NHK番組版がギャラクシー賞候補になったドキュメンタリーが遂に劇場公開!
《女》から《男》へ、そしてその先にあるものとは?
NHKで放映されギャラクシー賞候補になるなど大きな反響を呼んだドキュメンタリーが、全長版映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』として、アップリンク渋谷にて2020年7月24日(金・祝)よりロードショーされます。
映画公開に先がけ、メインビジュアルと場面写真が到着しました。
CONTENTS
映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』について
本作『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』は、女性として生まれるも、自分の性に違和感を感じ続けていた小林空雅(たかまさ)に密着した、ドキュメンタリー映画です。
13歳のとき、心は男性でも生物学的には女性である「性同一性障害」と診断され、17歳の時に出場した弁論大会では、700人もの観客を前に男性として生きていくことを宣言。
そして20歳で性別適合手術を受けて戸籍も男性に変えた空雅の、9年間の変化と成長を追います。
NHKで放映されたドキュメンタリーを劇場用に映画化
監督を務めたのは、元NHKディレクターの常井美幸です。
彼女は2010年、新聞記事で「心と体の性別が一致しない性同一性障害の子供たちは、男女別の生活を求められる学校で、さまざまな悩みや苦しみを抱えている」ことを知ります。
当時は、LGBTQという言葉も普及していなかったころで、そんな子供たちを取材したいと考えていたとき、偶然知り合ったのが空雅でした。
それから実に、9年間にわたり空雅の生活の一部始終を捉えていきました。
実は本作は、短縮版として再編集され、2019年11月にNHKのドキュメンタリー番組「僕が性別“ゼロ”になった理由」として放送されています。
このNHK版は、ギャラクシー賞候補になるなど大きな反響を呼び、加えて、公開に先立って自主上映会を全国で50回以上開き、3000人以上もの観客を動員しました。
映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』の作品情報
【日本公開】
2020年(日本映画)
【監督】
常井美幸
【コ・プロデューサー】
両角美由紀
【音楽】
上畑正和
【編集】
吉田浩一
【アート】
伊藤ともこ
【キャスト】
小林空雅、八代みゆき、中島潤
映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』のあらすじ
女の子として生まれ、男の子として生きたいと希んだ続けていた小林空雅は、果敢に身体を変え、戸籍も男性に戻しました。
でももし、男でもなかったとしたら?
心と体が一致しない不具合を感じつつ、心を開き、社会へと飛び立っていった空雅が出会ったのは、世界最高齢で男性から女性へと性別変更した90歳のチェリスト・八代みゆき。
男と女に二分される性に違和感を感じ、自ら「Xジェンダー(性別なし)」であることを明かして、性の多様性を伝える中島潤。
空雅が様々な人とふれあうなかで浮かび上がってきたのは、性という枠組みでは括りきれない、多様で豊かな人生でした。
そして、空雅が映画の最後で下した判断は、驚くべきものだったのです…。
まとめ
本作監督の常井美幸は、劇場公開にあたって以下のメッセージを寄せています。
「どうしたら自分らしさを失わずに、この社会で生きていけるのだろう?」私は常に自分自身に違和感をもちながら、自分の居場所を探してきました。人格の根幹である「性」が揺れている人たちを描くことで、その答えを見つけようとしたのかもしれません。
登場人物たちはそれぞれ「自分とは何者か」「自分らしい生き方」を真剣に模索する人たち。「性別」という枠を超えた向こう側には、本当の自分がいることを見つけた人たち。彼らと出会うことで、私は自分の生き方を問い直し、新たな気づきをもらい、自分が目指す社会へのイメージを膨らませるきっかけをもらいました。
このドキュメンタリーは「性別」をモチーフにしていますが、「性別」のことだけを描きたかったわけではありません。男と女だけではない、いろいろな形の性別があることを描くことで、カテゴリーの枠をはずれて自分らしく生きられる社会、ひとりひとりが互いの違いを超えて受け入れあえる社会。そういう自由な社会に少しでも近づけたらと思って制作しました。このたび劇場で公開されるにあたって、ひとりひとりが自分らしい生き方を問い直すきっかけになったらうれしいです。
性別の向こう側に隠れていた「ありのままの自分」とは何か?
たくさんの観客から熱心な支持を受けた1人の若者の“今”が、いよいよ劇場で公開となります。
ドキュメンタリー映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』は、7月24日(金・祝)よりアップリンク渋谷ほかにてロードショー、以降全国順次公開です。