連載コラム『自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦』
第3回「『Cosmetic DNA』映画は遊園地の体感アトラクション
2021年7月7日。皆様、お疲れ様です。今秋劇場公開予定のウルトラ最高映画『Cosmetic DNA』の監督・脚本の大久保健也です。今日も疲れました。早く肉体から解放されて知性と感情のみの概念になりたいものですね。
今回は『Cosmetic DNA』って一体どんな映画なの??という話を少しさせてください。
「どうせインディーズ映画なんかくだらないでしょう」「なんで同じ料金払って映画館でアマが撮った映像拝まなきゃならないのか」と思う方もいらっしゃることでしょう。しかし僕はここで断言します、宣言します、『Cosmetic DNA』は映画館で観てこそ真価が発揮される映画です。
映画館で観ないと死ぬまで、いや死後来世まで後悔すること請け合いです。基本的に人生は後悔の連続ですが、するべき後悔としなくていい後悔があります。少なくとも、『Cosmetic DNA』は後者だと断言できます。
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CONTENTS
『Cosmetic DNA』は遊園地
最初から話が少し逸れます。僕は映画が好きになるよりも遥か昔から(当然「映画監督になりたい」と思うよりも前から)遊園地が大好きでした。幼い頃からずっと「遊園地を作りたい」と思ってきました。
特にライド型アトラクション。自分もインディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮を作ってみたい。アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライドを作ってみたい。そんな子供でした。
今もそんな気持ちで映画を作っています。映画は「体験」です。「鑑賞物」ではありません。人生の記憶の一部の再現です。異論がある方は直筆で手紙をください。あるいは記事末尾のメッセージ欄をご活用ください。
今回の『Cosmetic DNA』も、何よりも「ライド感」を意識して作りました。願わくば3Dで撮りたかったですが、なるべく画面が立体的に浮かび上がってくるように。シーンの1分間を「本当の人生における1分間」だと感じてもらえるように。観た人がキャラクターに憑依して、泣いて笑って怒って、肌で感じながら内臓から感動できるように。『Cosmetic DNA』は2時間弱の映像ではありません。皆さんの人生の一部となる記憶そのものなのです。
だから映画館で観てほしい。映画館の暗闇ではスマホを弄れません。早送りもできません。大画面&大画面で世界に飲み込まれるしかありません。そんな体験をひとりでも多くの人にしてほしいから、僕も生半可な気持ちで作っていません。人生のうちの2時間弱を奪うわけですから、こちらも相応の覚悟があります。
僕の創造物を褒めてくれ、肯定してくれ、そんなつもりは毛頭ありません。今この文章を読んでいるあなたがもし『Cosmetic DNA』を映画館で観たのなら、その『Cosmetic DNA』はもう既にあなたの人生の一部です。その記憶に僕は一切存在しません。あなただけのものです。あなたのためにこの映画を作りました。
少し小難しくてキモい話をしてしまいましたが、結局は映画です。所詮映画です。ポップコーンを食べながら、氷たっぷりのコーラを飲みながら観てください。きっと楽しいです。無料ダウンロードできるソシャゲ以上のエンターテインメントだということは自信を持って言えます。
今秋、コスメがひとりでも多くの方の人生の一部、遊園地で楽しく遊んだ幼少期の記憶となりますように。
次回の「自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦」は…
今後、定期的に大久保健也が自らを連載コラム通して、インディーズ映画『Cosmetic DNA』の魅力を更新していきます。
『Cosmetic DNA』の劇場公開を終えるまで、粛々と続けていこうと思います。全ての劇場公開が終わった時、それまでの連載コラムの記事を全部読んだという人は自己申告してください。自己申告は大事です。
【『Cosmetic DNA』公式Twitter】
@CosmeticDna
【『Cosmetic DNA』公式facebook】
https://www.facebook.com/CosmeticDna/
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大久保健也監督プロフィール
1995年生まれ、大阪育ち。中学時代より自主映画の制作を始め、60本以上の映像作品を制作。近年は様々なアーティストのMVなどを手がける傍ら、自主映画の制作を行っている。
2021年秋公開予定の『Cosmetic DNA』は初の長編監督作となる。
映画『Cosmetic DNA』のあらすじ
化粧を愛する美大生・東条アヤカ(藤井愛稀)は、ある日クラブハウスで出会った自称映画監督・柴島恵介(西面辰孝)に性的暴行を受ける。
泣き寝入りせざるを得ない状態に精神的に病んでいくアヤカだったが、大学院生のサトミ(仲野瑠花)、アパレル店員のユミ(川崎瑠奈)と出逢うことで少しずつ自我を取り戻していく。
しかし、柴島の次なる標的がユミであることを知ったアヤカは突発的に柴島を殺害。やがて死体処理を行う最中に人間の血液こそが理想の化粧品であることに気付くが……。
大久保健也監督へ応援のメッセージをお寄せください。
映画『Cosmetic DNA』を監督した大久保健也さんの連載コラムを読んでいただき、
*本記事は大久保健也監督がnoteに執筆したものを、監督本人に意向を伺いながら再構成した内容になっております。本文の一部の文言について編集部で追記調整した箇所があります。