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Entry 2020/07/03
Update

映画『八王子ゾンビーズ』あらすじと感想考察レビュー。舞台に続いて山下健二郎が踊り出すゾンビコメディ

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『八王子ゾンビーズ』は2020年7月17日(金)全国ロードショー

  

映画『八王子ゾンビーズ』は、放送作家として多数の人気番組・ドラマを手掛けた鈴木おさむが、原作・脚本・監督を兼任した、歌って踊るゾンビコメディ。

2018年8月に上演された同名舞台を映画化したもので、主演は「三代目J SOUL BROTHERS」の山下健二郎。今回も山下が主演続投です。

八王子ゾンビーズを演じるのは、『刀剣乱舞』や『テニスの王子様』などの2.5次元ミュージカルで活躍する久保田悠来、藤田玲、丘山晴己、高野洸、牧島輝、三浦海里、才川コージ。劇団EXILEの小澤雄太も加わり、イケメン俳優陣がゾンビメイクで踊るコメディ映画です。

映画『八王子ゾンビーズ』の作品情報

(C)2020「八王子ゾンビーズ」製作委員会

【公開】
2020年(日本映画)

【原作・脚本・監督】
鈴木おさむ

【キャスト】
山下健二郎、久保田悠来、藤田玲、丘山晴巳、小澤雄太、高野洸、牧島輝、三浦海里、才川コージ、今田耕司、勝矢、坂東希、RIKACO、早乙女友貴、松岡充

【作品概要】
斬新なセット、インパクトたっぷりのビジュアル、キャスト陣の好演もあり中毒性が高いといわれた舞台『八王子ゾンビーズ』を映画化した作品です。

監督は舞台版に引き続き鈴木おさむが手掛け、「三代目J SOUL BROTHERS」の山下健二郎も主役を続投。2.5次元で活躍するイケメン俳優たちが総登場します。

映画『八王子ゾンビーズ』のあらすじ

(C)2020「八王子ゾンビーズ」製作委員会

オーディションに落ち続け、ダンサーになる夢を諦めた羽吹は自分探しのために八王子の山奥にある希望寺で修行体験をすることを決めます。

この寺には、夜に裏手に位置する廃寺には絶対に行ってはいけないという決まりがあり、その廃寺には怪しげなうわさまでもありました。

寺の住職・孔明に迎えられた羽吹は寺での新生活をスタート。先輩僧侶の宝田から「廃寺に絶対に近づくな、特に満月の夜には」と忠告されました。

しかし、忠告されていたにもかかわらず、羽吹は踊りたい気持ちを抑えきれず、思わず満月の夜に廃寺でダンスを始めます。

するとうめき声と共に、8人のイケメンゾンビ集団“八王子ゾンビーズ”が現れました。

満月の晩、月に向かってダンスをすることができれば成仏ができるという彼らに頼まれ、仕方なくダンスを教えることになる羽吹。

しかし、八王子ゾンビーズが成仏できないのは、希望寺の住職の孔明と八王子市長の大池の思惑が隠されているのでした……。

映画『八王子ゾンビーズ』の感想と評価

(C)2020「八王子ゾンビーズ」製作委員会

山下健二郎は「三代目J SOUL BROTHERS」のメンバーでありますが、その一方で俳優業もコンスタントにこなしています。

LDHブランド外でも人気監督の今泉力哉監督の『パンとバスと2度目のハツコイ』(2018)や『mellow』などに出演して、意外なほどにボヤっとしたキャラクターがはまっていました。

今回も夢破れたダンサー役という、どちらかといえば負け組のキャラクターです。この何ともいえない情けなさや頼りなさは、とても「三代目J SOUL BROTHERS」とは思えません。

彼の当たり役のような夢破れたダンサーというキャラクターは、今後も楽しみな持ち味になるでしょう。

ゾンビが月夜にダンスをするというと、マイケル・ジャクソンの『スリラー』を思い起こします。

『スリラー』と同じように、本作のラストシーンはまさに秀逸なパロディの仕上がりです。このシーンでやっと山下健二郎は、「三代目J SOUL BROTHERS」だったんだと思い出せるほど……。迫力あるダンスシーンをお見逃しなく。

まとめ

(C)2020「八王子ゾンビーズ」製作委員会

今やエンターテイメントのジャンルとして一大ジャンルになっている2.5次元。2.5次元俳優ともいえる俳優たちも確固たる地位を築きつつあります。

そんな中で『映画刀剣乱舞』(2019)のように舞台のキャストをそのまま続投させて、映画にする例が増えてきました。

『八王子ゾンビーズ』もまた、その流れの中の一本といえるでしょう。特にゾンビーズの面々は『戦国BASARA』(2011)や『テニスの王子様』(2006)や『刀剣乱舞』(2019)などの2.5次元舞台や、仮面ライダーシリーズなどの特撮モノで活躍するメンバーが揃いました。

その分、そのノリに若干“一見さんお断り”感がなくもありませんが、こういうもんだと飲み込んでしまえば、気楽に楽しめます。

東映が東映×ムビステ企画として、特撮モノや2.5次元作品との融合と人材の有効活用を始めています。

仮面ライダーとスーパー戦隊という二大ブランドを持ち、若手イケメンを輩出し続ける東映が、その財産に気が付き始めたと思われます。

もちろん、俳優たちのアフターケア的な意味合いもあるとは思いますが、このような立ち位置の作品がエンターテイメント・映画の中で大きなウェイトを占めるようになれば、さらに充実が図られると思われます。

諸事情によってライブエンターテイメントに制限がある中、こういう映像とのコラボレーションは進んでいくのかもしれません。

映画『八王子ゾンビーズ』は2020年7月17日(金)全国ロードショー



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