蒼井優は魔性の女?結婚したい女優か? おすすめ出演作を紹介
2019年5月に劇場公開された映画『長いお別れ』では、恋愛下手で不器用な娘役を好演しましたが、公開間もない6月に、人気お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太と、交際2か月のスピード婚でも話題になりました。
1999年にミュージカル「アニー」のポリー役でデビューを果たし、その後、数々のドラマ・映画・舞台などで大活躍する人気女優の蒼井優。
2006年公開の映画『フラガール』での演技が認められ、第30回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、さらには第49回ブルーリボン賞主演女優賞など、多くの賞を総なめにしました。
今回は人気と実力を共に兼ね備えた女優、蒼井優の出演した映画から5本選出してご紹介させていただきます。
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熟年離婚がテーマとなった『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』(2018)
映画『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』の作品概要
2018年公開の日本映画。監督・原作は前作『家族はつらいよ』『家族はつらいよ2』に引き続き山田洋次。『男はつらいよ 寅次郎紅の花』以来21年ぶりの喜劇映画となります。
出演は、橋爪功、吉行和子、西村まさ彦、夏川結衣、妻夫木聡、林家正蔵ほか。
映画『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』のあらすじ
ある日、平田家に泥棒が入り、長男・幸之助の妻・史枝が冷蔵庫に隠していたへそくりが盗まれてしまいます。
落胆する史枝に対し幸之助は「俺が必死で稼いだ金でへそくりを貯めていたのか!!」と激怒。そんな心ない発言に史枝は日ごろの不満が爆発し、とうとう家を出て行ってしまいます。
その日から平田家は炊事、掃除、洗濯に大慌て。失って初めて史枝の大切さを痛感します。そこで緊急家族会議が開かれるが…。
映画『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』のおすすめポイント
前作に続いて、ユーモア溢れる笑いあり、涙ありの山田監督らしい作品です。
昭和という時代背景でその時代ならではのギャグ、言葉遣い、世界観を描き、家族の絆や愛について考えさせられます。
役者の演技とは分かっていながら、本当の家族のように全員が自然体で過ごし、映画ということを忘れるほど、違和感のない様子に注目です。
蒼井優が人情映画の名匠、山田洋次監督の『東京家族』より出演している人気シリーズ。見終わった後にほっこりすること間違いなしです!
登場人物の全員最低!『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』の作品概要
2017年公開の日本映画。R15+指定作品。監督は白石和彌。原作は沼田まほかる。蒼井優と阿部サダヲのダブル主演。
出演は、蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、村川絵梨、赤堀雅秋、竹野内豊ほか。
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』のあらすじ
十和子と15歳年上の陣治は同棲中ではあるが、十和子は8年前の恋人・黒崎が忘れられずにいます。下品で不潔な陣治を嫌い、働きもせず彼の稼いだお金で生活していました。
ある日、十和子は黒崎によく似た男・水島と出会い、関係を持ちます。そしてさらに家に尋ねた刑事から黒崎が行方不明であることを知らされます。
しかし陣治はそれでもなお、十和子にしつこく執着し、彼女をかばいます。
そこで十和子は黒崎の失踪に陣治が関係しているのではと疑い始め、水島にまで危険が及ぶのではないかと察し、十和子はある行動に出ます…。
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』のおすすめポイント
「あなたはこれを愛と呼べるのか」というサブタイトルの通り、愛について考えさせられる作品です。R15指定ということもあり、少し過激なシーンはあります。
本作で蒼井優演じる自分勝手で最低な女と、阿部サダヲ演じるとにかく不潔で下品な男の演技があまりにリアルで少しゾッとしました。
さらに松坂桃李や竹野内豊も本当に彼らのことを嫌いになりそうなほどクズな男を演じ切っています。そして、最後の展開に驚きです。
陣治はなぜ自分を犠牲にしてまで、十和子を愛し続けるのか。汚く、もろく、荒々しい愛の裏に、深い本物の愛があります。
不器用で繊細な少女の物語『百万円と苦虫女』(2008)
映画『百万円と苦虫女』の作品概要
2008年公開の日本映画。監督・脚本はタナダユキ。出演は、蒼井優、森山未來、佐々木すみ江、モロ師岡、笹野高史ほか。
なお、本作品で監督を務めたタナダユキは、第49回日本映画監督協会新人賞を、主演の蒼井優は芸術選奨新人賞を映画部門を受賞しました。
映画『百万円と苦虫女』のあらすじ
主人公の鈴子は就職に失敗したまま卒業し、いわゆる就職浪人であったが、ひょんなことから刑務所に入れられ、前科持ちになってしまいます。
家族で居場所をなくした鈴子は家を出て、100万円貯まるごとに次の場所に引っ越すという生活を始めます。
各地を転々とする中で、出会いや別れを繰り返し、人間として成長していく鈴子だが…。
映画『百万円と苦虫女』のおすすめポイント
本作は急展開があったり、泣いたり笑ったり、という場面はなく、良い意味でのんびりと飽きずに見られ流作品です。
蒼井優演じる主人公・鈴子は、不器用なりに試行錯誤し、今を生きようとする姿に好感が持て、物語が進むにつれて鈴子が成長していく過程がよく分かります。
まさに、蒼井優が役にぴったりとはまっていて、蒼井優らしさがとてもよく出でいる映画です。
後味が良く、スッキリした気持ちで見られる素晴らしい作品です。
人気コミックついに映画化!『東京喰種トーキョーグール』(2017)
映画『東京喰種トーキョーグール』の作品概要
2017年公開の日本映画。監督は萩原健太郎。原作は「週刊ヤングジャンプ」連載の石田スイによるコミック「東京喰種トーキョーグール」。
コミックだけにとどまらずアニメ化もされた超大作がついに映画化した作品。
出演は、窪田正孝、清水富美加、鈴木伸之、桜田ひより、蒼井優、大泉洋ほか。
映画『東京喰種トーキョーグール』のあらすじ
東京には「喰種(グール)」と呼ばれる怪人がいました。喰種は人間の姿をして社会に紛れこみ、水とコーヒーと「人体」しか摂取できない化け物でした。
ごく普通の大学生の金木研(カネキ)は事故で重傷を負い、手術の際に喰種の女性・リゼの臓器を移植され半喰種になってしまいます。
そんなとき、バイト先で喰種のトーカと出会います。
トーカの助けもありながら、半分は人間、半分は喰種のカネキが、仲間とどう向き合うか葛藤し、もがき苦しみながらも生きていこうとするが…。
映画『東京喰種トーキョーグール』のおすすめポイント
人気コミックでアニメ化されただけあって、やはりストーリーやキャストやセリフにまでこだわりを感じました。
現実では絶対にありえない話ですが、主人公・金木研のやるせない気持ちとの葛藤や、大切な人や仲間とともに戦い、未来を切り開いていく姿に寄り添える作品です。
また、喰種ならではの汚さ、気色悪いさ、残酷さなどもとてもリアルに表現されていて、引き込まれました。
蒼井優の役柄は神代利世(リゼ)。主人公と冒頭で素敵な出会いとする女性ですが、その食欲ぶりに注目!このような役柄も蒼井優をおいて他にはできない演技ともいえます。
そのほかのキャストも、それぞれに良さが出ていて、まさに全員が適役。非現実的な世界に気付いたら飲み込まれてしまっています。
純情な大学生と教授の恋『人のセックスを笑うな』(2008)
映画『人のセックスを笑うな』の作品概要
2008年公開の日本映画。監督は「犬猫」で才能を発揮した井口奈己。第41回文藝賞に輝いた山崎ナオコーラの小説を原作とし、豪華キャストで映画化。
出演は、永作博美、松山ケンイチ、蒼井優、忍成修吾、温水洋一、あがた森魚ほか。
映画『人のセックスを笑うな』のあらすじ
平凡な生活を送る美大生のみるめ。人当たりが良く、純情で素直な少年。
ある日、みるめは視覚デザイン科の非常勤講師で20歳年上のユリと出会います。
徐々に惹かれあうみるめとユリを見て、みるめに片思いをしている友人のえんちゃんはショックを受けてしまいます。
そんなえんちゃんをよそに、みるめは自由奔放で魅力的なユリに夢中になるが、ある日ユリが既婚者であることを知ってしまいますが…。
映画『人のセックスを笑うな』のおすすめポイント
本作は、20歳も年上に恋をしてしまい、自分の感情をコントロールできなくなってしまった少年の心情がリアルに描かれています。
当時20代前半の松山ケンイチと蒼井優が、19歳ならではの純粋さ、もどかしさ、どうしたらよいか分からず、恋にもがく姿を違和感なく自然に演じていて、見ていてとてもじれったく感じるほどです。
また、旦那がいながら生徒と関係を持ってしまうユリを演じる永作博美の演技にも注目です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?5つの映画を紹介しましたが、改めて蒼井優の役の幅の広さを痛感しましたね。
記事冒頭で紹介した、2019年5月公開の映画『長いお別れ』(予告編)では、東芙美役を演じましたが、その際に監督を務めた中野量太は、蒼井優という女優は、脚本の内容や意図を間違えずに読み込む力のある人だと述べています。
またその際に親子役を演じた名優の山﨑努と同じように、しっかりとした演技プランを持った女優だとも評価していました。
ここで紹介したほかにも、さまざまな作品で共演者や監督からも好評を得て、多くの観客を虜にしてしまう女優・蒼井優。
そういう意味では「魔性の女」「恋多き女」という言葉が合うのかも知れません。
結婚を発表され、幸せオーラをまとった蒼井優のさらなる今後の活躍に期待大ですね!