セルジュ・ゲンズブール 没後30周年記念企画
ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版
上映されるたびに多くのファンに賞賛されてきた伝説の傑作が、約46年を経て、ゲンズブール没後30年となる2021年、待望の4K完全無修正版となり、鮮やかに美しくよみがえります。
作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として、後世に多大な影響を及ぼしたセルジュ・ゲンズブール没後30年を記念し、ゲンズブール初の映画監督作である『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』が、2021年5月29日より新宿K’s cinemaほか全国順次公開されることが決定しました。
なお95年のリバイバル上映時と同様、寺尾次郎氏による日本語字幕での上映となります。
CONTENTS
映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』について
1969年にリリースされたセルジュ・ゲンズブールの代表曲で、ジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」。
性行為を思わせる歌詞で、歌中には喘ぎ声が収録されました。そのあまりにも官能的な内容は物議を醸し、当時のローマ法王が激怒。
そしてヨーロッパのほとんどで放送が禁止。それにも関わらず、イギリスでは外国語楽曲として初のシングル・チャート1位を記録し、本国フランス、日本を含め、世界的に大ヒット。
ラブソングの名曲として、今なお世界で愛され続けている。本作は同楽曲をモチーフに、ゲンズブール本人が初めて監督を務めて映画化した作品です。
アメリカの田舎を彷彿とさせながらも、どことはわからない文明社会のゴミ捨て場が舞台。マイノリティが虐げられ、暴力が蔓延する世の中。そこに生きる、愛なしには生きることができない哀しい人々。随所に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストゥルメンタル版を使用し、愛の素晴らしさを美しく描き出しました。
ジョニーを演じるのはジェーン・バーキン。高級メゾン・エルメスのバック<バーキン>が生まれるきっかけとなった存在で、今なお歌手、女優、そしてファッションアイコンとして、カリスマ的人気を誇ります。
寡黙ながら知的なクラスキーを演じるのは、ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホルに見出だされた美男スター、ジョー・ダレッサンドロ。
1975年の公開時、ヌーベル・ヴァーグを代表する映画監督フランソワ・トリュフォーからは絶賛されるも、当時ロングヘアのイメージだったジェーン・バーキンが本作では短髪となったことはあまりに衝撃が大きく「ゲンズブールはバーキンをゴミ箱へ入れた」と酷評。
また赤裸々な同性愛の描写も理解されませんでした。イギリスなどでは、性表現のきわどさから上映禁止。日本でもすぐには公開されず、1983年に性的なシーンは修正の上、英語版でようやく公開されました。
一方で1995年のリバイバル上映時にはやはり修正が加えられたものの、大ヒットを記録しました。
映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』の作品情報
【製作】
1975年(フランス映画)
【原題】
Je t’aime moi non plus
【監督・音楽】
セルジュ・ゲンズブール
【日本語字幕】
寺尾次郎
【キャスト】
ジェーン・バーキン、ジョー・ダレッサンドロ、ユーグ・ケステル、ジェラール・ドパルデュ―、ミシェル・ブラン
映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』のあらすじ
トラックでゴミ回収を生業とするクラスキーとパドヴァン。2人は、仕事仲間以上の強い絆で結ばれていました。
ある日ガソリンスタンドに寄った2人は、併設されたカフェバーで、男の子かと見間違うほどのショートカットでボーイッシュな女の子、ジョニーと出会います。
彼女は、パワハラ気質で乱暴な主人に反発しながらも、ほかに行き場もなく働いていました。
その夜、クラスキーとジョニーはダンスパーティで意気投合。しかし、クラスキーは実はゲイでした。
それでも二人は求めあい、体を重ねるが…。
まとめ
作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として、後世に多大な影響を及ぼしたセルジュ・ゲンズブール初の映画監督作である本作は、殺伐とした、暴力が満ち溢れた世界を舞台にしています。
運命の愛が、性別も国籍もすべてを超えて、スクリーンに映し出されます。
また、セルジュ・ゲンズブールの代表曲で、ジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」を劇場で聞ける機会をお見逃しなく!
セルジュ・ゲンズブール没後30年を記念したゲンズブール初の映画監督作である『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』は、2021年5月29日より新宿K’s cinemaほか全国順次ロードショーです。