どんな時も勇気と優しさを持つこと。
ゴッドマザーはそんなあなたを見守っているかもしれません。
ラブストーリーの原点であり、世界中で愛され続ける物語、ディズニーの「シンデレラ」が、比類の映像美で実写映画化となりました。
時を経てもなお愛され続ける「シンデレラ」。女の子なら誰もが憧れるシンデレラストーリーは、夢と希望を与え続けています。
ケネス・ブラナー監督の実写映画化にあたり、主人公のシンデレラに選ばれたのは、新鋭のリリー・ジェームズ。文字通りシンデレラストーリーとなりました。
ガラスの靴、カボチャの馬車、華麗なドレス、灰まみれのシンデレラが魔法の力で素敵なプリンセスに大変身。勇気と優しさが導く奇跡の愛の物語『シンデレラ』を紹介します。
映画『シンデレラ』の作品情報
【日本公開】
2015年(アメリカ)
【監督】
ケネス・ブラナー
【キャスト】
リリー・ジェームズ、ケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター、リチャード・マッデン、ソフィー・マクシェラ、ホリデイ・グレインジャー、デレク・ジャコビ、ノンソー・アノジー、ステラン・スカルスガルド、ベン・チャップリン、ヘイリー・アトウェル
【作品概要】
ディズニーのクラシック・アニメーションの名作『シンデレラ』を、ディズニーが新たに実写映画化しました。シンデレラに選ばれたのは、イギリス出身の新星リリー・ジェームス。物語から飛び出したような美しいシンデレラ姿を披露します。
その後リリー・ジャームズは、ゾンビ映画『高慢と偏見とゾンビ』(2016)、英BBCドラマ『戦争と平和』(2019)と話題作に出演、エドガー・ライト監督のアクション映画『ベイビー・ドライバー』(2017)ではヒロイン役にも抜擢され、まさにシンデレラストーリーを地で行く存在となりました。
監督は、俳優としても演出家としても活躍するケネス・ブラナー監督。リリー・ジェームズとは、舞台『ロミオとジュリエット』(2016)でもタッグを組んでいます。
意地悪な継母役には、オスカー女優のケイト・ブランシェットが。魔法使い役は、ティム・バートン監督映画でお馴染みのヘレナ・ボナム=カーターが演じています。
映画『シンデレラ』のあらすじとネタバレ
美しい草原が広がるのどかな土地で、女の子が産まれました。名前はエラといいます。エラの目に映る世界は、魔法にあふれていました。
エラは、両親に愛され、豊かな自然の中で、動物たちと一緒に成長していきます。ガチョウもカモも、にわとりもネズミも、みんな大事な友達です。
しかし、愛にあふれた生活は、そう長くは続きませんでした。母親が病に倒れこの世を去ってしまったのです。
「人生の辛さを乗り越える魔法を教えるわ。勇気と優しさを持つことよ」。母親が最後に残した言葉でした。
エラは、母との約束を守り、悲しみを乗り越え大人の女性へと成長していきます。
そんなある日、貿易商で長旅が多かった父が、エラをひとり家に残していくのを不憫に思い、再婚を決意します。
エラの家に継母と2人の姉がやってきました。冷ややかで傲慢な態度の継母と、落ち着きがなく意地悪な2人の姉。エラのことを見下しています。
ハデ好きな継母は、着飾りホームパーティー三昧。美貌も器量も備わっていない姉たちを、資産家に嫁がせるために必死です。
贅沢ばかりの生活で資金が底をついた父親は、商売のため旅に出ることになりました。今回は危険な長旅になりそうです。最後まで父との別れを悲しむエラ。
父が旅だってから継母のイジメは度を増していきます。そんな時、父の訃報の知らせが届きます。打ちひしがれるエラ。
その後、節約のため使用人をクビにした継母は、エラを屋根裏部屋へと追いやり、まるで使用人のようにこき使いました。
エラは、亡くなった母との約束、勇気と優しさを持つことを守り、どんな嫌がらせにも耐えます。
屋根裏の寒さで眠れないエラは、ぬくもりが残る居間の暖炉の前で眠りに落ちます。次の朝、灰まみれになったエラの顔をみて、2人の姉がからかいました。
「灰まみれのエラでシンデレラね」。継母も交じり「それは面白い」と大笑いです。
さすがのエラもこれにはたまりかね、馬にまたがり駆け出しました。泣きながら森の中を走るエラ。そこで一頭のシカに遭遇します。
美しい瞳のシカに惹かれるように話しかけるエラ。そこに、狩りに来ていたひとりの青年がやってきます。
逃げて行くシカを「撃たないで」とお願いするエラ。キットと名乗った青年は、お城の使用人だと言います。キットは、シカよりエラに夢中のようです。
会話を楽しんだ2人は、「また会おう」と約束し別れます。エラの心は弾んでいました。
しばらくして町に買い物に出たエラは、お城で舞踏会が開かれることを知ります。その舞踏会は、王子様が花嫁を選ぶ場であり、未婚の女性は誰もが参加できるということです。
「お城に行けばキットに会えるかもしれない」。エラはワクワクした気持ちのまま家に戻ります。
お城での舞踏会を知った継母たちは、さっそくドレスの準備に取り掛かります。姉たちは、王子の気を引こうと必死です。
エラも屋根裏でドレスの準備をしていました。実母の着ていたドレスの綻びを直します。同居するネズミの家族も協力してくれました。
舞踏会当日。お世辞にも綺麗とは言えないドレスを身に纏い、お城に行こうとするエラ。継母たちは「時代遅れのドレスで行くなんて恥ずかしい」と、ビリビリに破いてしまいます。
「あんまりだわ」。泣き崩れるエラに「お前は一生、薄汚い使用人だよ」と言い捨て、継母たちはお城に向かいました。
「許して、お母様。勇気と優しさを持ち続けると誓ったけどもう無理よ」。打ちひしがれるエラの前に、薄汚いおばあさんが現れます。「ミルクとパンをくれないか」。
驚いたエラでしたが、おばあさんに新鮮なミルクを分けてあげました。すると、おばあさんの姿はみるみる若返っていきます。
「急がないとね、エラ」。「なんで私の名前を知っているの」。光り輝くマダムの姿に変身したその人こそ、エラが幼い頃、母親から聞いていたフェアリー・ゴッドマザーでした。
少しおっちょこちょいなフェアリー・ゴッドマザーでしたが、「ビビデバビデブー!」と、杖を一振りすると、かぼちゃが馬車に変身しました。
「ビビデバビデブー」。ネズミが馬に変身。トカゲは従者に、ガチョウは御者に変身していきます。
「ドレスは母のものなの」。エラの気持ちを汲み、魔法をかけたドレスは、シルクのようにふわふわと柔らかく、目を惹く綺麗なブルーのドレスへと変身しました。
さぁ、急いで。慌てて馬車に乗り込むエラ。ドレスを持ち上げた時見えた靴は、汚れた靴でした。
ゴッドマザーは、「私、靴は得意なの」と最後の魔法をかけます。キラキラ虹色に輝くガラスの靴が現れました。その靴はエラにぴったりでした。
「魔法が効くのは、真夜中の12時の鐘が鳴り止むまでよ」。それまでに帰るよう約束し、エラはお城へと向かいます。
映画『シンデレラ』の感想と評価
ディズニーが贈るラブストーリーの王道『シンデレラ』。シンデレラの魔法の世界が、最新の映像技術を用いて圧巻の実写化となりました。
「シンデレラ」の物語の根源は、世界中にあるとされており、古くは古代エジプト時代にも遡ると言われています。日本ではグリム童話の影響が大きいのではないでしょうか。
そして、1950年にはディズニーがアニメ制作をし、大ヒットとなりました。「シンデレラ」は、ディズニープリンセスの中でも大御所です。
継母にいじめられ、可哀そうな境遇の女の子・エラが、魔法使いの魔法によって綺麗に大変身してお城の舞踏会に。王子様と結婚して幸せになりました。
幼い頃、シンデレラに憧れた女性も多いのではないでしょうか。思わぬ幸福が訪れ、夢を叶えた。玉の輿にのった。なんて、シンデレラストーリーという言葉も定着しました。
しかし、大人になって改めて観ると、『シンデレラ』は単なるラッキーガールの話ではないことに気付きます。
エラはどんなに辛いことにあっても、どんなに酷い仕打ちを受けても、勇気と優しさを失いませんでした。そして、最後にはイジメていた継母のことも、受け入れ許します。
この美しい心こそが、真のプリンセスなのだと教えてくれます。
多くの人々に愛され、夢と希望を与え続けてきた『シンデレラ』のお話は、これから先の未来にもきっと語り継がれて行くことでしょう。
そして、シンデレラを演じた新星リリー・ジェームス。絵本から飛び出したような美しい容姿。健気で心優しいシンデレラを見事に演じています。
また、第88回アカデミー賞では、サンディ・パウエルが手がけた衣装がノミネートされるなど、華麗なドレスにも注目です。
特にお城での舞踏会シーンは、華やかな衣装の数々と豪華絢爛な美術にうっとりすること間違いなしです。
まとめ
ディズニーの不朽のラブストーリー『シンデレラ』の実写版(2015)を紹介しました。
最新の映像技術を使い表現された魔法の世界。かぼちゃが馬車に、ネズミが馬に、トカゲとガチョウが人間に変身。そして、シンデレラの魔法の靴。
キラキラと輝く魔法の世界が、驚きの映像で堪能できます。あなたも知らないうちに魔法にかかっているかもしれません。