映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』は、7月28日(土)よりヒューマントラスト有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
首都ベルリンからユダヤ人は一掃されたといわれていたが、実際には約7000人のユダヤ人が潜伏、その1500人は終戦まで生き延びていた…。
劇中に実際の生還者のインタビューやドキュメンタリーシーンを盛り込むことで、スリリングな演出でありながらもより真実に近く、リアリティーを追求したハイブリッド映画です。
歴史の陰に隠されていた、衝撃の真実をあなたは目撃する⁈
映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』あらすじとキャスト
CONTENTS
映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』の作品情報
【公開】
2018年(ドイツ映画)
【監督】
クラウス・レーフレ
【キャスト】
マックス・マウフ、アリス・ドワイヤー、ルビー・O・フィー、アーロン・アルタラス、ヴィクトリア・シュルツ、フロリアン・ルーカス、アンドレアス・シュミット、マレン・エッゲルト
【作品概要】
身分を偽り、首都ベルリンに潜伏することでホロコーストを逃れ、生き延びたユダヤ人の真実の物語を映画化。
ドキュメンタリー作品を多く手掛け、数々の賞を受賞したクラウス・レーフレ監督が、実際の生還者のインタビューを交えることで、当時の理不尽さや極限状態での緊張感、いつ見つかるかわからないという恐怖を容赦なく描きます。
クラウス・レーフレ監督のプロフィール
クラウス・レーフレは、映画監督、脚本家、ドキュメンタリー監督です。
テレビ向けのドキュメンタリーをメインとして活躍する監督で、これまでに約40本の長編ドキュメンタリーを製作してきました。
1992年製作の『Die Heftmacher』ではグリム賞の年間最優秀テレビジャーナリズム賞を受賞します。
その後も数々のドキュメンタリー賞を受賞します。
残念ながら、これらの作品は日本では観ることができません。
また、映画としての作品は今回が初監督・初脚本・初製作となります。
映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』の主なキャスト
マックス・マウフ(ツィオマ・シェーンハウス役)のプロフィール
マックス・マウフは、1987年7月3日生まれ、ドイツ・ベルリン出身の俳優です。
1995年から子役として数本の短編に出演したのち、2002年に『The Year of the First Kiss』で長編映画デビューを果たします。
その後は数々の映画やテレビドラマに主演。残念ながら多くの作品は日本未公開のため、観ることができませんが、2008年のケイト・ウィンスレット主演映画『愛を読むひと』、2015年にはトム・ハンクス主演の『ブリッジ・オブ・スパイ』、ドラマシリーズ『センス8』『HOMELAND』で活躍を観ることができます。
次回作は『マリアンヌ』や『汚れたダイヤモンド』などに出演していた、ドイツの名優アウグスト・ディール主演映画『Radegund』があります。
アリス・ドワイヤー(ハンニ・レビィ役)のプロフィール
アリス・ドワイヤーは1988年生まれ、ドイツ・ベルリン出身の女優です。
2000年に子役として出演した『Anna Wunder』で映画デビューを果たします。その後、数々の映画やテレビドラマに出演。
多くの作品は日本未公開ですが、2010年の『穏やかな暮らし』、2011年の『あの日あの時愛の記憶』で活躍を観ることができます。
ルビー・O・フィー(ルート・アルント役)のプロフィール
ルビー・O・フィーは1996年生まれ、コスタリカ・サンホセ出身の女優です。
2000年に子役として出演した『Anna Wunder』で映画デビューを果たします。
その後、数々の映画やテレビドラマに出演しています。
2010年の『穏やかな暮らし』、2011年の『あの日あの時愛の記憶』で活躍を観ることができます。
映画『『ヒトラーを欺いた黄色い星』』のあらすじ
第二次世界大戦下の1941年から1945年にかけて、ナチスに虐殺されたヨーロッパのユダヤ人は約600万人、そのうち16万人がドイツ国籍を持っており、ドイツ系ユダヤ人の国外移住は禁止、違法ルートでの脱出も絶望的でした。
1943年6月19日、ヨーゼフ・ゲッベルスは、首都ベルリンからユダヤ人を一掃したと宣言しました。
しかし、実際には、約7000人ものユダヤ人がベルリンに潜伏し、約1500人は戦争終結まで生き延びました。
ユダヤ人迫害という理不尽な極限状況のなか、彼らはどのようにして身分を隠しながら生活し、恐ろしいゲシュタポや密告者の目をすり抜けていったのか…。
当時16歳~20歳の若者であった、ツィオマ・シェーンハウス、ルート・アーント、オイデン・フリーデ、ハンニ・レヴィ本人のインタビューをドラマシーン交えながらその謎が明かされます。
映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』の感想と評価
これまでに何度となく、第二次世界大戦でのナチスによるユダヤ人狩りは映画化されています。
理不尽な状況下において、何とか生きなければならないという想いから、ユダヤ人を人間でないかのように扱うドイツ人に成りすまさなければな利ませんでした。
身分を偽らなければならないという屈辱にも耐えていた彼らは、何を感じて、何を生きる糧にしていたのでしょうか...
当時を必死に生きぬいた4人の生還者のインタビューとドラマを交えながら、衝撃の真実を紐解いていきます。
映画的にスリリングな演出でエンターテイメント性も盛り込まれていますが、この映画で描かれていることは、全てが真実の物語だということを胸に刻んで見つめてみるのはいかがでしょう。
数々の長編ドキュメンタリーを手掛けてきてた、クラウス・レーフレ監督が、テレビから映画に舞台を変えて、伝えたいこととは…。
残念なのは、クラウス・レーフレ監督の手掛けたドキュメンタリー作品がどれも日本では未公開ということです。
この作品をきっかけに、クラウス・レーフレ監督作品が日本でも観れることを願いたいものです。
本作を上映する劇場情報
【北海道・東北地区】
北海道 シアターキノ 順次公開
青森県 シネマディクト 順次公開
岩手県 盛岡ルミエール 順次公開
【関東・甲信越地区】
東京都 ヒューマントラストシネマ有楽町 7/28(土)~
東京都 新宿武蔵野館 7/28(土)~
神奈川県 シネマ・ジャック&ベティ 8/11(土)~
千葉県 千葉劇場 8/4(土)~
千葉県 キネマ旬報シアター 7/28(土)~
栃木県 小山シネマロブレ 順次公開
群馬県 シネマテークたかさき 順次公開
長野県 塩尻東座 順次公開
静岡県 シネマイーラ 順次公開
【中部・北陸地区】
愛知県 名演小劇場 8/11(土)~
三重県 伊勢進富座 順次公開
【近畿地区】
大阪府 テアトル梅田 7/28(土)~
京都府 京都シネマ 8/4(土)~
兵庫県 シネ・リーブル神戸 8/4(土)~
*上記に記載した情報は6月25日現在のものです。作品の特性からセカンド上映や順次公開されることが予想されます。お近くの映画館をお探しの際は必ず公式ホームページをご覧ください。
まとめ
人類最大の悲劇とも言われる、ホロコーストは何故、何度も何度も映画化されるのでしょうか…。
映画的に作品のテーマとして、ドラマ性が強いという点もあるかもしれませんが、歴史上の人類の汚点を描くことで、いかに人間同士が愚かなことを行っていたかということと、二度と繰り返してはいけないという平和への想いからではないでしょうか。
クラウス・レーフレ監督はドキュメンタリー作品を得意としているだけに、真実を追求した中で、見えてきた真実を現代を生きる人と後世にも伝えなければいけないという使命感があったからなのかもしれません。
映画としては初となりますが、過去にドキュメンタリーで数々の賞を受賞している監督です。
「伝える」ということに関しては長けていることは間違いないでしょう。
映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』は、7月28日(土)よりヒューマントラスト有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。