバル、ギータンジャリ・クルカルニー

【作品概要】
助監督や脚本家としてヨーロッパでも活躍するムンバイ出身のロヘナ・ゲラ監督の長編デビュー作です。

アメリカでも教育を受けたグローバルな視点を持つ彼女が、差別が残るインド社会、そして世界に風穴を空けます。

本作は2018年カンヌ国際映画祭批評家週間にて「GAN基金賞」を受賞。

主人公ラトナは『モンスーン・ウェディング』(2001)のティロタマ・ショームが、ラトナに癒されて行く御曹司アシュヴィンには『裁き』(2014)のインド系シンガポール人のヴィヴェーク・ゴーンバルがキャスティングされています。

映画『あなたの名前を呼べたなら』あらすじ

経済発展著しいインドのムンバイ。

農村出身のメイド、ラトナの夢はファッションデザイナーです。

夫を亡くした彼女が住み込みで働くのは、建設会社の御曹司アシュヴィンの新婚家庭…のはずでしたが、結婚直前に婚約者の浮気が発覚し破談に。

広すぎる高級マンションで暮らす傷心のアシュヴィンを気遣いながら、ラトナは身の回りの世話をしていました。

ある日、彼女がアシュヴィンにあるお願いをした事から、2人の距離が縮まっていきますが…。

まとめ

近くて遠い二人の世界が交差した時、待ちうけるものは…。

懐かしくて勇気が湧いてくる恋と目覚めの物語が、あたたかな喜びを連れてきます。

インド映画って長いんでしょ?と思いの方もご安心を。上映時間は99分です。

映画『あなたの名前を呼べたなら』は8月2日(金)より、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開

千葉県のキネマ旬報シアターでは8月3日(土)から8月16日(金)まで上映予定だそう。

身分、性別を乗り越え、本当の自由を手にする主人公たちの姿を、ぜひ劇場で見届けてください。

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