お子様は見ちゃダメ!
人間×パペットが繰り広げる、エロくて、おバカなドタバタコメディ。
人間とパペットが共存する世界。おばさん刑事コニーとハードボイルドなパペット探偵フィルのコンビが、殺人事件の犯人逮捕に乗り出します。
全米ではパペットなのに暴走しすぎてR指定。エッチでエモくて、おバカ。抱腹絶倒のアクションコメディです。
日本の人気刑事シリーズ『相棒』『踊る大捜査線』に宣戦布告⁈日本人よ、これがハリウッドの相棒だ!
愛すべき最低映画の祭典ゴールデン・ラズベリー賞で最多6部門にノミネートされた問題作『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』を紹介します。
CONTENTS
映画『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ)
【監督】
ブライアン・ヘンソン
【キャスト】
メリッサ・マッカーシー、ビル・バレッタ、ジョエル・マクヘイル、マーヤ・ルドルフ、レスリー・デビッド・ベイカー、エリザベス・バンクス
【作品概要】
『セサミストリート』を生んだジム・ヘンソン・カンパニー製作による、パペット×人間のアクションコメディ。
監督はパペット界の巨匠ジム・ヘンソンの息子で、パペットの技術革新者であり、パペット操作師でもあるブライアン・ヘンソン監督。
パペット探偵のフィルの声は、『セサミストリート』のエルモなどを手がけたビル・バレッタが担当。人間のおばさん刑事コニーを演じるのは、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』『ゴーストバスターズ』のメリッサ・マッカーシー。
彼女は、この作品でゴールデン・ラズベリー賞「ワースト主演女優賞」を受賞しています。批評家から絶賛を浴びた強烈キャラをみごとに演じ、新境地開拓となりました。
映画『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』のあらすじとネタバレ
ここは、パペットと人間が共存する世界。しかし、人間のパペット差別により、パペットにとっては生きづらい世の中のようです。
フィル・フィリップスは、パペットだけど、めっぽう強いハードボイルドな私立探偵。青い体に金髪が特徴です。
ある日、フィルの探偵事務所にサンドラ・ホワイトと名乗るセクシーパペットがやってきます。彼女は、謎の脅迫状に怯えていました。
さっそく事件解決に乗り出すフィル。脅迫状の切り抜き文字から、エロ雑誌を特定したフィルは、パペットが経営するアダルトショップに向かいます。
趣味の悪い店では、趣味の悪い部屋で、趣味の悪いアダルトな世界が繰り広げられています。
フィルは店の奥で捜査を始めますが、その時レジの方から銃声が聞こえます。急いで向かうもそこは一面、綿だらけでした。パペット殺人事件です。
事件現場には、フィルの元相棒、おばさん刑事のコニーが駆け付けます。フィルとコニーは犬猿の仲。原因はフィルが警官だった頃にさかのぼります。
フィルは、初のパペット警官として勤務していました。そこで相棒だったコニーとは、多くの事件を解決する名コンビでした。
ある事件で、コニーが犯人に捕まり、銃を突き付けられ人質にされます。犯人に狙いをつけ銃を構えるフィル。しかし、放たれた弾は犯人を逸れ、道を歩いていた親子パペットの父親の元へ。フィルはその失態で刑事を首になり、私立探偵となったのでした。
フィルには、テレビスターの兄ラリーがいました。ラリーは体を漂白し、往年のスターのような振舞です。
ジャグジー付きバルコニーで彼女と豪遊中のラリーの元へ、何者かが犬を放ちます。ラリーは、あっという間に首を引き千切られ綿だらけに。
悲しむフィルに、元上司でもあったバニング刑事は、コニーと再びタッグを組み、この連続パペット殺人事件の犯人逮捕を命じます。
フィルとコニーのはちゃめちゃ捜査が始まります。
パペットのたまり場で情報収集をするも、薬でハイになったコニーは手の付けれないほど暴れまくり、一方フィルは脅迫状の依頼人サンドラの誘惑に負け、関係を持ってしまいます。サンドラは、所かまわず盛ってしまうSEX依存症でした。
それでも次のターゲットを突き止めたフィルとコニーは、それぞれに捜査を進めることに。
しかし、コニーが訪ねたパペットのグーファーも死体で発見され、フィルの元彼女ポールダンサーのジェニーも殺されてしまいます。
事件はFBIの関与で思わぬ方向へ向かっていました。すべての事件現場に居合わせるフィルに疑いがかかります。FBIはフィルの逮捕へと踏み込みます。
映画『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』の感想と評価
人間とパペットが共存する世界。『テッド』や『ソーセージパーティー』をも超える、おバカでエッチなコメディ映画『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』。
『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』には、面白いだけじゃない、現実社会の偏見に物申す風刺的な一面もあります。
社会の中での弱者、人種問題、差別、セクシャルマイノリティについて、パペットを通して人間に語りかける、大人向けコメディとなっています。
パペットじゃなかったら、グロすぎる映像になったことでしょう。パペットだから笑えて、なおかつ考えさせられる内容になっています。
声高に社会問題を訴えるのではなく、ユーモアを交え伝えることで問題提起となっています。そしてパペットとの共存社会こそが、問題解決のヒントになっています。
途中から、主人公フィルが、パペットだということを忘れ見入ってしまいます。人間よりも人間らしいフィル。パペットも人間も関係なく情に熱い男は素敵です。
そして、映画に出演するパペットの数は125体です。しかも、すべてハンドメイドのオリジナルパペットというから驚きです。普通の上半身しかないパペットではなく、脚まであるパペットが人間と同じように動きます。
愛すべきパペット達の、顔の表情や動きにも注目です。
まとめ
『セサミストリート』を生んだジム・ヘンソン・カンパニー製作による、パペット×人間ののアクションコメディ『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』を紹介しました。
エロくておバカで、面白いだけじゃない。パペットと人間が共存する世界を通して、現代の社会問題に切り込んだ問題作となっています。
エンドロールで流れる映画の撮影シーンでは、これまでに様々なパペットを操ってきた伝説のパペット操作師ビル・バレッタの熱演も見ることができます。