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『シラート』あらすじ感想と評価考察。娘の捜索のためにレイブパーティーに参加した父子を待つ予測不能な出来事とは?

  • Writer :
  • 松平光冬

先の展開が読めない圧倒的映像体験

2025年の第78回カンヌ国際映画祭で4冠を獲得した映画『シラート』が、2026年6月5日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次ロードショーされます。

失踪した娘を捜しに砂漠のレイブパーティーに参加した親子の旅の行方は? 予測不能なストーリーとダンスミュージックをミックスさせた注目作をご紹介します。

映画『シラート』の作品情報


(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA
AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

【日本公開】
2026年(スペイン・フランス合作映画)

【原題】
Sirāt

【監督・脚本】
オリベル・ラシェ

【製作】
ペドロ・アルモドバル

【共同脚本】
サンティアゴ・フィジョル

【撮影】
マウロ・エルセ

【編集】
クリストバル・フェルナンデス

【キャスト】
セルジ・ロペス、ブルーノ・ヌニェス・アルホナ

【作品概要】

失踪した娘の行方を追い、砂漠のレイブパーティーに参加した父と子の姿を描きます。

父親役に『パンズ・ラビリンス』(2006)のセルジ・ロペス。『ファイアー・ウィル・カム』(2019)のオリベル・ラシェが監督・脚本を手がけ、製作にスペインを代表する名匠ペドロ・アルモドバルが名を連ねます。

2025年の第78回カンヌ国際映画祭では審査員賞など4冠を獲得。2026年の第98回アカデミー賞の国際長編映画賞と音響賞にノミネートされ、日本では2025年の第38回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で初上映されました。

映画『シラート』のあらすじ


(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA
AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

砂漠で行われるレイブパーティに参加したまま失踪した娘を捜すため、父ルイスと息子エステバンは、モロッコの山岳地帯から砂漠の奥深くへと車を走らせます。

行き着いたのは、現実と幻覚が混濁するような野外レイブのカオス。

しかしそこにはすでに娘の姿はなく、親子はレイブ参加者グループと行動を共に、娘が向かったと思われる次のレイブ会場を目指すことにしますが……。

映画『シラート』の感想と評価

(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA
AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

アラビア語で「道」を意味し、天国と地獄の狭間に架けられる橋とされ、その道は髪の毛よりも細く、剣よりも鋭いという…

冒頭、タイトルでもある「シラート」という言葉を解説した直後、砂漠に巨大なスピーカーがブロック塀のように積まれていく奇妙な光景から本作は始まります。

一体何が始まるのかという「?」マークが脳内を駆けめぐったかと思いきや、スピーカーから鳴り響く低重音が聴覚を刺激。

やがてその音に吸い寄られるようにパンクファッションをまとった人々が群がり踊りまくれば、陽が落ちても暗闇にレーザーライトが浮かび上がり、静まる気配は一向に起こらない――開始10分足らずして、観る者もレイブパーティーの参加者と化していきます。

レイブパーティー以外にも、キャンピングカーが砂漠を爆走する音、砂ぼこりや雨音、車のエンジン音、ラジオの周波音など、常に「音響」のすごさに圧倒されます。


(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA
AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

そんなレイブ会場に現れるルイスとエステバンの父子。彼らも観る者同様にカオスな光景に戸惑いつつ、パーティーに参加していると思われる消息不明の娘を捜していました。

聞き込みの末、娘は別のレイブパーティーに参加する可能性があると知ったルイスたちは、そのレイブ会場に向かおうとする参加者の後を追うことに……と、詳細を書くのはここまで。これ以降の内容は、是非ともご自身の目で確認してください。

「髪の毛よりも細く、剣よりも鋭い」とされる道「シラート」が意味するものとは何か。

観始めた当初こそ「?」マークまみれの脳内が、予測不能な展開の連続に「!」へと変わることをお約束しましょう。

まとめ


(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA
AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

日本では、2025年の第38回東京国際映画祭で初上映された『シラート』。上映の際に、内容に関するネタバレの自粛要請が出されたことも話題となっていました。

映画祭で来日し、観客とのQ&Aに応じたオリベル・ラシェ監督もまた、「分かりやすく映画を作るのは簡単だけど、そういう作り方はしたくない。映画は観る人それぞれの受け取り方がある。私の意図が重要なのではなく、観る人それぞれの解釈が正しいと思う」と、内容について多くを語りませんでした。

ついに日本で一般公開される本作。「『マッドマックス』超えの衝撃体験!」、「こんな映画は観たことない!」といった宣伝コピーが示す意味を、その目で確かめてください。

映画『シラート』は、2026年6月5日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次ロードショー。

松平光冬プロフィール

テレビ番組の放送作家・企画リサーチャーとしてドキュメンタリー番組やバラエティを中心に担当。『ガイアの夜明け』『ルビコンの決断』『クイズ雑学王』などに携わる。

ウェブニュースのライターとしても活動し、『fumufumu news(フムニュー)』等で執筆。Cinemarcheでは新作レビューのほか、連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』『すべてはアクションから始まる』を担当。(@PUJ920219)


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