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Entry 2019/03/25
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映画『帰れない二人』あらすじとキャスト。ジャ・ジャンクー監督が変わりゆく中国を描く【アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト】

  • Writer :
  • 石井夏子

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された、中国の名匠ジャ・ジャンクー監督作『アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト』の邦題が『帰れない二人』に決定。

また、2019年9月6日(金)にBunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館にて公開されます。

第54回シカゴ国際映画祭では監督賞と女優賞を受賞した本作を、場面写真を交えながらご紹介していきます。

映画『帰れない二人』について


© 2018 Xstream Pictures (Beijing) – MK Productions – ARTE France Cinéma

映画『帰れない二人』はジャ・ジャンクー監督のカンヌ出品5本目の作品です。

カンヌ上映時には「皮肉と華麗さに加え、密かにロマンチックなフィルム・ノワール。ジャ・ジャンクーは中国の偉大な映画作家だ」(テレラマ)、「中国の下層社会を背景に複雑に絡み合うロマンチックな悲劇」(ガーディアン)など、熱狂的に海外メディアに迎えられました。

主人公チャオを演じるのはジャ・ジャンクー監督のミューズ、チャオ・タオ。本作の演技でシカゴ国際映画祭とアジア太平洋スクリーン・アワードで女優賞を獲得。

チャオの恋人ビンには『薄氷の殺人』(2014)で第64 回ベルリン国際映画祭男優賞を受賞したリャオ・ファンです。

チャオとビン、一組の女と男が辿る2001年から2018年の18年間。

変わりゆく中国を背景にして丁寧に紡ぎだしました。

映画『帰れない二人』監督ジャ・ジャンクーとは

ジャ・ジャンクー(本名・賈樟柯)は1970年5月29日生まれ中国山西省汾陽(フェンヤン)出身の中国の映画監督・脚本家・映画プロデューサーです。

中国映画界の新世代である「第六世代」を担う映画作家として、その新作が待望されています。

そんなジャ・ジャンクー監督は18歳で山西省・太原(タイユェン)の芸術大学に入学、油絵を専攻し同時に小説執筆を始めました。

チェン・カイコー監督の『黄色い大地』(1984)を観て衝撃を受け、1993年に北京電影学院に入学し映画作家を志すように。

翌1994年には初の短編『有一天,在北京』を製作。

1995年にはインディペンデント映画の製作グループを組織し、55分の中編『小山回家』を監督しました。

この作品は、香港インディペンデント映画賞金賞を受賞し、香港国際映画祭にも出品され注目を集めます。

1997年、北京電影学院卒業制作の『一瞬の夢』が、1998年の第48回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に出品され、新人監督賞と最優秀アジア映画賞を受賞

釜山国際映画祭、ナント三大陸映画祭ではグランプリを受賞し、国際的に期待される監督となりました。

主な監督作に、オフィス北野と提携し製作した『プラットホーム』(2000)や、『長江哀歌』(2006)、第66回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した『罪の手ざわり』(2013)など。

参考映像:『罪の手ざわり』予告編

映画『帰れない二人』の作品情報


© 2018 Xstream Pictures (Beijing) – MK Productions – ARTE France Cinéma

【日本公開】
2019年(中国・フランス合作映画)

【原題】
江湖儿女(英題:Ash is Purest White )

【監督・脚本】
ジャ・ジャンクー

【キャスト】
チャオ・タオ、リャオ・ファン、ディアオ・イーナン、フォン・シャオガン

【作品概要】
『罪の手ざわり』(2013)『山河ノスタルジア』(2015)のジャ・ジャンクーが監督を務めました。

裏社会に生きる男女の18年間にわたる関係を山西省、長江流域、さらに新疆にまで至る壮大なスケールで描きます。

主人公チャオはジャ・ジャンクー組常連のチャオ・タオ。

その恋人役は『薄氷の殺人』(2014)で第64 回ベルリン国際映画祭男優賞を受賞したリャオ・ファンが演じます。

映画『帰れない二人』あらすじ


© 2018 Xstream Pictures (Beijing) – MK Productions – ARTE France Cinéma

山西省大同。

チャオは裏社会で生きる男・ビンの恋人です。

ある日、敵対する組織に襲われたビンを助けるために、銃を発砲してしまうチャオ。

5年後、刑期を終え釈放されたチャオは、ビンを探し長江を訪れます。

しかし、かつてのビンの姿はそこにはなく…。

まとめ


© 2018 Xstream Pictures (Beijing) – MK Productions – ARTE France Cinéma

日本では2018年・第19回東京フィルメックスのクロージング作品として上映されたジャ・ジャンクー監督の映画『アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト』。

カンヌ国際映画祭など、海外の映画祭でも高い評価を受けています。

そんな『アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト』が、邦題『帰れない二人』として、全国公開されることが決定されました。

これまでのジャ・ジャンクー作品の集大成とも言える傑作。

映画『帰れない二人』は2019年9月6日(金)より、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー です。

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