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Entry 2017/05/01
Update

安藤サクラ映画おすすめ5選!百円の恋以外も名作多数!

  • Writer :
  • Yuko


(C)2014 東映ビデオ
これまで数々の映画賞に輝き、演技派女優として確固たるキャリアを築き上げてきた、安藤サクラ。

父は映画監督で俳優の奥田瑛二、母はコメンテーターでエッセイストの安藤和津、姉は映画監督の安藤桃子という芸能一家であることも有名ですね。

また、2012年には柄本明の息子で俳優の柄本佑と結婚、2017年6月に第1子を出産予定だそうです。

安藤サクラは、高校生の時に女優の道へ進み、父・奥田英二が監督を務めた『風の外側』でデビューしました。

2013年の映画『かぞくのくに』の演技が高く評価され、第86回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を受賞。また同賞で助演女優賞も受賞しました。

2016年の第39回日本アカデミー賞にて、2014年に主演した『百円の恋』で最優秀主演女優賞を受賞しました。

その他の作品には、『クヒオ大佐』、『その夜の侍』、『春を背負って』、『追憶』などがあります。

役に合わせて体重を増減したり、汚れ役やヌードシーンも厭わない女優魂を見せるなど、作品の中で一際存在感を放っており、観客の視線を常に釘付けにしています!

今回はそんな安藤サクラが出演している映画の中から5作品をピックアップしてお届けします!

1.32歳女性がボクシングで変化していく姿を描いた傑作『百円の恋』(2014)

『百円の恋』の作品概要

2014年の日本映画。監督は、『イン・ザ・ヒーロー』の武正晴。出演は、安藤サクラ、新井浩文、稲川実代子、早織、宇野祥平、坂田聡、沖田裕樹ほか。

第27回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞。また、米アカデミー賞の外国語映画賞日本代表作品に選出されるなど高い評価を受け、第39回日本アカデミー賞では最優秀主演女優賞、最優秀脚本賞を受賞。

『百円の恋』のあらすじ

32歳の一子(安藤サクラ)は実家でだらしない毎日を過ごしていましたが、離婚して実家に戻ってきた妹の二三子とケンカをしてしまい、やけになって一人暮らしを始めます。

100円ショップで深夜労働にありつき相変わらずな日々を送っていたものの、その帰り道に通るボクシングジムで寡黙に練習を続ける中年ボクサーの狩野(新井浩文)と出会い、恋に落ちます。すぐに同棲をはじめますが狩野にはあっさり捨てられてしまいます。

ある日、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変えて行きます。

『百円の恋』のおすすめポイント

32歳のさえない女性があるボクサーとの出会いから、毎日をサバイブしながら恋愛とボクシングに目覚めていく姿を、安藤サクラが演じた人間ドラマです。

安藤サクラの体当たりの演技がもっとも評価された作品です。

安藤サクラはこの映画のオーディションに自ら応募し、主人公・一子役を勝ち取りました。

彼女は「脚本を読んだ時の興奮。特に試合のシーンを読んだとき、『やりたい!』と感じました」と述べ女優としての“欲”に駆られたのだそうです。

また、一子を演じるにあたり、オーディション段階で一度体重を増やし、撮影が始まって10日間くらいで身体を絞ったのだそう。

中途半端な自分、さえない日々に葛藤するヒロインを、体を張った熱演で見事に表現しています。安藤サクラはボクシング経験者ということもあり、ボクシング姿もとても様になっていてカッコいいです。

何かを始めるのに遅すぎることはない、と教えてくれる作品です。自分を変えたい人、平凡な毎日をおくっている人におすすめです!

2.安藤サクラ×安藤桃子、初の姉妹タッグで贈る人間ドラマ『0.5ミリ』(2013)

『0.5ミリ』の作品概要

2013年の日本映画。監督・脚本は、安藤サクラの実姉・安藤桃子。出演は、安藤サクラ、津川雅彦、柄本明、坂田利夫、草笛光子、折本順吉、木内みどりほか。

原作は、安藤桃子の同名小説。

第38回日本アカデミー賞優秀主演女優賞(安藤サクラ)。

『0.5ミリ』のあらすじ

介護ヘルパーの山岸サワ(安藤サクラ)は、ある日派遣先で寝たきり老人の娘から唐突に「冥途の土産におじいちゃんと寝てほしい。」と依頼されます。

サワは添い寝するだけとの条件で引き受けますが、その日のうちに大事件に巻き込まれ、職場も住居も失ってしまいます。

住み慣れた街を離れたサワは、見知らぬ土地土地で見つけたワケありの老人につけこみ、彼らの生活に入り込む押し掛けヘルパーを始めます。

『0.5ミリ』のおすすめポイント

監督の安藤桃子が、自身の介護経験を基に執筆した小説がもとになっている作品です。

ある事件に巻き込まれて全てを失った介護ヘルパーが、生きるために押し掛けヘルパーを始めたことからスタートする交流を通し、人と人とのつながりを描く人間ドラマです。

196分という長尺にもかかわらず、これまでにない新鮮な作風と安藤サクラの放つ不思議な魅力に引き込まれ、まったく飽きずに見る事ができます。

安藤サクラ演じるサワの“押し掛けヘルパー”という、勝手に家に住み始め、老人たちの弱みを握る…といった、はっきり言って犯罪スレスレな図々しさ・厚かましさがなんとも面白い。

一癖も二癖もある老人たちとの掛け合いも絶妙で、特にあのアホの坂田が寂しくもユーモアを滲ませる老人を演じているのも見どころの一つ。

「老後」という重くなりがちなテーマを、軽妙ながらも鋭く描きつつ、しみじみとした後味と余韻を感じさせます。

実の姉が監督をしているだけあって、安藤サクラの魅力が存分に引き出されている作品です!

3.3人の若者の逃避行の行く末は…『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(2009)

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の作品概要

2009年の日本映画。監督・脚本は『ゲルマニウムの夜』の大森立嗣。出演は、松田翔太、高良健吾、安藤サクラ、宮崎将、柄本佑、洞口依子、多部未華子、新井浩文、柄本明ほか。

第60回ベルリン国際映画祭フォーラム部門正式招待作品、第10回東京フィルメックス特別招待作品。

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のあらすじ

孤児院で兄弟のように育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は、電動ブレーカーでひたすら壁を壊すだけの解体現場で働く日々を送っていました。

安い賃金に過酷な労働環境、そして陰惨ないじめに遭い、行き場のないいら立ちを募らせた彼らは、ケンタの兄のいる北へ向かうことにかすかな希望を抱いて、旅に出ることに…。

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のおすすめポイント

孤児院で兄弟のように育った若者たちが、過酷な労働環境で働かされている解体現場の仕事にいら立ちを募らせ、人生の新たな一歩を踏み出そうとする青春ロードムービーです。

理想と現実とのギャップ、子供と大人との狭間で苦しむ姿を、松田翔太、高良健吾、安藤サクラがうまく表現しているところが見どころです。

安藤サクラは、2人がナンパした女の子・カヨちゃんを演じています。愛に飢えた“ブスでバカ”なこの役を演じるために10㎏増量したそうです。

主人公のケンタとジュンは、嫌な世界から抜け出すために旅を始めますが、旅をすればするほど気持ちはすれ違って行きます。カヨちゃんはちょっとウザいキャラクターながら、二人の間に入り、母親のようになっていきます。

誰でも一度はすべて投げ捨て、どこか遠くに逃げたいと考えたことがあると思います。この映画はそれをやった若者とその末路もみせてくれています。最後まで誰も救われないのでズシリと心が重たくなりますがとても考えさせられる作品です。

4.17歳男子高校生の甘酸っぱい性春物語『俺たちに明日はないッス』(2008)

『俺たちに明日はないッス』の作品概要

2008年の日本映画。監督は、『赤い文化住宅の初子』『百万円と苦虫女』のタナダユキ。出演は、柄本時生、遠藤雄弥、安藤サクラ、草野イニ、水崎綾女、三輪子ほか。

さそうあきら原作の同名漫画を実写映画化。

『俺たちに明日はないッス』のあらすじ

男子生徒とつるんでばかりの高校3年生の比留間(柄本時生)は、優等生の友野(三輪子)とセックスしたいとばかり考えていました。

そんなある日、友野と担任教師の吉田(田口トモロヲ)がイチャつく姿を目撃してしまいます。恋人と順調にいっている仲間たちを横目に、比留間は友野と吉田の関係を持ち出し脅そうとしますが…。

『俺たちに明日はないッス』のおすすめポイント

女の子とセックスのことしか頭にない男子高校生を中心に、思春期の恋と性を綴る苦くて切ない青春コメディー映画です。

安藤サクラは、好きになった男の子に積極的にアプローチする女子高生を演じ、好きな人と初めて結ばれるシーンでは戸惑いや喜びを繊細に表現しています。

比留間を演じた柄本時生をはじめとする男子たち全員が、“こんな子いたな”と思うようなどこにでもいそうなタイプ。一方彼らを翻弄する女子たちは計算高さや大人っぽさを感じさせます。自分が17歳だったころもこんな感じだったかなと思い出してしまう人も多いはず。

恋のライバルを殴りつける、全裸で海に飛び込むといった、いかにも青春な場面を取り入れたタナダユキ監督の演出も好印象です。

安藤サクラや柄本時生といった実力派の若手俳優陣の演技が光る作品です。

5.園子温監督が贈る壮絶な愛の物語『愛のむきだし』(2008)

『愛のむきだし』の作品概要

2008年の日本映画。監督は、『新宿スワン』『紀子の食卓』などの園子温。出演は、西島隆弘(AAA)、満島ひかり、安藤サクラ、尾上寛之、清水優、渡辺真起子、渡部篤郎ほか。

第9回東京フィルメックスにおいて観客の投票によって選出される「アニエスベー・アワード」を受賞。また第59回ベルリン映画祭に出品され、「カリガリ賞」「国際批評家連盟賞」を受賞。

『愛のむきだし』のあらすじ

敬虔なクリスチャン一家で育ったユウ(西島隆弘)は、ある出来事を境に神父の父(渡部篤郎)に懺悔を強要され始めます。

父の期待に応えようと、懺悔のために毎日罪作りに励むうちに罪作りはエスカレートし、いつしかユウは女性ばかり狙う盗撮魔となっていました。

そんなある日、運命の女ヨーコ(満島ひかり)と出会い、生まれて初めて恋に落ちますが…。

『愛のむきだし』のおすすめポイント

監督が知り合った「盗撮のプロ」の実話をもとに製作され、自身の体験や取材を組み込んだ3時間57分に及ぶ純粋かつ壮絶なラブストーリーです。

あまりにも尺が長いので、上映中はインターミッションが挟まれ、DVDは2枚組になったという作品です。

安藤サクラはこの作品で、悪の教団「ゼロ教会」という新興宗教団体の信者で教祖の右腕の女・コイケを演じています。不気味さの漂う演技が際立っていて、彼女でなければ成り立たない役といってもいいくらいです。

西島隆弘、満島ひかりの迫真の演技もまた素晴らしい。

ユウ、ヨーコ、コイケという3人は親からの愛が欠如していることが共通していて、その愛を穴埋めするために盗撮や暴力、宗教等に走ってしまいます。

描かれる暴力や性など過剰な演出は園監督らしさにあふれていますし、興奮や笑い、エロス、感動のバランスが良く最後まで飽きさせない魅力があります。

一体どこまでが実話なのかが気になりますが、濃密なストーリーにきっとあなたも魅了されるはずです。

まとめ

安藤サクラの出演映画から5作品をピックアップしてお届けしました。

やはり『百円の恋』が彼女の代表作ですが、他の作品も安藤サクラの魅力がたっぷり感じられる作品だと思います。

2017年以降も出演映画が続々と公開されます。最新作を見る前にぜひ過去の作品を見て、安藤サクラの演技を堪能してみてはいかがですか。

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