Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ドキュメンタリー映画

英国バレエ『バーンスタイン・センテナリー』の公開日と映画館情報。【英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18】

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

最近、映画館で観るのは、もはやハリウッド映画だけではないこの日頃。意外にライブビューイングなどで、アイドルやバンドのコンサートを見たり聴いたりと、楽しみにしている人も意外に多いのではないでしょうか。

また、日本の歌舞伎も映画館で定期的に観劇できますよね。

さて、今回ご紹介するのは、“映画館でバレエもいかが?”というお話。

祝生誕100年!レナード・バーンスタインの才能に酔いしれる個性的な3つのバレエ「バーンスタイン・センテナリー」は、6月8日(金)より開幕(公開)されます。

映画『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・バレエ「バーンスタイン・センテナリー」』の作品情報


(C)ROH,ph Bill Cooper/(C)ROH 2014. Photographed by BIll Cooper

【公開】
2018年(イギリス映画)

【原題】
Royal Opera House Live Cinema Season 2017/18: Bernstein Centenary

【振り付け】
ウェイン・マクレガー、リアム・スカーレット、クリストファー・ウィールドン

【指揮】
クン・ケセルス、バリー・ワーズワーズ

【音楽】
レナード・バーンスタイン

【キャスト】
「幽玄」
フェデリコ・ボネッリ、ウィリアム・ブレイスウェル、ハリー・チャーチーズ、メリッサ・ハミルトン、フレンチェスカ・ヘイワード、桂千里、ポール・ケイ、サラ・ラム、カルバン・リチャードソン、ジョセフ・シセンズ、高田茜

「不安の時代」
サラ・ラム、アレクサンダー・キャンベル、ベネット・ガートサイド、トリスタン・ダイアー

「コリュバンテスの遊戯」
マシュー・ボール、ウィリアム・ブレイスウェル、ローレン・カスバートソン、ティエニー・ヒープ、平野亮一、マヤラ・マグリ、マルチェリーノ・サンベ、ヤスミン・ナグディ、ベアトリス・スティックス=ブルネル

【作品概要】
イギリスが世界に誇るロイヤル・オペラ・ハウスで上演するバレエやオペラ舞台を映像に収めた「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18」のシリーズ。

生誕100年となった作曲家レナード・バーンスタインを記念して、バーンスタインの楽曲による個性的な3つのバレエを映画として収録しています。

ウェイン・マグレガーが振付する「幽玄(Yugen)」、リアム・スカーレットの振付で「不安の時代(The Age of Anxiety)」、クリストファー・ウィールドンの振付「コリュバンテスの遊戯(Corybantic Games)」の3作構成。

『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18』とは?

「バーンスタイン・センテナリー」の【幽玄 Yugen】


(C)ROH,2018 ph by Andrej Uspenski

バレエ、オペラともに世界最高の名門歌劇場、英国ロイヤル・オペラ・ハウスの人気公演の舞台映像を『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18』と題し、TOHOシネマズ系列を中心とした全国の映画館で今年も順次上映中

そして、この度、本シーズン9作目、偉大な作曲家レナード・バーンスタインの生誕100年を記念し、ウェイン・マグレガー、リアム・スカーレット、クリストファー・ウィールドン という3人の振付家で見せてくれます。

その3つの個性的なバレエを、1度に体験できるトリプルビル『バーンスタイン・センテナリー』の上映が、6月8日(金)より全国順次公開!

さらに、本作より「TOHOシネマズ 日比谷」が上映劇場に追加されることが決定しています。

作曲家・指揮者・ピアニストとして20世紀後半のクラシック音楽界を牽引した、レナード・バーンスタイン

特に作曲家としてのレナードに色濃く迫る、魅力溢れる作品となっています。

映画『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・バレエ「バーンスタイン・センテナリー」』の感想と評価

「バーンスタイン・センテナリー」の【不安の時代 The Age of Anxiety】


(C)ROH,ph Bill Cooper/(C)ROH 2014. Photographed by BIll Cooper

ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督を務め、ミュージカルの最高傑作と呼ばれる『ウエスト・サイド物語』を手掛けるなど、20世紀後半のクラシック音楽界を大きくリードしてきた音楽家レナード・バーンスタイン。

本作品『バーンスタイン・センテナリー』を企画したロイヤル・バレエ団の芸術監督ケヴィン・オヘアは、作曲家・指揮者・ピアニストと何役もこなすバーンスタインをこのように語ります。

「彼は素晴らしい作曲家。彼のリズム感やその複雑さは、多くの芸術家や振付家を魅了し、想像力をかき立ててくれる。バーンスタインの“作曲家”としての才能をもっと知って欲しい」

このように述べ、今回使用されるバーンスタインの楽曲はいずれもバレエ音楽ではないものの、リズミカルで美しい旋律が印象に残る3曲を選び抜き使用しています。

その中でも「チチェスター詩編」をもとに、日本的な美学を求め表現した『幽玄』、そして、『ウエスト・サイド物語』の4年前に作曲され、後のバーンスタインのその後のキャリアを予感させる「セレナード(プラトンの饗宴による)」をもとにした『コリュバンテスの遊戯』は、今回の生誕100年記念のために作り上げられた注目すべき新作になっています。

芸術監督ケヴィン・オヘアは、生誕100年記念のタイミングで新作を発表した理由を、次のように語っています。

「バーンスタインといえばダンスなのに、今までバレエ団は「不安の時代」しか手掛けてこなかった。彼の作品をもっと扱いたいと思ったんです」

バーンスタインをもっと扱いたいという強い想いは、着想を得てから上演までに3年半を要したそうです。

振付から衣装・照明・舞台美術・そしてダンサーまで、英国ロイヤル・バレエ団が総力を上げて作り上げた情熱は、スクリーンを通したからこそ伝わってくるものがあると確信させてくれるのが、『バーンスタイン・センテナリー』の3編なのです。

出演ダンサーには多くの人気プリンシパルが名を連ね、日本人プリンシパル高田茜&平野亮一、日本人アーティストの桂千里も出演しています。

さらに、シーズン9作目となる『バーンスタイン・センテナリー』より、2018年3月29日にオープンしたばかりのTOHOシネマズ日比谷が、上映劇場に新たに仲間入り。

臨場感たっぷりの音響&大スクリーンだからこそ味わえる、至福の3時間を、バレエ好きなあなたに観ていただきたい作品です。

この機会に、バーンスタイン&英国ロイヤル・バレエ団の世界を堪能してみる、またとないチャンスです。

本作を公開する劇場は

「バーンスタイン・センテナリー」の【コリュバンテスの遊戯 Corybantic Games】


(C)ROH,ph Bill Cooper/(C)ROH 2014. Photographed by BIll Cooper

【北海道・東北地区】
北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/6/9(土)~2018/6/15(金)

宮城 フォーラム仙台 2018/6/9(土)~2018/6/15(金)

【関東地区】
東京 TOHOシネマズ日比谷 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

【中部地区】
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

【近畿地区】
京都 イオンシネマ京都桂川 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

大阪 大阪ステーションシティシネマ 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2018/6/8(金)~2018/6/14(木)

【九州地区】
福岡 中洲大洋映画劇場 2018/6/9(土)~2018/6/15(金)

*上記の劇場は6月6日現在のものです。劇場にお出かけの際は必ず公式ホームページをご覧いただき、映画館までお出かけください。

まとめ

生誕100年となったレナード・バーンスタインは、同時代に活躍した指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンやゲオルク・ショルティに並び称される偉大な作曲家です。

英国ロイヤル・バレエ団の芸術監督ケヴィン・オヘアは、レナードの楽曲を「リズム感やその複雑さは、多くの芸術家や振付家を魅了し、想像力をかき立ててくれる」と述べ、彼の作品をもっと扱いたいとも語っていました。

いよいよ、ロイヤル・バレエ『バーンスタイン・センテナリー』の各劇場に公開となります。

ウェイン・マグレガーの振付た「幽玄 Yugen」、リアム・スカーレットの振付た「不安の時代 The Age of Anxiety」、クリストファー・ウィールドンの振付た「コリュバンテスの遊戯 Corybantic Games」、何がお好みでしょう?

もちろん、すべてを鑑賞するあなたは、各バレエを思う存分に味わい比較や違いもわかり、十二分に堪能できるはずですよ。

バレエ映画『バーンスタイン・センテナリー』は、6月8日(金)よりTOHOシネマズ日本橋ほか、全国順次公開!!

ぜひ、お見逃しなく!

関連記事

ドキュメンタリー映画

『セメントの記憶』ネタバレ感想レビュー。映画監督ジアード・クルスームが描くシリア人が辿り着いた新たな地獄

2019年3月23日より公開の映画『セメントの記憶』 レバノン・ベイルートの高層ビル建設現場で働くシリア人労働者たちの受難を描いた映画『セメントの記憶』。 地獄と化した祖国から逃れてきたシリア人たちが …

ドキュメンタリー映画

映画『MERU メルー』あらすじとネタバレと感想!ラスト結末も【ジミーチンの山岳ドキュメンタリー】

新しい年の初めに観る映画をお探しなら、この『MERU メルー』をお勧めします。 誰もが抱く新年の抱負。例えば「何か新しいことにチャレンジしたい」、「あきらめていた夢をもう一度追いかけたい」、「今までと …

ドキュメンタリー映画

映画『人生ドライブ』あらすじ感想と評価解説レビュー。熊本県民テレビ発のドキュメンタリーから見える“大家族の絆”

何が起こっても大事なものはここにある。 人生の悲しみも喜びも、思い出も10倍! 熊本県で暮らす岸家は、7男3女の大家族。泣いて笑って全力投球の岸家の21年間を追い続けたドキュメンタリー番組が、劇場上映 …

ドキュメンタリー映画

映画『重力の光 : 祈りの記録篇』あらすじ感想と解説評価。ドキュメンタリーで見る教会にたどり着いた“苦しみに生かされた”人々の魂

困難を抱いてキリスト受難劇を演じる人々の輝く姿 アートと映像の領域を横断してさまざまなヴィデオ作品を⼿掛けてきた⽯原海監督の最新作『重⼒の光 : 祈りの記録篇』が2022年9月3日(⼟)よりシアター・ …

ドキュメンタリー映画

根本一徹映画『いのちの深呼吸』あらすじと感想レビュー。上映館情報も

ドキュメンタリー映画『いのちの深呼吸』9月8日(土)よりポレポレ東中野にて公開! ニュースの日常に見え隠れする影の部分に、“虐め、リストラ、引き籠り、貧困、介護といったワードを見出せ、誰もが生き辛さを …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学