古川雄輝の主演映画『風の色』は2018年1月26日より全国順次公開。
突然目の前から消えた恋人ゆりの死から100日後。彼女との思い出の品々を胸にマジシャンになることを決意した涼。
“自分と生き写しの人間”であるドッペルゲンガーの存在に気づいた彼の目の前に、亜矢と名乗る今度はゆりと瓜二つの少女と出会いますが…。
CONTENTS
1.映画『風の色』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【原案・脚本・監督】
クァク・ジェヨン
【キャスト】
古川雄輝、藤井武美、石井智也、袴田吉彦、小市慢太郎、中田喜子、竹中直人
【作品概要】
ハリウッドでもリメイクされた映画『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督による、北海道と東京を舞台したラブストーリー。
『ライチ☆光クラブ』『曇天に笑う』の古川雄輝と、『桐島、部活やめるってよ』の藤井武美のそれぞれが、1人2役でダブル主演を務める作品。共演に竹中直人や袴田吉彦たちが固めています。
2.映画『風の色』のあらすじ
桜の季節の東京、100日前に彼が老夫婦に預けたという箱をカフェのマスターから受け取った、無職の青年・涼。
記憶が全くない彼が目にしたものは突然目の前から消え、彼女の母親からの死を告げられた、恋人ゆりとの思い出の品々でした。
彼女が記した日記や写真により、幸せな日々を思い出した彼は憧れのマジシャン講師の橘田を目指して、マジシャンの道にすすみます。
ある日、2年前の水中脱出マジックで行方不明になった天才マジシャンの隆が“自分と生き写しの人間”ではないかと思い始めた涼。
彼は生前にゆりが、「私たちはまた会える」、「流氷が見たい」と言っていた言葉に導かれるように、北海道に向かいます。
旅の途中の北見で、涼は偶然にも亜矢と名乗る、ゆりと瓜二つの女性に出会います。
彼女もまた、行方不明の隆との再会を望んでいました。
すぐに惹かれ合った2人は一緒に旅を続け、流氷を進む網走の砕氷船で唇を重ね合わせ、札幌にある隆の家で結ばれることになります。
翌朝、ゆりの写真や日記を亜矢の元に残したまま、東京に戻った涼は、ゆりの母親の元を訪れました。
「亜矢さんに会いました」という涼に対して、涙を流した彼女は自分は母親ではないと口火を切りましたが…。
3.古川雄輝のプロフィール
古川雄輝(ふるかわゆうき)は、1987年12月18日に東京生まれると、7歳でカナダに移住。16歳のときに単身ニューヨークで生活を送ります。
慶応大学に進学し、2009年にミスター慶応コンテストのグランプリに選ばれ、2010年に「キャンパスターH★50with メンズノンノ」で審査員特別賞を受賞しました。
2011年から俳優として活動を始め、映画『高校デビュー』やテレビドラマに出演をします。
映画『men’s egg Drummers メンズエッグ・ドラマーズ』と『富夫』では主演を果たします。
その後2012年に『ロボジー』、2013年に『潔く柔く』『永遠の0』の話題作への出演が続き、NHK大河ドラマ『八重の桜』に出演をしました。
人気少女マンガの2度目のドラマ化『イタズラなKiss~Love in TOKYO』で、主人公の恋の相手である入江直樹役を演じ、中国でも脚光を浴びています。
4.映画『日本映画』の感想と評価
古川雄輝&藤井武美はそれぞれ2役を演じる魅力は?
流氷の北海道の知床と、桜舞い散る東京を舞台に展開される、幻想的でミステリアスなラブストーリー。
様々な伏線が張り巡らされたオリジナル脚本を映画化したのは、クァク・ジェヨン監督。
彼はハリウッドでリメイクされ、日本でドラマ化された『猟奇的な彼女』で知られています。
主演はドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』の人気から、中国のツイッター「Weibo」で158万人のフォロワーを誇る古川雄輝。
またNetflix『僕だけがいない街』や映画『曇天に笑う』にも出演していて、ブレイク必至の国際俳優が、涼と隆の2役を演じます。
クァク監督はセリフ変更をした際に、俳優としての古川雄輝が印象深かったと語っています。
「彼は自分が納得できるまで、すべてを確認する珍しい役者だと思います。そのためクランクアップまで役を誠実に演じ、言うべき事は直接言ってくれた。そんなパワフルな役者という印象が強いです」
本作を見ると古川雄輝が涼や隆の2役のキャラクターを練って挑んでいることが、すぐに見て取れるはずです。
彼は役を演じるだけでなく、また役柄が物語ではなく、テーマを伝えるものだと感じさせる意志の強さを感じさせてくれます。
ヒロインとなる、ゆりと亜矢の2役を演じるのはオーディションで約1万人から選ばれた藤井武美。
クァク監督はオーディションで藤井と出会った時の印象について次のように述べています。
「若かりし頃に憧れた薬師丸ひろ子を思い出させてくれる、ダイヤの原石」
藤井武美の時折り見せる仕草は魅力的でハッとさせられることも多かったように思います、要注目です!
作品の魅力はマジックやドッペルゲンガー!
クァク監督は本作の語りのモチーフに「マジック」や「ドッペルゲンガー」を魅力として使用したことについて、このように語っています。
「マジックをテーマにしたのは、作品の神秘的でミステリアスな雰囲気を強調するためです。マジックは異次元が存在するような錯覚を与えるものですが、観客が錯覚を覚えるような映画を作りたかったんです。ドッペルゲンガーをテーマにしたのも、神秘的な雰囲気を出したかったからです。これまでドッペルゲンガーをテーマにした映画といえば、サスペンスやホラーで、その邪悪な部分ばかりが強調されていましたが、私は純粋な愛、肯定的な面や悲しさなど、これまで見せたことがのなかった部分を見せたいと思ったのです」
この点は物語をミステリアスなものにする謎を含むことでその後の展開が気になるのは確かです。
しかし、それだけではなく、次々とマジックをもっと見たいという観客の心理もくすぐり、展開の運びを期待させる効果も生んでいます。
また、マジックのタネを見せる映像があることも、魅力の1つになっています。タネあかしするマジックは見落としのないよう刮目しましょう。
一方でマジックのタネあかしとは違い、タイトルの『風の色』は目には見えませんよね。
その“風の色”について、クァク監督は次のように解説しています。
「“風の色”とは目には見えない、心で見て感じるものです。愛も、心で見て感じるものですし、いろいろと目に見えない心で感じるものを描いたのが、風の色です」
つまりは、本作『風の色』の神秘的でミステリアスなラブストーリーは、あなたの心の色で判断しなくてはなりません。
さて、どのような恋愛模様に感じるか、劇場でお確かめくださいね。
まとめ
古川雄輝の演じたマジシャンの涼は、北海道の冷たい海の底に沈められる鍵のかけられた透明なボックスから、脱出に挑みます。
しかし、“本当”は何から脱出したかったのでしょう?
また自分のドッペルゲンガーとどのように対じするのか。マジックは魔法ではありません。すべてタネがあるモノです。
だとしたら、涼と隆、亜矢とゆりの関係と、この2組のラブストーリーのマジックのタネあかしとは?
古川雄輝主演の映画『風の色』は、2018年1月26日より全国順次公開!
お見逃しなく!