週刊少年ジャンプに14年以上連載されている人気アクションコメディ漫画『銀魂』の完全実写化第2弾。
原作の人気エピソード「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合し、アクション、ギャグ、ドラマ全てがボリュームアップして帰ってきました。
前作からのキャストに加え、今回から新参加のキャストたちの再現度、ハマりっぷりにも注目です!
CONTENTS
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【監督】
福田雄一
【原作】
空知英秋
【キャスト】
小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、三浦春馬、窪田正孝、吉沢亮、勝地涼、夏菜、戸塚純貴、長澤まさみ、岡田将生、ムロツヨシ、キムラ緑子、佐藤二朗、堤真一、中村勘九郎、堂本剛
【作品概要】
映画『銀魂2』は、原作のギャグの人気エピソード「将軍接待編」とシリアスの人気エピソード「真選組動乱編」を融合させ、ギャグとシリアス、時代劇とSF要素。
グダグダとガチンコアクションなど様々な要素がごった煮になっている銀魂の実写化らしさが増した映画になっています。
パロディ満載でモザイクも画面に登場しまくり、なのに気づけば本格アクションに興奮し最後には感動している必見のエンターテイメント作品です。
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』のキャラクターとモデルになった人物
坂田銀時(小栗旬)
元攘夷派の白夜叉と恐れられた男。今は万事屋の主人。モデルは金太郎こと平安時代の英雄坂田金時。
志村新八(菅田将暉)
万事屋の突っ込み担当。モデルは志村けんと新撰組二番隊組長永倉新八。
神楽(橋本環奈)
万事屋のアイドル。実は夜兎族で怪力、大食い。モデルは不明。
桂小太郎(岡田将生)
攘夷志士で、銀時、高杉晋助と古い仲の剣客。モデルは明治維新の三大立役者の1人、桂小五郎(後の木戸孝允)。
エリザベス(?)
桂の相棒の謎の宇宙生物。モデル不明。オバQに似てる。
お登勢(キムラ緑子)
万事屋の大家。モデルは幕末京都で攘夷志士が出入りしていた宿、寺田屋の女将お登勢。
志村妙(長澤まさみ)
新八の姉、美人だが凶暴。モデル不明。
猿飛あやめ(夏菜)
元御庭番衆の凄腕くノ一だがドM。銀さんのストーカー。モデルは架空の甲賀流忍者、猿飛佐助。
徳川茂茂(勝地涼)
江戸幕府の若き征夷大将軍。あだ名は将ちゃん。モデルは徳川14代将軍徳川家茂。
松平片栗虎(堤真一)
警察庁のドンでキャバクラ好き、実は策士。モデルは新選組を作った会津藩主にして江戸幕府京都守護職の松平容保。
近藤勲(中村勘九郎)
真選組の局長で熱い男。モデルは新撰組局長近藤勇。
土方十四郎(柳楽優弥)
真選組の鬼の副長。別人格でヘタレのアニオタトッシーの顔を持つ。モデルは新撰組副長土方歳三。
沖田総悟(吉沢亮)
真選組の一番隊隊長でドSな天才剣士。モデルは新撰組一番隊組長沖田総司。
伊藤鴨太郎(三浦春馬)
真選組の参謀で知略家。モデルは新選組の前身である壬生浪士組初代頭取にして近藤たちに暗殺された荒くれ者の芹沢鴨と新選組参謀にして裏切りの咎で暗殺された伊東甲子太郎。
河上万斉(窪田正孝)
千人切りの伝説の剣豪。モデルは幕末四大人斬りの1人河上彦斎。
高杉晋助(堂本剛)
幕府転覆を図る鬼兵隊の首魁。モデルは奇兵隊の創始者にして幕末の英雄、長州藩の高杉晋作。
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』のあらすじとネタバレ
1ヶ月なにも仕事がなく大家のお登勢に家賃を滞納しまくっている万事屋。
お登勢にボコボコにされ食料も底をついた3人は、新八の姉お妙が働いてるキャバクラ「すまいる」にバイトをしに行きます。
すまいるでは風邪が流行してお妙以外のキャバ嬢が全員休んでいました。
店長は、今夜上客がやってくる予定なので、あと3人は嬢が必要だと言います。
銀さんは天井に潜んでいたストーカーのくノ一さっちゃん(猿飛あやめ)を連れ出してきます。
さらに表のキャバ嬢募集の張り紙を見たヅラ(桂小太郎)がやってきます。
攘夷活動の資金が尽きてしまったようです。
女装すれば割とイケると主張するヅラを嬢に加え、厚化粧して張り切っている神楽も仕方なく参加させます。
4人の嬢が揃いましたが、店長はチェンジされた場合に備え、あと2人女の子が欲しいと言い出します。
そうこうしているうちに、上客の警察庁長官松平片栗虎がやってきました。
急遽銀さんと新八も女装して嬢として参加させられてしまいます。
しかし、その夜の上客は松平だけではなく、現征夷大将軍の徳川茂茂まで来ていました。
ビビりまくる銀さんと新八ですが、ここで将軍に気に入られれば大金が手に入ると考え、接待に張り切ります。
松平は全員で王様ゲームをすることを提案します。
銀さんと新八は将軍を楽しませようと画策して、いろいろな命令を出しますが、毎回将軍が貧乏くじを引くような展開になり、どんどん気まずい雰囲気になってしまいます。
外では将軍がいるキャバクラの周りを、武装警察真選組が厳重に警護していました。
彼らは、松平が思いつきで将軍に世間勉強をさせようと連れ出したことで巻き添えを食い、任務についていました。
副長の土方十四郎が見回りをしていると物陰から吹き矢が飛んできて彼の首筋に刺さります。
少し痛いくらいの吹き矢でしたが土方は不審に思います。
ちょうどそこに将軍の命を狙う不逞浪士たちがやってきます。
いつも通り浪士たちを切り捨てようと飛びかかる土方でしたが、気が付くと彼は浪士たちに土下座をして命乞いをしていました。
なぜか勝手に口と体が動いて命乞いをしてしまい、浪士たちに嬲られていた土方でしたが、そこにひとりの男が駆けつけて浪士たちを一気に切り伏せます。
その男は1年ほど前に真選組にやってきて急速に出世しているエリート伊東鴨太郎でした。
伊東は参謀的ポジションを得ているうえに、北辰一刀流免許皆伝の剣の腕前。
土方は伊東を嫌い、ライバル視していましたが、事もあろうにその伊東の前で醜態を晒してしまいました。
政治方面にも詳しく参謀役になっている伊東は、その夜の宿舎での飲み会でも局長の近藤と大盛り上がりです。
その後廊下ですれ違う土方と伊東は、お互いに「いずれ殺してやる」と宣言するのでした。
翌日、万事屋は近所の床屋の店番をしていました。
そこにまたしても、街を視察中の松平と将軍がやってきます。
3人は変装してやり過ごそうとしますが、将軍は髷を結い直してくれと頼んできます。
ガチガチに緊張していた3人ですが、神楽が意外な才能を発揮し、手馴れた剃刀捌きで将軍の髪を剃っていきます。
しかしいつの間にか、将軍の髷を丸ごと剃り落としてしまっていました。
銀さんは、残りの髪の毛で髷を結おうと頭皮をギュウギュウに引っ張り、なんとか髷を結いますが、顔の筋肉が引っ張られすぎて将軍の人相が変わってしまいます。
そんなことをしている間、土方と真選組一番隊隊長の沖田は近くの喫茶店で将軍を見張っていました。
土方の異変は治っておらず、気が付くとアイドルアニメの動画を見始めている始末。
沖田が土方の首元を見ると、昨晩吹き矢を打たれた部分が腫れ上がってコブが出来ていました。
土方はそれが異変の原因で、自分の人格のヘタれた部分が出てきているのではと推察します。
そこで沖田は土方に良い事を思いついたと耳打ちをします。
その夜、屯所で真選組の会議が行われていました。
開始時間を過ぎても土方がやってきません。
伊東は近藤に、土方が昨晩から真選組局中法度を破りまくっていること、それでは隊員たちに示しが付かないので土方を厳しく処断すべきだと提言します。
そこへ土方が飛び込んできます。
「沖田先輩!ゲームとワンピース買ってきましたぁぁぁ!!!」
沖田は土方のヘタレ人格につけこみ使い走りをさせ、みんなの前で決定的醜態を晒させました。
土方は、伊東と沖田が手を組んでいたことに気づきましたが、もう後の祭りでした。
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の感想と評価
2017年に公開された『銀魂』でもキャストやシークエンスの再現力、常識破りのギャグ連発で原作ファンを唸らせた福田雄一監督の実写版。
本作でもまず「とにかく原作を再現する」ことにものすごく注力しています。
髪型や衣装だけでなく、喋り方や仕草や表情までキャストは全力でキャラを再現しています。
それだけでなく、セリフやシーン展開、また画角やセットまで原作どおり再現して、漫画をそのまま読んでいるかのような気分になるくらいです。
一番の売りのギャグキャラたちだけではなく、シリアスキャラの伊東を演じた三浦春馬、河上万斉役の窪田正孝も台詞回しや表情までほぼ完璧と言える演技で、彼らの信念や闇まで表現し、キャラになりきっています。
予算アップのおかげで迫力のある剣戟や列車アクションなども再現できており、原作ファンは満足できる作品です。
それだけでなく映画オリジナル要素も優れています。
原作ではバラバラだった将軍ギャグ回と真選組動乱編を組み合わせ、松平の見せ場も作りつつ、原作では出てこない近未来的江戸城での銀さんVS万斉のバトルを展開するなどの工夫も面白いです。
そしてなんといっても見所は自由すぎるパロディとメタギャグ。
オープニングから菅田将暉と日本アカデミー賞をイジリ倒し、近藤役の中村勘九郎は歌舞伎ポーズ、神楽役の橋本環奈は千年さんポーズ、佐藤二朗とムロツヨシは原作を一切意識せず、ほぼ本人のままアドリブギャグ連発と、自由すぎる暴れぶりです。
さらにエヴァンゲリオン、ブラックジャック、となりのトトロなど、のパロディを連発し、エンドロールではあの国民的刑事映画のパロディまであります。
有名俳優がパロディキャラになりきったり、実写風景にあのキャラがあえての雑なCGで出てくることによる可笑しみは、実写ならではですね。
まとめ
2017年公開の『銀魂』のヒットを受けて、突貫で作った映画とは思えないクオリティです。
福田雄一監督は『50回目のファーストキス』も大ヒットさせましたし、今日本で最も注目すべきクリエイターの1人です。
先の少年ジャンプで、あと5週間で原作漫画「銀魂」の連載が終わることが発表されました。
しかし、実写の勢いはまだまだ止まりません。
この夏最も笑えて泣ける娯楽映画です。友達と一緒にゲラゲラ笑いながら観てはいかがでしょうか。