それぞれのケジメをつけるため、ニューヨークに銃弾の雨が降り注ぐ。
過去に3度、それぞれ違う俳優と設定で映画化されるほどの人気を誇るマーベルコミックスの人気ヒーロー「パニッシャー」。
世にはびこる悪人を容赦のない方法で殺害するダークヒーローでありながら熱狂的なファンの多いパニッシャーをNetflixが映像化したドラマ『Marvelパニッシャー』シーズン1は、高い完成度で話題となり、配信直後から話題となりました。
今回はそんなドラマシリーズの最新シーズンである『Marvelパニッシャー』シーズン2をネタバレあらすじを交えご紹介させていただきます。
CONTENTS
海外ドラマ『Marvelパニッシャー』シーズン2の作品情報
【配信】
2019年(Netflix限定配信)
【原題】
Marvel’s Punisher
【監督】
マット・ロイド
【キャスト】
ジョン・バーンサル、ジョージア・ウィガム、アンバー・ローズ・レバ、ベン・バーンズ、ジェイソン・R・ムーア、ジョシュ・スチュワート、ロイス・ジョンソン
【作品概要】
原作コミックスにおけるパニッシャーの宿敵ヴィラン「ジグソウ」が登場しさらに過激となったシーズン2。
主人公パニッシャーを演じるのはドラマシリーズ「ウォーキングデッド」でブレイクし、『フォードvsフェラーリ』(2020)でもメインキャストを務めたジョン・バーンサル。
海外ドラマ『Marvelパニッシャー』シーズン2の登場人物紹介
フランク・キャッスル/パニッシャー(ジョン・バーンサル)
犯罪者を容赦なく殺害するダークヒーロー「パニッシャー」。
妻子の殺害に関与した親友のビリーとの戦いを終え、各地を転々とし新たな人生を歩もうとしている。
エイミー・ベンディックス(ジョージア・ウィガム)
大物権力者の地位を揺るがしかねない「何か」を掴んだことで命を狙われる不良少女。
仲間を殺された経験から自身を守ろうとするフランクすらも信用せず、目先の危機から逃れることを最優先にしている。
ダイナ・マダニ(アンバー・ローズ・レバ)
DHS(アメリカ合衆国国土安全保障省)の女性捜査官。
ビリーに相棒を殺害されただけでなく自身も頭部に発砲を受けたことを深いトラウマとし、ビリーの逃走後は殺害も視野に入れ独自で捜査を始める。
ビリー・ルッソ/ジグソウ(ベン・バーンズ)
地位と権力のため親友すらも裏切り利用した元海兵隊員。
フランクとの戦いで重傷を負ったことで、自身の罪の記憶を失い情緒不安定となり、警察病院から脱走する。
ジョン・ピルグリム(ジョシュ・スチュワート)
エイミーの運ぶ大物権力者の弱点となる「何か」を奪還するために派遣された牧師服姿の傭兵。
宗教に傾倒し妻子を愛する家族想いの男だが、敵対する相手や邪魔な存在は容赦なく殺害する冷酷さも持ち合わせる。
クリスタ・デュモン(フロリアナ・リマ)
記憶を失ったビリーのために用意された心理療法士。
置かれた状況に困惑するビリーとの対話を続けるうちに、破壊衝動に隠されたビリーの本質に垣間見ることになり徐々にビリーに惹かれていく。
海外ドラマ『パニッシャー シーズン2』のあらすじとネタバレ
復讐を終え、各地を旅するフランクはミシガンのバーで運び屋をするレイチェルと言う少女に出会います。
バーでレイチェルは彼女の持つ「何か」を探す人間たちに拷問されかけますが、その様子を見過ごせなかったフランクが割って入り、武装する男女を殺害しレイチェルを乗せ車を走らせました。
「何か」を部下に探させていたピルグリムは、フランクが落とした指輪からフランクの存在に興味を持ちます。
レイチェルを半ば強引に連れ、モーテルへとたどり着いたフランクはレイチェルが「何か」を映した写真のネガを持っていることで狙われたことを知ります。
一方、フランクから重傷を負わされ、意識不明の重体となっていたビリーが目を覚まし、精神科医のセラピーを受け続けますが、海兵隊にいたころ以外の記憶が蘇らずうなされます。
ビリーのセラピーを担当するクリスタは、記憶喪失となっているビリーの記憶を蘇らせようとしますが、痺れを切らしたビリーは暴走し警察病院から逃走してしまいます。
フランクとレイチェルの身柄を引き受けた国土安全保障省のマダニはフランクにビリーが逃走したことを告げ協力を求めると、フランクはレイチェルを保護することを条件にビリーの殺害を引き受けます。
その後、フランクは戦友でもあり、共にビリーと戦ったカーティスと再開し協力を要請。
レイチェルは家族同然に過ごしていた仲間を牧師服を着た男(ピルグリム)に殺されたことをトラウマとしてることフランクにを語ると自身の本名がエイミーであることを話します。
一方、幼少期に自身を性的虐待した男を殺害し混乱するビリーはクリスタの家を訪ねます。
ビリーがシャワーを浴びている間に通報を考えるクリスタでしたが、ビリーの罪への贖罪の気持ちを知るクリスタはビリーを通報しないことにしました。
余命僅かな妻を持ち、妻の最期にどうしても立ち会いたいピルグリムでしたが、自身の信仰心と世話になった人の懇願をないがしろにすることが出来ず、ネガの回収のためニューヨークへ向かいます。
エイミーの持つネガを探している人物がロシア人の大物起業家ニコライであることを知ったフランクとエイミーはニコライを誘拐し、写真に写されているものが全米を席巻する大企業の主であるシュルツ夫婦の息子のデヴィッドであり、シュルツ夫婦が大統領にのし上げようとしている人物であることをフランクに話します。
写真は彼が同性愛者である決定的な証拠であり、ニコライはそれを使いシュルツ夫婦より優位な立場になろうとしていたのでした。
フランクとエイミーを狙うピルグリムはニコライの手先ではなく、この危機的状況を乗り切るためニコライはフランクと手を組もうと提案しますがフランクは拒否し、娘のいるニコライを見逃すことにしますが、ニコライは追ってきたピルグリムによって殺害されてしまいます。
退役軍人が集まるバーで楽しい時間を過ごすビリーでしたが、その内の1人の車がレッカーされてしまったことを機に、ビリーが仲間と協力し車を奪い返すことに成功したことで仲間と物事を成し遂げる喜びを感じます。
集団セラピーの参加者を通しその事を聞いたカーティスはビリーの始末をつけるため、フランクとマダニを呼びます。
ビリーとピルグリム、2人を同時に相手するのは危険と諭すカーティスによってフランクは、ピルグリムの処理より前にビリーを狙うことに決めます。
カーティスとフランクはビリーを殺害するべく、彼のアジトとなりそうな場所をしらみつぶしに探していましたが、その途中で麻薬依存症でありビリーの仲間でもあるジェイク捕らえることに成功します。
フランクはビリーの居所を知るため、ジェイクを激しく拷問し、ビリーのアジトと小切手の換金所の強盗を行おうとしている事を知ります。
ちょうどその頃、ビリーたちは換金所を強盗し現金を盗み出していました。
強盗を終え、換金所から出るビリーの前に、パニッシャーの象徴であるドクロマークのついたボディアーマーを着込み現れたフランク。
ビリーは自身の悪夢に出てくるドクロマークがフランクの事であると気づき激しい頭痛に襲われ車に乗り逃げ出します。
ビリーを取り逃がしたフランクは、カーティスにビリーが自身とその家族にしたことを完全に忘れており、自身と親友だったころの顔をしていたことに動揺し殺害をためらってしまったことを吐露するのでした。
元親友であり、彼のためなら命さえ捨てれるとさえ思っていたフランクと命を奪い合うことになっていたことに深く傷ついたビリーはクリスタに助けを求め、クリスタは救いの手を差し伸べます。
その後、ビリーはさらなる大きなことをするために、奪った金を使い武器や人を集めようと画策し始めます。
その裏にはフランクと銃を向けあうことになったことから、決して裏切らない信頼のおける軍隊を作りたいというビリーの気持ちがありました。
ビリーは仲間と共に公営住宅に住むギャングへの強盗を開始し、容赦なく人を殺害しはじめます。
自身の軍隊のアジトを「ヴァルハラ」と名付け、奪った金やドラッグで豪遊するビリーは、かつて自身がフランクの家族にしたことを思い出し、恨まれることを仕方ないと感じつつも殺害せず消えない苦しみを植え付けたフランクを逆恨みし、同じ思いを植え付けたいと考え始めます。
ピルグリムはシュルツ夫婦からネガを急ぎ取り戻すように急かされ、自身の過去の伝手を使い2人に500万ドルもの懸賞金をかけ生け捕りを命じます。
シュルツ夫婦の夫であるアンダーソンは息子のデヴィッドを呼び寄せ同性愛のことを思い直すように伝えますが、父が間接的に人を殺していることを知らないデヴィッドは父を訝しげに思います。
マダニがフランクと通じており、フランクの弱点を知っていると考えるクリスタは、マダニを呼び寄せ情報を聞き出そうとします。
一方、ピルグリムは情報屋から会いたい人がいると言われ、バーへと顔を出します。
しかし、そこで待っていたのは宗教に傾倒する前の、ピルグリムにとって忘れたい過去の仲間であり、かつてピルグリムが組織の金を持ち逃げしたことに対しケジメをつけるため、複数の男を呼び寄せていました。
ピルグリムは、情報屋を含めすべての男を殺害。
自身の醜い過去の贖罪のために宗教を信じたこと、かつての自分と向き合うことを妻と約束したことを思い出し、心を乱し始めます。
ビリーがアジトを特定し、ヴァルハラにパーティのために呼び寄せられた女性たちが去っていたことを確認したフランクは襲撃を実行。
圧倒的な強さを誇るフランクは次々とビリーの仲間を射殺しビリーを追い込もうとしますが、アジトに居ないと思っていた女性たちの死体を見たことでフランクは自身が誤射したと思い込み、絶望します。
満身創痍の中、絶望するフランクは、やってきた警察官に確保されます。
ビリーは、マダニとの会話でクリスタが得たフランクの弱点を見抜き、予めこの作戦を考えていたのでした。
フランクは警察の保護下の元、病院に搬送されそのニュースは全米を渡ります。
かつて複数回に渡りフランクと接触していた記者のカレンは、フランクの弁護士助手と偽りフランクの病室へと侵入。
目を覚ましたフランクは自身が、今まで殺してきた悪党と同じ「死に値する人間」であることを思い知ったことをカレンに吐露します。
本人の口から何があったのかを聞きたいマダニと看護師に変装しフランクを連れ出そうとするエイミーも病室へと入ると、マダニのもとにビリーから電話が入り、自身の勝利をフランクに宣言。
気力を失ったフランクは茫然としていますが、マダニとカレンは納得がいかず、安置所へと駆け付け殺害された3人の少女の遺体を確認します。
検視医の説明により至近距離からの銃撃であると知った2人は、少女たちはフランクが銃撃するよりも前にビリーによって殺害されていたと確信。
一方、ピルグリムはシュルツ夫婦の妻エリザより自身の妻の病死を知らされ、最期の時間に妻と居れなかったことを深く後悔します。
エリザはピルグリムに任務を全うすることを求め、妻と居れなかったことをフランクのせいであると言いますが、妻や息子を引き合いに出し信仰心を煽るエリザに対しピルグリムは不信感を募らせます。
カレンによって3人の少女を殺したのが自分ではないと知ったフランクはエイミーを救い、ビリーとケジメをつけるため再び奮起。
カレンが病院内で騒ぎを起こし、エイミーが警察官の目を引き付け、マダニに付き添われながらフランクは病院から脱出するのでした。
海外ドラマ『Marvelパニッシャー』シーズン2の感想と評価
参考:Netflix Japanの公式Twitter
「死にはしない…俺は殺す方だ」
家族を殺され、冷徹非情な死刑執行人<#パニッシャー>となったフランク・キャッスル。
最も古い友に裏切られた彼を待ち受けていたのは…敵に一切容赦がないフランクの猛烈な殺しアクションから目が離せない!『パニッシャー』シーズン2、独占配信開始!#ネトフリ pic.twitter.com/tcwyV6P4l9
— Netflix Japan (@NetflixJP) January 19, 2019
公式からのアナウンスで最終シーズンであることが確定した『Marvelパニッシャー』シーズン2。
新しい人生を歩もうとするパニッシャーことフランク・キャッスルが巻き込まれることになる新たなる因縁と、終わったはずの因縁が入り乱れるシーズン2は前シーズンとは全く異なる面白さがあります。
少女エイミーの持つ写真のネガの奪還を目論むピルグリムと、フランクの家族を奪ったビリーの復活。
全く繋がりのない2人のヴィランは繋がりのないままフランクを狙い、さながら群像劇のようでありながらフランク・キャッスルと言う主人公の存在がそれを否定する、あるようでなかった物語が展開されます。
ピルグリムとビリー、そして前シーズンの登場人物であるマダニやカーティスは、フランクの存在がなければ交わることのない人物たちであり、フランクは秩序や社会をかき乱すトリックスターのように描かれています。
「パニッシャー」としての行動とその意味を問いかけ、2人のヴィランの内面にも言及されたシーズン2は重厚感の高いシーズンでした。
まとめ
いかがでしたか。
広がった物語が1つの結末に収束していく最終話は特に完成度が高く、ジョン・バーンサルが作り上げた新生パニッシャーの締めくくりに相応しいラストに原作ファンでも歓喜すること間違いなし。
Netflixのオリジナルドラマのクオリティの高さを味わうことの出来るドラマとしてシーズン1とあわせてオススメしたい作品です。