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Entry 2017/12/02
Update

【ネタバレ】ロスト・イン・トランスレーション|結末あらすじ感想と無料視聴方法。ビル・マーレイとソフィア・コッポラの代表作

  • Writer :
  • 山田苺

2017年のカンヌ国際映画祭にて、映画『The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ』が監督賞を受賞したソフィア・コッポラ。

東京が舞台となっていますが、外国人から見た東京の姿と同時に、見知らぬ国で出会い別れる2人の男女の物語としても、決してしつこくなく、魅力的な作品です。

1.映画『ロスト・イン・トランスレーション』の作品情報


【公開】
2004年 (アメリカ映画)

【原題】
Lost in Translation

【監督】
ソフィア・コッポラ

【キャスト】
ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョバンニ・リビシ、アンナ・ファリス

【作品概要】
サントリーのCM撮影で東京に来たハリウッドスターと、同じく東京に夫の仕事についてきた妻が、お互い同じ孤独を抱えていることから、共に東京の街を「冒険」します。

外国人から見た日本を、ソフィア・コッポラのセンスによって見ることで、日本人が気付くことのできない、新しい視点を知ることが出来る作品です。

それ以上に、ビル・マーレイの哀愁漂う姿が、ときに笑いも誘う心地よい映画です。

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2.映画『ロスト・イン・トランスレーション』のあらすじとネタバレ

ハリウッド・スターであるボブ・ハリスは単身東京へ、CM撮影のため来日します。

息子の誕生日も忘れるほど、家族関係が上手く行っていないボブは、200万ドルのギャラのCMの仕事につられ、東京にやって来ました。

しかし、日本の撮影関係者は日本語のみしか話すことができません。それ以外の日常会話もあまり言葉が上手く通じないボブ。

彼は泊り込みで撮影を続けるうちに、あっという間に孤独を味わいます。

おまけに日本の建物は長身のボブには殆どあわず、また時差もお構いなしに、深夜に妻からどうでもいい内容(書斎の設計相談)でファックスが音を立てて排出される始末。

CM撮影当日になると、監督のむちゃくちゃな要望が、ろくに通訳されもせず困り顔のボブ。

一方、同じ頃に東京に来たシャーロットは、カメラマンの夫の撮影に東京まで付いてきましたが、夫は仕事に出ずっぱり。

ホテルを出て街を散策するも、言葉が分からず彼女も孤独を感じるばかり。アメリカに電話をしても、時差があるため話し相手がつかまりません。

ボブとシャーロットは同じホテルに滞在しており、あるとき、2人はエレベーターで居合わせて目が合いました。

ボブは次に写真撮影の現場に向かいますが、マネージャーに早くも帰りたいと文句を言う始末。

しかしマネージャーもギャラは高額だし、日本のスタートの共演もあるので我慢するよう宥めます。

撮影するカメラマンは英語が話せたため、最初はイヤイヤだったボブも、次第にノリノリで撮影に応じるのでした。

仕事終えホテルのラウンジで1人寂しく酒を呑むボブ。そこへ夫がいない時間を持て余したシャーロットがやってきます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ロスト・イン・トランスレーション』ネタバレ・結末の記載がございます。『ロスト・イン・トランスレーション』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
彼女は夫との時間を過ごしたいのに、ホテルに偶然夫の知り合いの女優がいたことで、2人の時間はますますなくなってしまいます。

別の日、夫とその友人を交えて飲んでいると、再びボブが一人で飲んでいるを見かけます。

シャーロットは自分の席を離れ、ボブに声をかけると、次のオフの日にホテルを抜け出してやるといい、シャーロットも誘います。

その日は彼女の夫は別の場所で泊りがけの撮影があったので、ボブの誘いに乗りました。

ボブとシャーロットは、彼女の友達に遭いにクラブへ繰り出したり、ゲームセンターへ行ったりと、まるで夜の東京を冒険でもするかのように楽しみます。

2人はタクシーで帰りますが、疲れ果てて眠ってしまったシャーロットをボブはそっと抱かかえ、彼女の部屋のベッドに寝かせてあげました。

その後、彼は妻に電話をかけ、今日の出来事を伝えますが、時差の関係やワガママな息子の様子を知って、電話をかけたことを後悔をします。

翌日、ボブとシャーロットは外で寿司を食べると、東京に来て机に足をぶつけたというシャーロットを病院へ連れて行きます。

大事には至っていませんでしたが、相変わらず言葉は通じない中、ボブはどこかその状況を楽しむようになりました。

夜になると、シャーロットは友人とラウンジに行くので一緒に来ないかと誘います。

しかし退屈に感じた2人はバーを飛び出し、そのまま東京の街を走り出します。

ホテルに戻ったシャーロットは部屋で再び孤独を感じますが、そこへボブから「起きているかい?」とだけ書かれたメッセージカードが。

2人は日本語字幕のついた古い映画を見ながら、日本酒を呑み、シャーロットは結婚生活が行き詰っていることを相談します。

ボブは子供が生まれると、結婚は複雑になると経験が豊な先輩として彼女にアドバイスをしました。

翌日、ボブは最初には出演を渋っていたテレビの仕事を承諾します。

スタジオでは、見ているこっちが恥ずかしくなるようなMCが絡みに絡みまくり、ボブは終始苦笑い。

銭湯に寄ったボブは、妻からの電話で自分の不満を初めて妻にこぼします。

シャーロットは一人新幹線に乗って京都を訪れ、神社では挙式が行われていました。

ボブはいつものホテルのラウンジで飲んでいると、いつもステージで歌を歌っているシンガーの女性が隣に座ってきます。

翌朝、ボブが目覚めると、ホテルのバスルームかシンガーの歌声が。

自分の犯した失態に後悔していると、シャーロットが部屋を訪れました。

2人はしゃぶしゃぶ店に行きますが、気まずい空気ゆえに少し口論になってしまいます。

しかめっ面のシャーロットは、メニュー表をに載っている、いくつもある生肉の写真を見て「違いが分からない…」とぼやきます。

仲直りできないまま夜になり、シャーロットはベッドで寝ていると、部屋に警報が鳴り響きます。

ボブがホテルの外へ出ると、消防隊員や避難してきたホテルの宿泊客が集まっていました。

そこにはシャーロットの姿もあり、2人は昼間のことをお互いに謝ります。

翌日、ボブの帰国の日。

ホテルを後にする前に、シャーロットに連絡を入れるも、部屋にいないため伝言だけ残すと、彼女もロビーまで来てボブに借りていた上着を返します。

ボブは日本のスタッフと記念撮影をしますが、彼の視線の先は去っていくシャーロットを追い続けます。

タクシーに乗っていると、雑踏の中でシャーロットの背中を見つけ、とっさに車を降りて、後を追います。

人ごみを掻き分け、シャーロットに追いつくと、ボブが彼女を抱きしめ、耳元で何かを囁きます。

シャーロットとボブは最後にキスをして、2人はお互い東京の街で別れるのでした。

3.映画『ロスト・イン・トランスレーション』の感想と評価

東京を舞台にしたシャレオツな映画かと思いきや、ビル・マーレイの哀愁と、まだどこかあどけないスカーレット・ヨハンソンの佇まいが心地よい作品でした。

海外と日本のギャップをセリフではなく、シャワーの位置が低いとか、室内で靴を脱ぐせいで、机に足の指を強打するとか、日本人には当たり前のことが凄く新鮮に見えてくるのも面白いです。

何か面白い場面があっても、ボブもシャーロットも、基本的には東京での滞在は孤独でひとりぼっちですから、誰からもツッこんでくれません。

中でもビル・マーレイが独りでランニング・マシーンを暴走させて死にかけるシーンは、たぶん万国共通で笑えます。

あのシーンだけで、これからの1週間は笑顔で過ごせますよ。

散々異国のギャップに打ちのめされているのに、独りで色々挑戦しようとするビル・マーレイが最高に可愛いです。

また2人の関係は、ずぶずぶになるわけでもなく、出会いは楽しくて儚い別れが、すっと余韻を残していくのもとても素敵です。

まとめ

日本人が見ても、なんだか新しい発見がありそうな今作を見ると、ついつい宛てもなく都会を彷徨いたくなります。

また今作は多くの日本人俳優がカメオ出演しているようですが、個人的にはマシュー南こと藤井隆の強烈なキャラにより、何もかもが吹き飛んでしまいました

ちなみにボブが出演した、あの狂気の沙汰に等しいテレビ番組は、『Matthew’s Best Hit TV』という当時実際に放送されていた番組だそうです。

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