Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2021/01/11
Update

映画『秘密への招待状』あらすじ感想と評価解説。アフターウェディングのリメイクをジュリアン・ムーアが熱演

  • Writer :
  • 山田あゆみ

映画『秘密への招待状』はTOHOシネマズシャンテほか全国順次ロードショー

映画『秘密への招待状』は、デンマークの名監督スサンネ・ビアによる映画『アフターウェディング』のハリウッドのリメイク作品です。

女優ジュリアン・ムーアと夫で監督のバート・フレインドリッチが共同で製作を務め、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ビリー・クラダップという豪華キャストが出演しています。

映画『秘密への招待状』の作品情報


(C)ATW DISTRO, LLC 2019

【日本公開】
2021年(アメリカ映画)

【監督】
バート・フレインドリッチ

【キャスト】
ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ビリー・クラダップ、アビー・クイン

【作品概要】
本作の企画として最初に動いたのはプロデューサーのジョエル・B・マイケルズでした。

スサンネ・ビアの『アフターウェディング』の物語の力強さに圧倒され、デンマークの映画会社からリメイクの権利を得るためにほかの多数の映像会社との競争の末、2007年に権利を獲得したのです。

そして初期段階の脚本が完成してからじっくりと時間をかけ本作にふさわしい監督を探し続けました。監督が決まったのは2016年、同じく本作の魅力を十分に理解したバート・フレインドリッチが就任しています。

バート監督とジョエルは共に本作を「人間の弱さと生きていく上で関係を築いてゆく人々からもらう喜びについて描いた物語」にするために話し合いを重ね、完成させました。

スサンネ・ビアの『アフターウェディング』に感銘を受けていたジュリアン・ムーアは、夫のバートが脚本を完成させた段階で出演を決意しました。

また、登場人物たちや彼らに関する洞察など、アドバイスをすることで本作をより深いヒューマンドラマ作品として完成させる役割を担っていました。

ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ビリー・クラダップら実力派俳優が名を連ねる中で重要な役である娘のグレイスを演じたのは、アビー・クインです。

グレタ・ガーヴィグ監督『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』ではアニー・モフェット役を演じています。

今回はオーディションでグレイス役を獲得しましたが、その演技力は、キャスティング前からジュリアン・ムーアのお墨付きでした。


映画『秘密への招待状』のあらすじ


(C)ATW DISTRO, LLC 2019

インドで孤児院を経営するイザベラは資金不足のため経営難を感じていました。

そこにニューヨークの実業家であるテレサから、多額の支援の申し出が届きます。条件はニューヨークに一度来て直接話すこと。

ニューヨークへ向かったイザベラはテレサの娘の結婚式に招待されます。

気乗りしないまま寄付金のために向かった式でテレサの夫のオスカーが、かつてやむを得ない事情で別れたイザベラの元恋人だったことに気づいてしまいました。

そして、娘が自分とオスカーとの子どもではないかということにも気がついたイザベラは動揺を隠せず式を逃げ出そうとします。

映画『秘密への招待状』の感想と評価


(C)ATW DISTRO, LLC 2019

オリジナル版を好きな人へのススメ

オリジナル作品に根強いファンが多いだろう本作は、実力派の俳優たちの熱のこもった演技と無駄のない展開によって新しい映画へと生まれ変わりました。

オリジナル作品が好きな人はどうしても比べてしまって違うと思ってしまう箇所は多々あるはずです。

静かな中に突然感情が爆発するような演出や、回想シーンを用いない作風はスサンネ・ビア監督ならではのものです。

そのあたりはかなり違うのと、主人公ふたりが男性ではなく女性になっていることによってギャップを感じるかもしれません

本映画は、きちんとしたハリウッドリメイクとしては大衆に受け入れられやすい映画でしょう。

しかし、オリジナルを好きな人はまったく別の作品として、俳優陣の演技やニューヨークの街並みなど画のダイナミックさを楽しみに鑑賞することをお勧めします。

ニューヨークの華やかさと俳優陣の熱演

本作は、母と娘、父と娘、夫婦やかつての恋人など、様々な関係性の中でそれぞれの揺れ動く心境を豊かに描いています

ストーリーを知っていても感情的なシーンでは目頭が熱くなってしまいました。ミシェル・ウィリアムズとジュリアン・ムーアの感情のぶつかり合いが見事です。

夫役を演じたビリー・クラダップの控えめでありながらも深い愛情を娘に伝えるシーンは心をとても強く打つものでした。

血の繋がりがなくても家族の絆の強さや、愛情の深さを感じられる物語になっています

また、ニューヨークが舞台となったことで映画全体の華やかさも本作の魅力のひとつ。

主人公家族の邸宅に著名な造園デザイナーの自宅が使われていたり、様々なシーンで登場するいくつかのカフェもお洒落です。

一番印象的だったのはミシェル・ウィリアムズ演じるイザベルが宿泊するホテルからの景色です。

物思いにふけるイザベラを包み込むような壮大な空や雲の美しさはスクリーンに映えること間違いありません

まとめ


(C)ATW DISTRO, LLC 2019

本作は、ストーリーに関してはなるべく何の情報も入れずフラットな状態で観に行くことをお勧めします

ポスターとあらすじだけで観に行っても良いかもしれません。結婚式のあとに巻き起こるドラマティックで思いがけない展開に涙を誘われるでしょう。

『秘密への招待状』は2021年2月TOHOシネマズシャンテほか全国順次公開



Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/demachi2026/cinemarche.net/public_html/wp-content/themes/stinger8-child/single.php on line 150

関連記事

ヒューマンドラマ映画

【ネタバレ】海の上のピアニスト|あらすじ結末感想と評価考察。船を降りない理由は何/なぜ?も解説《ティム・ロス代表作》

海に人生を捧げた奇跡のピアニストの物語 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)の名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、豪華客船で生まれ育ち一度も船を降りなかったピアニストの生涯を描いた『海の上のピア …

ヒューマンドラマ映画

『めためた』あらすじ感想と評価解説。俳優/新井秀幸主演な鈴木宏侑監督の初長編映画は“めためた”になる日常を“メタ”に描く

映画『めためた』は2023年11月25日(土)よりユーロスペースにてロードショー! 俳優、助監督、照明……など様々な形で映画に携わってきた鈴木宏侑の初の長編監督作『めためた』。 鈴木監督の短編映画『K …

ヒューマンドラマ映画

ダイナマイト・ソウル・バンビ|あらすじ感想評価と解説レビュー。世界各国の映画祭で選出&受賞した話題作がついに劇場公開!

『ダイナマイト・ソウル・バンビ』は2022年9月10日(土)より新宿K’s cinemaにて1週間限定先行レイトショー!その後も全国順次公開予定! 2019年より世界各国の映画祭で上映され、映画ファン …

ヒューマンドラマ映画

『風のマジム』映画原作小説のネタバレあらすじ感想と評価解説。原田マハが実話から描く沖縄産ラム酒作りのサクセスストーリー

原田マハの小説『風のマジム』が映画化に! 「沖縄のサトウキビからラム酒を作りたい」とビジネスを立ち上げた女性をモデルとした原田マハの小説『風のマジム』。 沖縄の南大東島で沢山の風に吹かれて育ったサトウ …

ヒューマンドラマ映画

映画『この世界に残されて』ネタバレあらすじと結末の感想考察。家族を失った者同士の42歳男性と16歳少女の心の交流を描く

ホロコーストを生き延びた者同士の年齢差を超えた触れ合いを描く 映画『この世界に残されて』が、2020年12月18日(金)よりシネスイッチ銀座ほかで全国順次公開されます。 第二次世界大戦後のハンガリーを …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学