Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!ネタバレ感想とラスト結末も

  • Writer :
  • 金田まこちゃ

映画『レオン』や『LUCY/ルーシー』などで知られるリュック・ベッソンが原案・脚本・製作を担当。

戦争に苦しむ避難民を救う為に、不可能とも思われるミッションに挑む、5人の男達の戦いを描いた『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』を紹介します。

1.映画『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』の作品情報


(C)2016 EUROPACORP – STUDIO BABELSBERG Credit : Reiner Bajo

【公開】
2018年(フランス・ドイツ映画合作)

【原題】
Renegades

【監督】
スティーブン・クォーレ

【キャスト】
サリバン・ステイプルトン、チャーリー・ビューリー、シルビア・フークス、ジョシュア・ヘンリー、ディアミッド・マルタ

【作品概要】
敵陣真っただ中にある湖の水深45mの湖底から、重さ27トンの金塊を運び出すミッションに挑む5人の戦いを描いたアクション・エンタテインメント。

ジェームズ・キャメロン監督の右腕として活躍し『イントゥ・ザ・ストーム』で注目されているスティーヴン・クォーレが監督を務めています。

2.映画『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』のあらすじ


(C)2016 EUROPACORP – STUDIO BABELSBERG Credit : Reiner Bajo
1995年、紛争末期のサラエボ。

“ネイビーシールズ”に所属するマットは、以下のメンバーで構成されたマット隊を従えて、極秘任務を進めていました。

ベイカー:チーム1の色男
モラン:数学の天才
ダッフイー:腕利きの調達屋
ジャクソン・ポーター(通称JP):重火器のエキスパート

マット隊の極秘任務の内容は、敵の将軍を誘拐する事でしたが、マットたちは敵の基地を爆破し、将軍を誘拐後に戦車を強奪します。

マット隊を追ってきた敵の将校ペトロヴィッチの軍隊と、派手な戦いを繰り広げ、橋を破壊し逃走しました。

作戦は成功しましたが、マット隊の上官であるレヴィン少将は、強引な方法を問題にし、マット隊は3日間の謹慎を言い渡されます。

マット隊はバーに繰り出した後、それぞれの休暇を過ごします。

ベイカーは、バーのウェイトレスのララと交際しており、彼女の家で2人の時間を過ごしますが、そこへララの兄が仲間を連れて現れます。

ララを強引に連れ出そうとする兄と仲間に、ベイカーは立ち向かい、マットの協力を得て撃退しました。

兄の目的が、ララが隠している金塊であると聞かされたベイカー。

更に戦時中の1944年に水没した村には、ナチスがヨーロッパの各国から奪った金塊が総額3億ドルが眠っていると聞かされます。

ベイカーはララに「それさえあれば、戦争に苦しむ避難民を救うことが出来る」と懇願され、マットに相談します。

マットは避難民を救う為に、金塊を運び出す決意をして作戦を立てました。

しかし金塊が眠る湖は敵陣のど真ん中にあり、巡回船が見張っている危険な環境にあり、水深45mの湖底から重さ27トンの金塊を運び出すのは容易ではありません。

またマット隊をペトロヴィッチが捜索しており、危険を察知した軍は、36時間後のマット隊の異動を決定します。

1度は金塊の輸送作戦を諦めたマット隊ですが、モランがある作戦を閃くのでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』ネタバレ・結末の記載がございます。『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
モランは、以下の作戦を考えました。

1.金塊を巨大な網で包み、パラシュートを取り付けエアーの力で浮上させる。

2.水面に浮かせた金塊を輸送用のヘリコプターで運ぶ。

3.水没した村の教会にある鐘に空気を送り込み、休憩地点にして一気に作業を進める。

JPは輸送ヘリのパイロット、レイニーを仲間に引き込みます。

その夜、マット隊とララは湖底に潜り、隠されていた総額3億ドルの金塊を発見します。

計画通りに金塊を水面に浮上させる為の準備を進めますが、そこへマット隊の居場所を突き止めたペトロヴィッチが現れます。

ペトロヴィッチの手榴弾攻撃に、武器を持たないマット隊は対抗する手段がありません。

マット隊は手榴弾を避けながら、金塊を水面まで浮上させる事に成功させますが、待っていたのは対戦車砲弾を構えているペトロヴィッチでした。

マットは小型拳銃で応戦しますが、全く歯が立ちません。

勝利を確信したペトロヴィッチが、対戦車砲弾を発射させようとした瞬間、マット隊を迎えに来たレイニーの操縦する輸送用のヘリコプターの攻撃で、ペトロヴィッチが乗っていたボートが炎上します。

マット隊は金塊と共に帰還しますが、レイニーにより、金塊輸送計画が全てレヴィン少将に伝わっていました。

レヴィン少将はマット隊への怒りを通り越して呆れた様子を見せますが、彼らの避難民を救いたいという気持ちを理解し、金塊の半分はフランスへ返還し、半分を現金化してマット隊とララで六等分させます。

しかし、マット隊は自分たちの取り分もララに渡して、作戦成功の祝杯をあげるのでした。

3.映画『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』の感想と評価


(C)2016 EUROPACORP – STUDIO BABELSBERG Credit : Reiner Bajo

本作の撮影はドイツ、クロアチア、マルタ、フランスと4か国にまたがって行われ、軍事基地や戦車、戦闘機に至るまで、全て実物を使用しています。

クライマックスの舞台になる水中都市も、実在する場所でロケ撮影を行っています。

また、マット隊の5人の俳優たちは、実際に元シールズのトレーナーから訓練を受けました。

地上の何倍もの体力や時間を費やす水中での撮影のために、数週間の特訓をやり遂げて撮影に挑んでおり、本物ならではの迫力のある映像を描くことに成功しています。

また、本作は様々な異なる状況で展開されるアクションシーンが特徴です。

冒頭の街を破壊しながら展開される戦車シーン。中盤のヘリと戦闘機の息詰まる大チェイス。クライマックスの武器を持たない追い詰められた状況での、水中都市での戦闘などが見られます。

これらのアクションが展開される状況によって、趣向を変えて飽きさせない作りになっています。

迫力のあるアクション・シーンの映像が特徴の本作ですが、出演した俳優も個性派ぞろいになっています。

マット隊に所属する主要メンバーの脇を、映画『トレインスポッティング』のスパッド役で知られるユエン・ブレムナー

マット隊の上官を映画『セッション』の鬼教師役でアカデミー賞助演男優賞に輝いたJ・K・シモンズが演じています。

特にJ・K・シモンズは今作でも鬼教官を演じており、熱くなって説教をしますが、マット隊に受け流されるというようなコミカルな場面も見どころです。

まとめ


(C)2016 EUROPACORP – STUDIO BABELSBERG Credit : Reiner Bajo

本作『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』を鑑賞して、アクションだけではなく、コメディやラブストーリーなどの様々な要素を持ったエンタテインメント作品という、面白さを味わえました!

リーダーのマット役を演じたサリバン・ステイプルトンのインタビューでは、それを意識して制作されたことが分かります。

「この作品はただのアクション映画でも、ただのネイビーシールズ映画でも、ただのラブストーリーでもない、それが全部一緒になった最高な映画だ!」

作品全編を通して、丁寧で分かりやすい描写となっており、原案・脚本・製作を務めたリュック・ベッソンの手腕もあるのでしょう。

しかし、監督を務めたスティーヴン・クォーレが、ジェームズ・キャメロン監督の右腕となるスタッフで活躍してきたからこそ、職人技が光っていたと言えるはずです!

作品の始まりから終わりまで、飽きる事なく楽しめた『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』。

皆さんも体験してみて下さい!

関連記事

アクション映画

映画『モータルコンバット』ネタバレあらすじと結末の感想解説。真田広之と浅野忠信も参戦した人気格闘ゲームの実写版

実写映画『モータルコンバット』ゲーム版の紹介も踏まえてご紹介 世界的な人気を誇る格闘ゲーム「モータルコンバット」。 独特の世界観が、熱狂的なファンを多く生み出している格闘ゲームの、1995年版に続く実 …

アクション映画

香港映画『レイダース 欧州攻略』ネタバレ感想と結末解説のあらすじ。トニーレオンの攻略シリーズ第3弾!

凄腕のエージェントが亡き友のためにCIAを欺くエージェント・アクション ジングル・マが監督を務める、2018年製作の香港のエージェント・アクション映画であり、トニー・レオン主演による『東京攻略』『ソウ …

アクション映画

映画『デスウィッシュ』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【ブルースウィリス主演で「狼をさらば」をリブートした作品】

ブルース・ウィリスが主演を務めた『デス・ウィッシュ』 ブルース・ウィリスがアクション完全復活!愛する者を失った善良な外科医が復讐の鬼と化し、悪党を成敗していく。 70年代の名作『狼をさらば』を現代バイ …

アクション映画

映画オペレーション・クロマイトあらすじとキャスト一覧!感想レビューも

今なお歴史にその名を刻む連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサー。彼の指揮の下、命懸けの潜入作戦を決行した今は名も無き兵士たちの熱き実話を実写化。 映画『オペレーション・クロマイト』は、2017年9月 …

アクション映画

映画ミッドウェイ(2020)考察|太平洋戦争の真実を描く海戦描写と見どころ必見3点を深堀り紹介!

映画『ミッドウェイ』は2020年9月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー 太平洋戦争の転機となった激戦、ミッドウェイ海戦。何度も映画化された題材です。 その戦いを開戦前から真珠湾 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学