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アニメ『ウルトラマンULTRAMAN』ネタバレあらすじと感想レビュー。Netflixにて新ヒーローとなって伝説を受け継いだ青年!

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

ウルトラマンの力は時を超えて受け継がれていく。

時代を超え、世代を超え、国境を越え愛される「ウルトラマン」から全く新しい『ULTRAMAN』が登場。

初代ウルトラマン以降、地球にウルトラマンが現れなかった“もし”の世界で、ウルトラマンの力を受け継いでしまった主人公・早田進次郎が“ウルトラマン”とは何か苦悩する“等身大”のヒーローが描かれています。

ウルトラマンの新時代を築くNetfliexオリジナルシリーズ『ULTRAMNAN』をご紹介します。

Netflixアニメ『ULTRAMAN』作品情報

Netflix「ULRTRAMAM」

【配信】
2019年(オリジナルアニメ)

【監督】
神山健司、荒巻伸志

【キャスト】
木村良平、江口拓也、藩めぐみ、田中秀幸、諸星すみれ、魚建、牛山茂、竹中良太、花輪英二、関戸博一、津田健次郎

【作品概要】
『鉄のラインバレル』などで知られる清水栄一×下口智裕により、2011年から月刊『ヒーローズ』で連載中の『ULTRAMAN』を3DCGによりアニメ化、『攻殻機動隊S.A.C』などの神山健司と『APPLESEED』などの荒巻伸志の世界でも高く評価される両名が監督を務めます。

ウルトラマンが地球を去り、数十年、平和になった地球でかつてウルトラマンとして戦った早田の息子、進次郎が手にした力に悩み、葛藤しながらも“ウルトラマン”として成長していく姿を描きます。

Netfliexアニメ『ULTRAMAN』のあらすじとネタバレ

第1話「この地球にあってはならない力」

ウルトラマンが地球を去り、数十年、平和の訪れと共に、ウルトラマンと地球を守った、科学特捜隊、通称・科特隊はその役目を終え、解体されていました。

若かりし頃、科特隊に所属していた早田進(声:田中 秀幸)は常人を超える驚異的な身体能力を身に覚えなく有していることに悩んでいました。

その能力は幼い息子、進次郎にも引き継がれており、そのことをかつての同僚、井手(声:魚建)に打ち明けます。

井手は記念館になったかつての科特隊・日本支部の地下に隠された秘密施設に早田を案内します。

科特隊は解散されておらず、水面下で活動していました。驚く早田に井手は、半年ほど前に起きた航空機爆発事故の映像を見せます。

爆発する航空機の爆炎の中、人影のようなものが写っていました。

ウルトラマンに似た容姿を持つその存在を見た瞬間、早田はかつて、自分がウルトラマンと同化し、怪獣や異星人と戦っていたことを思い出します。

その事を既に知っていた井手は、早田や進次郎を世間の目から守るため、あえて本人には告げていませんでした。

井手は早田に地球に再び脅威が迫っていることを伝え、協力を請います。

10年後。

高校生になった進次郎(声:木村良平)は、自身の力に思い悩んでいました。

ある日、進次郎の前に、かつて航空機事故の映像に映っていた謎の存在が進次郎の前に現れます。

進次郎の力は地球にあってはならない物だという謎の存在は突如、進次郎を攻撃します。

「恨むならハヤタを恨むんだな」

そう言い、進次郎を殺そうとする謎の存在の前に現れたのは黒い高機能スーツを纏った早田でした。

その容姿から進次郎は早田に謎の存在がウルトラマンなのか尋ねます。

否定する早田はこう続けます。

「私が“ウルトラマン”だ!」

第2話「逃れられない運命」

早田は進次郎を自身が乗ってきたヘリに乗り込ませます。

進次郎はヘリに乗っていた井手から、早田が、かつてウルトラマンと同化し戦っていた事、早田と進次郎がウルトラマンの因子を受け継ぎ、強大な力を手にしたことを知ります。

早田は謎の存在との戦いの中で、重傷を負います。そのことを知った進次郎は早田を助けに行こうとします。

井手は進次郎にあるものを託します。

謎の存在と早田の間に割って入る進次郎は、右手に握った拳を天高く突き出すと、あたりは光に包まれ、進次郎は転送された高性能スーツを纏います。

その姿はかつて地球を救った光の巨人、ウルトラマンと見紛うばかりでした。

謎の存在と戦う進次郎ですが、次第に形勢は不利になります。

焦る進次郎に井手は右手と左手を胸の前で交差させるよう指示、そのポーズはかつてウルトラマンが幾多の強敵を破ってきた「スぺシウム光線」そのものでした。

スペシウム光線により左腕を失った謎の存在は自らを“ベムラー”(声:曽世海司)と名乗り去っていきます。

勝利を収めた進次郎ですが、意識を失ってしまいます。進次郎が目を覚ますと傍らに、異星人と井手が控えており、大事な話があると持ち掛けます。

第3話「ウルトラマンやるのも悪くないかも」

エド(声:牛山茂)と名乗る異星人(ゼットン星人)は、地球に危機が迫っている事を説明します。

地球以外の文明を持つ星は星団評議会を結成、12年前、地球に接触した同時期、ベムラーが地球に現れ、他の異星人たちの活動も活発化、地球で犯罪を犯し始めます。

エドは進次郎に異星人を抑止する存在、“ウルトラマン”になってほしいと告げます。

戸惑う進次郎に井手は状況を知るため、進次郎にスーツのテストを手伝わせます。

テストに向かう進次郎と井手はトラックの横転事故の知らせを聞きます。

事故現場に向かう進次郎はそこで炎上するトラックから運転手を救出、一般人の歓声、感謝の言葉を受ける進次郎は言いようのない充足感を感じていました。

進次郎の活躍に満足するエドですが傍らに控える青年、諸星 弾(声:江口拓也)は不満そうにしていました。

その後も進次郎は、様々な事件事故に介入、メディアも謎のウルトラマンを大きく報じます。

ある日、抹殺対象の異星人を発見したという連絡を受けたエドは進次郎を向かわせることを決めます。

現場に向かった進次郎はそこで、人間を捕食するエイダシク星人と遭遇します。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ULTRAMAN』ネタバレ・結末の記載がございます。『ULTRAMAN』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
第4話「リミッター解除!」

エイシダク星人と戦う進次郎は、戦いの場を街中へと移していきます。

様子を見ていた諸星は異星人の存在が明るみになることを恐れますが、エドはそのまま進次郎に対応させます。

エドの目的は世間に異星人と戦う“ウルトラマン”を世間に認知させることでした。進次郎とエイシダク星人の戦いは苛烈を極め、次第に一般人に被害が出始めます。

エイシダク星人に「一般人への被害を出しておいて、“ウルトラマン”を名乗るのか」と言われ、進次郎は言葉を失います。

しかし、その場に遭遇したアイドル、佐山レナ(声:諸星すみれ)は進次郎を激励します。

迷いを振り切った進次郎は、再びエイシダク星人と対峙、しかし、エイシダク星人の猛攻により、進次郎は追い詰められていきます。

エドと井手はスーツのリミッター解除を決意、その旨を進次郎に伝えます。井手の合図でリミッターが解除されると、スーツの胸のシグナルが青から赤に変わります。

進次郎は分身し襲い来るエイシダク星人をスペシウム光線で一掃します。

第5話「異星人の街」

刑事の遠藤は、人の影のように血痕だけが残った奇妙な殺人事件に遭遇します。遠藤の前に諸星が現れ、後を引き継ぐと言い、警察関係者を現場から追い出します。

遠藤は諸星が科特隊の関係者と察し、異星人がこの事件に絡んでいることを感じます。

進次郎はエイシダク星人との戦いで自信をつける一方、その命を奪ったことに胸を痛めていました。

そこにやってきた諸星は進次郎ある場所へ連れていきます。

その頃、人知れず地球に暮らす異星人、イガルは応援しているレナを悪く言うネット上の書き込みを見つけ、ある人物に連絡を取ります。

進次郎が諸星に連れられてやってきたのは一般人には隠された異星人たちの街でした。

諸星についていく進次郎は、“ジャック”と呼ばれる男に引き合わされます。

ジャック(声:竹内良太)は生粋の地球人でありながら、科特隊や、異星人相手に情報を売買していました。

殺人事件について情報を求める諸星はジャックに調査を依頼し、2人は街を離れます。

諸星は未だ、ウルトラマンになりべきか迷っている進次郎に「出来る事があるのにやらないのは罪だ」と言い残し去っていきます。

遠藤は科特隊の目をしのんで新たに発生した殺人事件の現場に忍び込み、現場に貼ってあったレナのポスターから、被害者が共通してレナのファンであることに気が付きます。

ふと、窓を見た遠藤(声:花輪英司)は窓から部屋の様子を除くイガルを発見、呼び止めますがイガルは逃走します。

第6話「ウルトラマンという呪い」

進次郎と諸星は、廃工場に隠れるロブトン星人の抹殺に向かいます。進次郎はロブトン星人を追い詰めるも、殺す事ができませんでした。

ロブトン星人を殺せない進次郎に失望する諸星は、“ウルトラマン”になれるのはお前だけじゃないと言い、去っていきます。

遠藤は事件の被害者の足取りを追う中で全員がレナに悪質なコメントを残していたことを突き止め、同僚の倉田(声:関戸博一)と共にわざとレナへの悪質なコメントをし、犯人をおびき出そうとします。

この件に固執する遠藤に理由を尋ねる倉田は、レナが遠藤の娘だと知ります。

その頃、ジャックは一連の事件の依頼主がイガルである事を突き止め、諸星に連絡しました。

帰宅した進次郎は早田に呼び止められます。早田は進次郎の迷いを見抜き、異星人を殺すことを拒む進次郎を諭します。

「お前は“ウルトラマン”の表の顔だけを欲しがっている」

そして、進次郎の幸せを願っていると言う、早田はベムラーと対峙した際、ただ、進次郎を守りたい一心で戦っていたと明かします。

しかし、早田と進次郎が持つウルトラマンと言う“呪い”は2人に戦うことを求めていると早田は語ります。

遠藤たち誘いに乗り、2人の前にブリス星人が現ます。拳銃で応戦する遠藤たちですが効果はなく、ブリス星人に追い詰められます。

そこに現れたのは新たなスーツを纏った諸星でした。ウルトラマンスーツのバージョン7.0 通称“セブン”の力で諸星はブリス星人を瞬く間に抹殺します。

駆け付けた進次郎はその非情なまでの諸星の姿を目の当たりに絶句します。

翌日、早田の話、諸星の姿により“ウルトラマン”とは何か、一層悩む進次郎は街中で暴れる異星人、ブラックキングに遭遇します。

第7話「秘められた思い」

スーツを纏った進次郎はですが、未だ迷いの中にあり、ブラックキングを傷つけることができません。

一方的にやられる進次郎をブラックキングは道行く子供に向け、投げつけます。あわや、子供に衝突すると思われましたが、進次郎は我知らず、宙に浮いていました。

人々の歓声と声援を背に、進次郎はブラックキングを倒します。

その頃、イガルは地球人の青年たちに集団で暴行され、ブリス星人とのやり取りに使っていた通信機を奪われます。

街を歩く進次郎はレナを見つけます。

何気なく声をかける進次郎はウルトラマン大好きアイドルとして活動するレナに、ウルトラマンの話題で気を引こうとします。

しかし、レナはどこか冷めた態度でした。実はレナはウルトラマンのせいで母を失っていました。

絶句する進次郎をよそに迎えに来たマネージャーと共にレナは去って行きます。その日、レナはライブイベントを行う予定でした。

開演が迫り、準備が進む中、一人の異星人が忍び込みます。

その頃イガルは奪われた通信機でレナ本人が狙われていると知り、ライブ会場へ急ぎ向かっていました。

科特隊もその情報を知り、進次郎と諸星を向かわせます。

第8話「真実の幕開け」

ライブが始まり、ステージに上がったレナですが、謎の異星人がステージに乱入、会場に爆弾を仕掛け、観客を人質に取ります。

駆け付けた進次郎と諸星はスーツを纏い、ステージに上がり、謎の異星人と対峙、しかし、二人掛りにもかかわらず、謎の異星人を倒すことが出来ません。

レナを殺そうとする謎の異星人ですが、ステージに現れたイガルにより阻止されます。謎の異星人はイガルを殺害、激情にかられた進次郎は、謎の異星人に迫ります。

しかし、謎の異星人は進次郎を制止し、話を聞くように促し、爆弾を解除します。

謎の異星人の正体は星団評議会のエージェントで名をアダド(声:津田健次郎)といい、連続殺人の顛末を話し始めます。

レナのファンであったイガルは悪質なコメントを書くファンを快く思わず、同じ想いの地球人の青年たちと知り合います。

ブリス星人を雇い、悪質なファンを懲らしめるつもりだったイガルですが、ブリス星人は対象を殺害、青年たちはそれを面白がり、次々、悪質なファンたちを殺害させます。

しかし、ブリス星人が抹殺され事が明るみになりそうになると、青年たちはイガルから通信機を取り上げ、新たな異星人を雇い、レナを殺害し、イガルに罪を擦り付けるよう工作させようとします。

その異星人、アダドは、いわゆるおとり捜査により、証拠をつかみ、現在に至ります。

異星人に関しては星団評議会が始末をつけるという手前、アダドはイガルを抹殺、地球人は地球の法律で裁くようにと会場に来ていた青年たちを差し出します。

これにより事件は決着を見せます。

第9話「はじめまして、兄さん」

進次郎は学校で一人の少年、北斗星司(声:藩めぐみ)に呼びだされ、ウルトラマンの正体が進次郎であることを言い当てられます。

否定する進次郎ですが、北斗はまた会おうと言い、去っていきます。その頃、巷では“3人目のウルトラマン”の登場が噂されていました。

あくる日、基地に向かう進次郎は、井手からかかってきた電話で異星人の出現を知らされ、現場に向かいます。

現場に到着した進次郎は怪獣のような異星人、井手曰く、超獣と対峙します。そこに、3人目のウルトラマンが乱入、超獣を倒し、去っていきます。

去り際にそのウルトラマンは進次郎のことを「先輩」と言い、進次郎はどこかで聞いた覚えを感じていました。

第10話「星団評議会」

進次郎は記念館を訪れたレナに遭遇します。レナは記念館に来れば、ウルトラマンに会えると考えていました。

もう一度ウルトラマンに会いたいというレナに進次郎は、自分が調べておく事を約束します。

その後、進次郎は諸星と共に街で暴れる異星人の対処に向かいますが、すでに異星人は倒され、3人目のウルトラマンが待っていました。

そのウルトラマンの正体は北斗でした。基地に連行される北斗は自分を科特隊に入れてほしいと言います。

また、スーツを調べたエドは地球外の技術で製作されたことを知り、北斗を泳がせ、スーツの出処や北斗の素性について調べるた解放します。

第11話「そのままの君でいて」

ある日、進次郎は井手にある場所に向かえと指示され、そこで悪事を働く一般人の弱みを握り金を得ようとする北斗を目撃します。

2人は“ウルトラマン”に対する認識の違いから拳を交えますが、介入してきた諸星により北斗は負傷、撤退します。

諸星はエドの指示を受け、北斗の拠点を探るため傷を負わせていました。その後、進次郎は記念館に現れたレナから、ニューヨークへ旅立つことを聞かされます。

レナは進次郎からウルトラマンの情報を知るため、進次郎と連絡先の交換を行います。

その時、2人はビルのガラス清掃を行うゴンドラが破損し、落下しそうな現場に遭遇します。

「ウルトラマンの連絡先を手に入れた」と言い駆けていく進次郎はスーツを装着、清掃員を無事、救助します。

しかし、連絡を取るはずの進次郎が携帯を置いたまま、飛び出していった事でレナはウルトラマンの正体が進次郎であることに気が付きます。

進次郎との別れ際、レナは進次郎にライブでの出来事に感謝を述べ、「そのままの君でいて」と伝え、去っていきました。

第12話「エースキラー」

北斗は協力者で自身のスーツを開発した異星人、ヤプール(声:野島昭生)から、幼馴染、夕子の隠れ家が何者かに襲撃されたが、夕子は無事脱出したことを知らされます。

狼狽する北斗の前にエドが現れ、襲撃者の情報を与えます。北斗は反対するヤプールを振り切り、襲撃者たちのもとへ向かいます。

ヤプールは助けを求めるべく、科特隊本部に駆け込みます。

進次郎たちはヤプールから北斗が追う襲撃者が航空機爆破事件の実行犯であり、乗客の中にいた、星団評議会の先遣調査団員とその家族を狙っていた事、北斗が事件の唯一の生き残りであることを知ります。

襲撃者が潜伏する屋敷に向かった進次郎と諸星ですが仕掛けられた罠により諸星が負傷、襲撃者の首魁、エースキラー(声:平田広明)と対峙する進次郎も一方的にやられてしまいます。

第13話「本当のウルトラマン」

物陰から様子をうかがっていた北斗はエースキラーに飛び掛かります。しかし、エースキラーに加え、配下のネペンテス星人(声:新垣 樽助)らを相手に北斗は苦戦します。

追い詰められ、意識朦朧とする北斗にエースキラーはとどめを刺そうとします。

「しっかりしろ!お前も“ウルトラマン”なんだろ!」

進次郎の叫びに目を覚ました北斗は激闘の末、エースキラーの胸を光線で貫きますが、引き換えに重傷を負い意識を失います。

しかし、エースキラーは倒されておらず、北斗にとどめを刺そうとします。

その様子を見ていた進次郎はスーツのリミッターを解除、瞬く間にネペンテス星人を倒し、エースキラーに迫ります。

進次郎はエースキラーを圧倒、放つスペシウウム光線により、エースキラーは跡形もなく消え去ります。

しかし、エースキラーの死を切っ掛けに、エースキラーの宇宙船から爆弾が投下されます。成す術もなく、落下する爆弾を見つめる進次郎たちの前にベムラーが現れます。

ベムラーはスペシウム光線を放ち、爆弾もろとも宇宙船を破壊、驚愕する進次郎たちをよそに北斗を連れて行こうとします。

「北斗を助けたいだけ」というを言葉を信じた進次郎はベムラーを見送りました。

その頃、ヤプールは何者かに連れ去らわれてしまいます。

数日後、カフェで過ごす進次郎は一本の電話により駆け出し、スーツを纏い、飛び去っていきました。

Netflixアニメ『ULTRAMAN』の感想と評価

本作、『ULTRAMAN』は既存のウルトラシリーズとは全く新しい解釈で“ウルトラマン”を描いています。

既存のシリーズをベースとしながら、斬新な世界観で繰り広げられる地球の平和を巡り繰り広げられる異星人の陰謀、そこに交差する個性的なキャラクターたちが繰り広げる人間ドラマ、そしてスタイリッシュで迫力あるバトルシーンの数々は、これまで得られなかった“ウルトラマン”体験を得ることができます。

しかし、既存のシリーズが全く関係ないかと言うとそういう訳でもなく、「ウルトラマン」(1966年)の主役・早田や同僚の井手の登場はもちろん、以降のシリーズが存在しないという世界観にもかかわらず、「ウルトラセブン」(1967)の主役、モロボシ・ダンをモチーフとしセブンスーツを纏う諸星弾や「ウルトラマンA(エース)」(1972年)の主人公の名を持ち、エーススーツで戦う北斗星司が登場しており、既存シリーズからの影響が見受けられます。

それ以外にも既存シリーズの効果音を使用していたり、既存シリーズを彷彿とさせる演出など、“ウルトラマン”を深く知るほど、胸が熱くなるような点が多々見られ、既存シリーズと比べれば斬新な本作ですが、やはり、ウルトラシリーズなのだと感じられます。

また、既存シリーズに依存するだけでなく、本作では「ウルトラマンとは何者か?」と言うテーマが既存シリーズ以上に問われ、望まずに手にした強大な力を前に思い悩む主人公・進次郎の葛藤が描かれています。

既存シリーズでは、手にした力に悩むことはあれ、結果として自ら望んでウルトラマンとなったパターンが多く、望まずに力を手にした多感な十代の少年を主人公にすることで、本作のテーマをより深く掘り下げている様にに感じられました。

映像においても、既存シリーズへのリスペクトが感じられます。

海外でも高く評価される神山健司と荒巻伸志の両名により描かれた本作ですが、モーションキャプチャーにより役者の演技を3DCG化することでキャラクターの“人間味”が強調されています。

特に、バトルシーンにおいて、追い詰められた進次郎が肩で息をしている時の体の揺れや、刀を構える諸星が、瞬時に振りかぶり切りつける際の“静”から“動”への緩急の表現などから“人間”らしさが感じられます。

これは奇しくも、スーツアクターがウルトラマンや怪獣に扮し生命体の躍動感を表現していた既存シリーズに通じるところがあり、ただの“アニメ”ではなく現在における“ウルトラマン”を作ろうとする作り手のこだわりが感じられました。

このように本作は斬新でありながら確かに“ウルトラマン”を感じる事ができる作品なのではないでしょうか。

まとめ

特撮ヒーロー大国といっても過言ではない日本において、その始祖として不動の人気を誇る“ウルトラマン”は日本はもとより、世界中で愛されてきました

本作、『ULTRAMAN』は、新たな“ウルトラマン”像を描き、次世代のウルトラシリーズの一角を担い、シリーズファンはもちろん新たなファンを獲得し、さらにアニメ化にあたってNetflixによる全世界配信でその人気は世界中に広がっています。

人気沸騰中の本作はすでにシーズン2の製作が決定しており、シーズン2には新たなウルトラマン、ウルトラマンタロウの登場がアナウンスされています。

昭和ウルトラシリーズを代表するウルトラマンであり、今なお、高い人気を誇るタロウは原作コミックスでも人気のキャラクターとなっており、新シーズンでの登場が待ちきれません。

また、物語も新たな強敵の登場、明かされる真実にますますヒートアップしていきます。

若き“ULTRAMAN”達の成長と活躍から目が離せません


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