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Entry 2018/08/28
Update

黒木華映画『日日是好日』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 村松健太郎

森下典子の同題小説を『セトウツミ』『まほろ駅前』シリーズの大森立嗣監督が映画化。

茶道を軸に一人の女性・典子が大人になっていく日々を描く物語で、森下の自伝的物語で物語を二十四節気で物語が区切られていく形式が取られ、日本の四季を感じることができる構成となっています。

黒木華、多部未華子に樹木希林を加えた三人を中心に鶴見慎吾や鶴田真由、乃木坂46の山下美月などが彩りを添えています。

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映画『日日是好日』の作品情報


(C)2018「日日是好日」製作委員会

【公開】
2018年(日本映画)

【原作】
森下典子

【脚本・監督】
大森立嗣

【キャスト】
黒木華典子、樹木希林、多部未華子、原田麻由、川村紗也、滝沢恵、山下美月、郡山冬果、岡本智礼、荒巻全紀、南一恵、鶴田真由、鶴見辰吾

【作品概要】
エッセイストの森下典子が茶道教室に通った、25年間の日々を綴ったエッセイ「日日是好日『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」を映画化。

典子役の主演に黒木華、茶道教室の先生である武田役に樹木希林、典子の従姉妹の美智子役に多部未華子。演出は『さよなら渓谷』『まほろ駅前多田便利軒』などで知られる大森立嗣。

映画『日日是好日』のキャラクターとキャスト


(C)2018「日日是好日」製作委員会

典子(黒木華)
母親の勧めで従姉妹の美智子とともに茶道教室に通いはじめる。

美智子(多部未華子)
典子の同い年の従姉妹、典子に比べて活動的。

武田先生(樹木希林)
大きな家で一人暮らしの茶道教室の先生。

典子の父(鶴見辰吾)
典子の父、悩める典子を温かく見守る。

雪野(鶴田真由)
武田先生の親戚の女性で、典子の憧れの人でもある。

ひとみ(山下美月)
茶道教室に入ってきた10代にして茶道の素質を見せる。

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映画『日日是好日』のあらすじとネタバレ


(C)2018「日日是好日」製作委員会

20歳の女子大生の典子と従姉妹の美智子は、一生をかけて身につける何かを求めて茶道教室に通い始めます。

通う先は典子の母がただものではないと見込んだ、大きなお屋敷に一人で暮らしている初老の女性、武田先生の教室。

そのお茶室には『日日是好日』と書かれた大きな掛け軸がありました。

二人は意味はもちろん読み方にも悩む始末です。

細かい茶道の作法を教えていく武田先生。

それに対して一つ一つに意味や理由を問いかける典子と美智子に、武田先生はまずは、そういう風に決まっていることだから、とりあえずまず身につけていくようにと諭します。

“お茶はまず形から、そこでできた入れ物に心を後から入れるもの”だと言われた二人は、稽古に通う日々を続けます。

以下、『日日是好日』ネタバレ・結末の記載がございます。『日日是好日』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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大学卒業後、二人は別々の進路を歩みますが、お茶の稽古は続けます。

美智子は商社での採用を勝ち取りますが、典子は希望の出版業に正社員としての採用はかなわず、アルバイトとして働く日々。

先にお茶をやめた美智子は、その後、結婚して田舎に引っ込みます。

美智子の行動力に典子は、どこかうらやましさも感じます。

一方の典子は出版の仕事を求めつつも、なかなか中途採用もかなわず、やがて家を出て一人暮らしをしながらのフリーライターとして日々を過ごすことになりました。

気が付くとお茶の教室では古株になったにもかかわらず、お茶として工夫や進歩がないと先生に厳しい一言も受けてしまいました。

憧れの雪野には遠く及ばず、ずっと下の後輩として入ってきた10代のひとみの持つ素質に驚かされてしまう日々です。

相手の裏切りで結婚にも失敗した典子、更に疎遠になっていた父親が病に倒れ、そのまま命を落としてしまいます。

典子も先生も年を取って日々を過ごしていく中で、それでも、お茶を続ける典子は、やがて何でもない日々、お茶を楽しめる幸せを感られることの素晴らしさを改めて感じていくのでした…。

これが、すなわち『日日是好日』という言葉の意味しているところでした。

映画『日日是好日』の感想と評価


(C)2018「日日是好日」製作委員会

日本の古典文化の映画あれこれ

史上初のお茶の映画と評させる本作『日日是好日』。

“どうもとっつきにくい茶道=お茶という日本の文化”を、決して敷居を挙げることなく映画の中に織り込んでいます。

参考映像:『利休にたずねよ』(2013)

お茶の流派はいろいろとありますが、なんといっても茶道といえば千利休

千利休の映画は結構あって、市川海老蔵の『利休にたずねよ』(2013)、三國連太郎の『利休』(1989)、奥田英二『千利休 本覺坊遺文』(1989)などがあります。

野村萬斎主演の花道の映画『花戦さ』(2017)にも佐藤浩市が演じる利休が登場します。

佐藤浩市と三國連太郎は親子ですから、二代で同じ歴史上の人物である利休を演じたことになります。

参考映像:『花戦さ』(2017)

そのほかにも、百人一首を題材にした「ちはやふる」シリーズ、なぎなたを題材にした『あさひなぐ』(2017)などなど、日本の古典文化を映画の題材になることがありますので、探してみてください。

日本文化を温故知新として、新しい発見につながるかもしれませんよ。

参考映像:『ちはやふる ー結びー』

参考映像:『あさひなぐ』(2017)

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まとめ


本作品『日日是好日』の黒木華が演じた主人公の典子は20歳。「本当にやりたいこと」を分からずに大学生活を送っていました。

ただものではないと噂の茶道教室の武田先生を知った母から茶道を習うよう促され、典子は気のない返事をしていましたが、従姉妹の美智子に誘われるがまま流されていきます。

それまで知らなかった作法や所作の決まりごと習ううちに、24数年が経ちます。

誰もがぶつかる就職の悩み、失恋の痛手、大切な人の死などを経験したことで、一期一会という茶道や人生の大切なことに触れていきます。

茶道は知らなくとも、この世に分かること分からないことがあることを知った時から、典子の冒険は始まっていたのです。

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