こんにちは、野洲川亮です。
『キャプテン・マーベル』『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ヘルボーイ』と続々と予告が公開され、楽しみも増えてきています。
今回はマーベル・シネマティック・ユニバース「MCU」シリーズに、新風を巻き起こしたSFアクションコメディ『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を解説していきます。
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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のあらすじとネタバレ
少年ピーター・クイルは、息を引き取る寸前の母の病室へと呼ばれます。
ピーターは母を失う恐怖から、最期に手を握ってほしいという頼みに応えられず、病室を飛び出してしまいますが、突然現れた宇宙船に誘拐されてしまいます。
時は流れ、成長したピーター・クイル(クリス・プラット)は、亡き母にもらったカセット―テープをウォークマンで聴きながら、オーブの回収へと向かっていました。
そこへロナンの部下を名乗る男たちが現れオーブを奪おうとしますが、何とか撃退しオーブを持って脱出しますが、ロナンだけでなく、ピーターを誘拐し育てたヨンドゥ(マイケル・ルーカー)率いるラヴェンジャーズからも追われることになります。
オーブを取引しようとザンダー星を訪れたピーターでしたが、ロナンが絡んでいることを知られると取引を拒否されてしまうと、オーブ奪還を狙うロナンの部下でありサノスの娘、ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)に襲撃されます。
その場に居合わせた賞金稼ぎコンビ、改造アライグマのロケット(ブラッドリー・クーパー)、植物人間グルート(ヴィン・ディーゼル)も巻き込んだ四つ巴の争いになりますが、駆けつけたノバ軍により全員逮捕されてしまいます。
まさかの大ヒットとまさかの副産物
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が公開されたのは2014年、MCUシリーズ第10作、その前後には『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』と『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』が製作されていました。
シリアスで緊張感に満ちた作品が目立ったこの時期のMCUフェイズ2作品の中で、本作はあらゆる面で異例の存在となります。
アイアンマンやキャプテンアメリカなどの有名どころとは違い、原作コミックの知名度も低い本作は、完全な脇役、アウトローな立ち位置とならざるを得ませんでした。
さらに監督を務めるのが、『スリザー』や『スーパー!』などの、小規模作品を撮ってきたジェームズ・ガンとあって、ヒットを予想する声は多くありませんでした。
ところが蓋を開けてみれば本作は、70’s、80’sのポップミュージックをバックに、緑色や灰色の宇宙人、アライグマ、木、といった奇異なメンバーたちが織り成す、バカらしく、不真面目で、くだらないやり取りの数々に大いに笑わせられ、最後には思いがけぬ感動を得られる、という傑作に仕上がっていました。
しかも上述したように、シリアスさが蔓延していたこの頃のMCU作品に“胃もたれ”していた観客にとって、本作の陽気さと軽さは、シリーズの閉塞感を吹き飛ばすという思わぬ副産物をもたらしたのです。
結果的に本作は、全世界で7億ドルを超える特大ヒットとなりました。
これはシリーズ本流である『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』を超える数字で、ガーディアンズの面々は、一躍人気キャラクターの仲間入りを果たすこととなります。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』をを観た人へのオススメ作品
続編となる『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』はもちろんのこと、『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』でも、ガーディアンズの活躍は存分に堪能できます。
ピーター・クイルを演じたクリス・プラットは、「ジュラシックワールド」シリーズでも主役を演じ、世界的スターの座に登り詰めました。
そしてジェームズ・ガン監督作品では、やはり『スーパー!』が必見でしょう。
正義感をこじらせたオジサンヒーローが、犯罪者を必要以上にぶちのめしていくブラックアクションコメディで、本家の「X-MEN」シリーズにも出演しているエレン・ペイジが、なりきりウルヴァリンになっているのも、アメコミファンにはたまらないでしょう。
次回の「最強アメコミ番付評」は…
いかがでしたか。
次回の第19回戦では、本作の続編である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』を考察していきます。
お楽しみに!