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ホン・サンス映画『夜の海辺でひとり』あらすじとキャスト。上映館情報も

  • Writer :
  • バフィー

ホン・サンス監督の映画『夜の海辺でひとり』は、6月16日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次ロードショー

プライベートと映画の設定がリンクする?!これは演技なのか、それとも心の叫びなのか…。

ベルリン国際映画祭の銀熊賞(女優賞)を韓国人として初受賞という快挙を成し遂げた女優キム・ミニ。

彼女の女優人生の集大成であり、新境地。本作品のキム・ミニから1秒も目が離せない!!

映画『夜の海辺でひとり』作品情報


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

【公開】
2018年(韓国映画)

【原題】
On the Beach at Night Alone

【監督】
ホン・サンス

【キャスト】
キム・ミニ、チョン・ジェヨン、クォン・ヘヒョ、ソ・ヨンファ、ソン・ソンミ、ムン・ソングン、アン・ジェホン、パク・イェジュ、カール・フェダー、マーク・ペンソン

【作品概要】
『3人のアンヌ』などの作品で知られ、韓国のみならず世界的な人気監督ホン・サンスと、『お嬢さん』などで人気女優キム・ミニがタッグを組んだ作品で、彼女は新しきヒロイン像を演じきり、第67回ベルリン国際映画祭にて韓国人初となる女優賞を獲得したヒューマンドラマ。

また、2017年にプライベートでホン・サンス監督とキム・ミニが不倫関係にあったと、韓国のマスコミを騒がせました。その発表したのがこの映画の試写会だったのも話題となり、本作品に注目が集まりました。

自分のプライベートまで映画の宣伝に使ってしまうキム・ミニの肝の据わった女優魂、必見の価値あり!!

キム・ミニ(ヨンヒ役)のプロフィール


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

キム・ミニは、1982年3月1日生まれ、韓国のソウル出身のモデルや女優として活動しています。

中学時代からモデルとして活躍したのち、1999年のドラマ『学校2』で女優デビューを果たします。

それを機に一躍有名となり、映画やドラマへの出演数も増えましたが、演技に対しては批判的な意見が多く、『兄嫁は19歳』以降は2年近く映画もドラマも仕事がなく、女優としての仕事に悩むを抱えます。

しかし、2006年に転機となるドラマ『グッバイ・ソロ』に出演します。

当初、キム・ミニはドラマに配役されていませんでしたが、『グッバイ・ソロ』台本を読んだことをきっかけに、ミニは何度も断られながらも、脚本家に直談判をしてチェ・ミリ役を得ました。

チェ・ミリという役は主人公ではありませんでしたが、このドラマでの演技が評価され、2002年の『サプライズ』以降、映画の仕事がなかったミニに2008年『お熱いのがお好き』の出演が決定。

参考映画:『お熱いのがお好き』(2008)

『お熱いのがお好き』での演技も評価され、釜山映画評論家賞と百想芸術大賞を受賞しました。

2012年に公開された(日本は未公開)宮部みゆきのミステリー小説「火車」の韓国映画版『火車 HELPLESS』でも評価され、釜日映画賞の最優秀女優賞を受賞しました。

2015年に『正しい日、間違えた日』でホン・サンス監督と出会い、その後はホン・サンス作品では、いなくてはならない女優として、その後の作品の全てに出演しています。

次回作『Grass』もホン・サンス作品です。

チョン・ジェヨン(ミョンス役)のプロフィール

関連映像:『正しい日、間違えた日』(2015)

チョン・ジェヨンは、1970年11月21日生まれ、韓国出身の俳優です。

ソウル芸術専門大学演劇科を卒業後、本名のチョン・ジヒョンで1990年に『びりから一等まで僕たちのクラスを訪ねます』で映画デビューを果たします。

2000年までは本名で映画に出演していましたが、『ゴーストタクシー』への出演から名前をチョン・ジェヨンに改名します。

改名後に出演した『ガン&トークス』がヒットしたことで名前が知られ、ジェヨンにとって大きな転機となります。

その後は作品に恵まれ『シルミド/SILMIDO』や『トンマッコルへようこそ』、また『黒く濁る村』などの話題作に出演。数々の映画賞を受賞します。

ホン・サンス作品では『正しい日、間違えた日』にも出演し、第68回ロカルノ国際映画祭主演男優賞と韓国映画評論家協会賞主演男優賞を受賞しました。

映画『夜の海辺でひとり』のあらすじ


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

女優のヨンヒは不倫に疲れ、今まで築き上げてきた女優としてのキャリアを捨てて、ドイツのハンブルクに住む女友だちジヨンのところに逃げるようにやってきます。

ジヨンと街を散策したり、何気ない日々を過ごしながら、韓国から会いに来ると告げられた恋人の言葉を期待しつつも半信半疑でいました。

時は流れ、帰国したヨンヒは都市カンヌンを訪れます。

会う約束をしていた先輩のジュニを待つ間、映画館を訪れると、偶然にも昔馴染みのチョンウとミョンスと再会。

飲みに行った先で、友人たちに魅力的になったと言われ、気を良くしたヨンヒは女優への復帰を考えます。

酔ったヨンヒは砂浜で横たわります。

心配して声をかけてきたのは、知り合いの映画スタッフでした。

それはヨンヒが付き合っていた映画監督サンウォンの次回作のロケハンに訪れたスタッフでした。

サンウォンも一緒にカンヌンに来ていると聞いたヨンヒは…。

ホン・サンス監督のプロフィール

関連映像:『それから』(2017)

ホン・サンスは、1961年10月25日生まれ、韓国のソウル出身の映画監督です。

韓国中央大学が映画製作を学び、カリフォルニア美術大学に留学。その後、短編作品を中心に制作しました。

カリフォルニア美術大学を卒業後には、シカゴ美術館附属美術大学で美術修士号を取得します。

その後はフランスに滞在し、映画研究を続けました。

1996年に『豚が井戸に落ちた日』で、長編映画の初監督デビューを果たします。

この映画が批評家や国際映画祭で絶賛され、青龍映画賞の新人監督賞を受賞しました。

その後、『映画館の恋』や『3人のアンヌ』など数々の作品を発表。

2015年に『正しい日、間違えた日』でキム・ミニと出会い、その後はキム・ミニを主演とした映画を製作していきます。

映画『夜の海辺でひとり』の評価と感想


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

演技も評価され、韓国で人気の女優であったキム・ミニの不倫スキャンダルを逆手にとったかの様なキャラクター設定とストーリー

演技なのか…、それともキム・ミニ自身の「覚悟」なのか。身を削るほどの熱演に答えるかの様にベルリン国際映画祭では銀熊賞を受賞しました。

プライベートでも親しい仲であったことが、ホン・サンス監督のキム・ミニの見せ方に明確に反映されています。

キム・ミニの綺麗な面も汚い面も映画として、女優として魅力的に映し出しています。

これはホン・サンスだけでは作りあげることはできません。

モデル時代の「いかに綺麗に見せよう」というスタンスとは180度違った、演技を見せるためには、「どんな汚い役、カッコ悪い役でもやる」というキム・ミニの「覚悟」と、ホン・サンスの独自の世界観があってこそ成り立つものであり、どちらが欠けてもいけないのです。

ホン・サンスとキム・ミニの出会いは正に運命とも言うべきなのかもしれません。

本作を上映する劇場情報


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

【北海道・東北地区】
北海道 シアターキノ 7月予定

【関東・甲信越地区】
東京都 ヒューマントラストシネマ有楽町 6月16日〜
東京都 ヒューマントラストシネマ渋谷 6月16日〜

【中部・北陸地区】
愛知県 センチュリーシネマ 6月23日〜

【近畿地区】
大阪府 シネ・リーブル梅田 6月23日〜

京都府 京都シネマ 7月予定

兵庫県 シネ・リーブル神戸 夏予定

【九州・沖縄地区】
福岡県 KBCシネマ 順次

*上記に記載された劇場情報は6月1日現在のものです。作品の特性からセカンド上映や順次公開されることが予想されます。お近くの映画館をお探しの際は必ず公式ホームページをご確認ください。

まとめ


(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.

ホン・サンス監督とキム・ミニのタッグ作品が急遽、日本公開決定!

『夜の海辺でひとり』に加え、未公開となっていた『それから』『クレアのカメラ』『正しい日、間違えた日』が6月~7月にかけて連続公開されます。

サンス監督は映画というものを学び出してから、長編デビューするまでに10年以上かかっています。

しかし、美術学校で徹底的に勉強した時間は決して無駄ではなかったと言えるでしょう。

それはサンス監督ならではの視点・演出・世界観に明確に反映されているからです。

海外で美術を学んだ経験から生まれる作風は、韓国映画界の中では異色と言っても過言ではありません。

韓国映画でありながら、どこかヨーロッパ映画の様な雰囲気。これは誰もが真似できるものではなく、サンス監督にしか作り出せない作風です。

数々の高い評価を受けているのもその証拠と言えます。

この機会にホン・サンス監督の世界観をじっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

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