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Entry 2018/04/04
Update

映画ボストン ストロング|あらすじと感想。実話キャストにジェイクの演技力は

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

実話映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』は5月11日(金)より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

2013年、実際に起きたボストンマラソン爆弾テロ事件。その被害にあったジェフ・ボーマンの実話を映画化。

爆破事件に巻き込まれ両足を失ったボーマンは、“ボストン ストロング”というテーマの元、ボストン復興の象徴として脚光を浴びます。

しかし、真のボーマンは一般的な人物だった⁈それにも増して彼にはあまりに大きな現実が突きつけられるのだが…。

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1.映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』の作品情報


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

【公開】
2018年(アメリカ映画)

【原題】
Stronger

【原作】
ジェフ・ボーマン、ブレット・ウィッター

【監督】
デヴィッド・ゴードン・グリーン

【キャスト】
ジェイク・ギレンホール、タチアナ・マスラニー、ミランダ・リチャードソン、クランシー・ブラウン

【作品概要】
2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件で、両脚を失った被害者であるジェフ・ボーマンの実話を映画化。第42回トロント国際映画祭でプレミア上映されました。

主演は『ナイトクローラー』などで知られる演技派俳優のジェイク・ギレンホールがジェフ・ボーマン役を熱演、演出を務めたのは『セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅』や『スモーキング・ハイ』のデビッド・ゴードン・グリーン監督が描くヒューマンドラマ。


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

2.ジェイク・ギレンホール(主人公ジェフ・ボーマン役)プロフィール


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)は、1980年12月19日にアメリカのカリフォルニア州で生まれます。

父は映画監督のスティーヴン・ギレンホールで、母はプロデューサー兼脚本家ナオミ・フォナー。また姉は『セクレタリー』(2002)や『クレージー・ハート』(2009)に出演したマギー・ギレンホールという、芸能一家で育ちました。

11歳の時に1991年公開の『シティ・スリッカーズ』のダニー役で俳優のキャリアをスタートさせます。

メジャースタジオ作品からインディペンデント作品まで、どのような映画監督の作品に出演する実力派俳優。

名匠アン・リー監督の『ブロークバック・マウンテン』(2005)にて、英国アカデミー賞助演男優賞を受賞し、米国アカデミー賞にもノミネート。

また、ダン・ギルロイ監督の『ナイトクローラー』(2014)では、英国アカデミー賞やゴールデングローブ賞映画部門の主演男優賞に輝きます。

さらに、トム・フォード監督の『ノクターナル・アニマルズ』(2016)でも、ふたたび英国アカデミー賞にノミネートされています。

主な出演作は1999年公開の『遠い空の向こうに』、2002年公開の『ムーンライト・マイル』や『グッド・ガール』、2005年公開の『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』や『ジャーヘッド』。

2006年公開の『ゾディアック』、2009年公開の『マイ・ブラザー』、2011年公開の『ミッション:8ミニッツ』、2013年公開の『プリズナーズ』や『複製された男』。

2015年公開の『サウスポー』や『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』、2017年公開は『ライフ』などがあり、あたなに言わずと知れた演技派の俳優ですね。

その作品ごとに役柄を変えてはいますが、ジェイクの筋肉の肉体美やインパクトある目力に虜の女性も多いのではないでしょうか。

本作『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』の主人公ジェフ・ボーマンでも、目力の演技は健在ですし、肩や腹筋の筋肉美もチラっと見せてくれますよ。

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3.映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』のあらすじ


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ボストンに暮らす27歳のジェフ・ボーマンは、今日である職場のコストコでローストチキンを焼いていたが、焼き上がりを知らせるタイマーを忘れて焦がしてしまいます。

上司や同僚たちにミスした理由をタイマーが鳴らなかったのせいにしますが、上司からたしなめられます。

その後片付けをジェフは同僚の女性に押し付け、2連敗中のレッドソックスを応援するために仕事帰りにやって来たのは、気の知れた仲間が集うバーでした。

ジェフは仲間と談笑をしていると、偶然、何度も別れては縁を戻している元カノのエリン・ハーレイが姉妹でやって来ます。

ボストンマラソンにチャリティランナーとして出場するため、エリンは寄付金を募りに来たのです。

彼女に未練があるジェフは、仲間が制するも男前が良いところを見せようと、バーにいる客たちに呼びかけ、「ランナーの彼女は病院で働く素敵な女性だ、ビール一杯をガマンしての2ドルを寄付してくれ」と、寄付金集めを助けます。

しばらくして、エリン姉妹は車に乗って帰ろうとすると、その後を追いかけたジェフは、翌日に手作りのポスターを作って応援に行くことを無理矢理に約束します。

ジェフの熱意とは裏腹に、毎度の約束破りの彼の話だと聞き流すエリン。彼女は約束をしても必ず守れない彼のいい加減さを知っているのです。

2013年4月15日、ボストンマラソン当日。

ゴール地点近くにギリギリの時間でやって来たジェフは、応援で湧き返る人混みのなか入り、エリンのゴール到着を待っていました。

すると、サングラスをかけた奇妙な男がジェフの前を通り過ぎます。直後、2度の爆発が発生。

ジェフの思いの家族や仲間は居ても立っても居られずに、不安と怒りを抱えて緊急輸送された患者でごった返す病院にやって来ました。

ジェフの命は無事であると、担当医に伝えられたジェフの母親パティでしたが、それもつかの間。両脚は切断された重体であることが告げられます。

やがて、意識が戻ったときにはすでに病院のベッドの上であったジェフ。

意思の疎通が困難にありながらも、ベット脇で見守ってくれる友人にペンとメモ帳を用意させ、必死の思いで「犯人のみた」と警察を呼ぶことを頼みます。


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

やがて、ジェフの証言もあって、4日後にテロ事件の犯人は逮捕されます。

そのような状況で弱り切ったジェフの傍を離れずに支える元カノであるエリンでした。

珍しくジェフが約束を守り、応援に来てくれたことで事件に巻き込まれたという責任の重さに、エリンは深く胸を痛め自責の念を抱いています。

そして、ジェフの切断した両脚の包帯を、いよいよ外す日になるのですが…。

4.映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』の感想と評価


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

やはり!ボストンといえばレッドソックス

本作は観る前にボストンという街のことを知っていれば、それはそれで深く映画を味わえることでしょう。

しかし、ボストンという街やマラソンのテロ事件を知らずとも、実在の被害者であるジェフ・ボーマン役を実力派の俳優ジェイク・ギレンホールが演じていることで、映画は人間関係の絆や生きるという賛歌を雄弁に語って見せてくれます

それでも少し日本人とボストンの馴染み深いところ紹介するなら、ボストン・レッドソックスというメジャー球団でしょうか。

この作品のなかでも重要なモチーフになっている主人公ジェフの大好きで憧れの地元球団です。

この球団には日本からもメジャーリーガーとして、田澤純一、大家友和、斎藤隆、野茂英雄、岡島秀樹、上原浩治などが入団していた野球チームと記憶する人もいることでしょう。

なかでも、上原浩治が投手として活躍した際の“ハイタッチが熱すぎる”というのを、あなたは覚えていらっしゃいますか。

今回、本作を見ながらボストン気質や、そして上原投手がどうしてあそこまで熱かったハイタッチを見せていたか、そのことが『ボストン・ストロング』で納得がいくかも知れませんよ。

名優ジェイクも凄いが、演じた実在の人物や仲間もスゴイ!

カメレオン俳優とまで呼ばれる演技実力派の俳優ジェイク・ギレンホール。

しかし今回の役どころは、これまでのものとは大きく異なる挑戦でした。

あなたもテレビニュースで見たかも知れない爆弾テロ事件により、肉体的にも精神的にも大きな困難に直面した実在の人物です。

ジェイクは実在のボストン在住のジェフ・ボーマンという人物に対して、このように語っています。

「ボストンの人間、特に男性は気持ちをあまり言わない。だから気持ちを話させるのでなく、彼のペースや様々な問題に対するやり方から感情の手がかりを見つけなければならなかった」

そのようにジェフとの接触を図ったジェイクは、彼と実際に話す時間をたくさん取ったそうです。

その上でジェフの人柄や人物像についてこのように述べています。

「彼には少年のようなtころがあるから、すぐに好きになった。僕たちみんながね。カリスマがあるだけじゃなくて、とても愛情にあふれていて、ユーモアのセンスもある。同時に奥深い闇もある」

このように本作の主人公となるジェフの人間観察したことを、ジェイクは俳優として演技プランを立てて行きました。

この言葉からも分かるように、この作品ではテロ事件に巻き込まれて両脚を切断して障がい者となって、悲劇の人生に明け暮れるといった物語の内容ではありません。

実在のジェフのユーモアのセンスもあるだろうし、それにも増して登場する彼の家族や仲間たちがどうしようもないくらい愛おしい人物ばかりです。

時に煩すぎてジェフや彼の恋人エリンと衝突することもあるジェフの母親パティをはじめ、仲間たちがどこまでも無邪気で気さくです

良い悪いという判断でなく、彼らは決して嘘をつかない(つけない)人物たちです。

俳優ジェイクの演技プランにも当然影響を与えており、ジェイクはボーマン一家と過ごしたことを次のように語っています。

「信じられないくらい強い結束力がある人々だ。ジェフは1日たりとも家族と会ったり話したりしないで過ごすことはない」

このことも本作の見どころであり、映画を鑑賞するあなたが思わず吹き出したり、笑っててしまう点なので要注目です。

さあ、ジェイク演じる主人公ジェフとその仲間たちの活躍から目が離せませんよ。それこそが真の“ボストン ストロング”かも⁈

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まとめ


© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

この作品の主演を務めたのは、映画『ノクターナル・アニマルズ』や『ナイトクローラー』など、話題作への出演が続くジェイク・ギレンホール。

ジェイクは本作に賭ける思いも大きくプロデューサーとしても参加しています。

また実在モデルとなったジェフ・ボーマンと映画の撮影前から密にコミュニケーションを図り、彼の人間としての本質を模索する徹底ぶりで演技力の裏付けを構築させています

あなたが本作を観れば、ハリウッド屈指のカメレオン俳優としての真骨頂もうなづけるはずですよ。

実話映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』は5月11日(金)より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

揺ぎない実話のストーリーは、笑いと涙のヒューマンドラマの感動作。ぜひお見逃しなく!

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