ゲイの男性と普通の女性を通して、カップルとは何かを問いかけてくる作品『私の愛情の対象』。
いわゆるLGBT映画の1つで、主演はあの『アントマン』で一躍有名になったポール・ラッドです。
今回は、『私の愛情の対象』について紹介していきます。
映画『私の愛情の対象』の作品情報
【公開】
1998年公開(アメリカ映画)
【監督】
ニコラス・ハイトナー
【キャスト】
ジェニファー・アニストン、ポール・ラッド、アラン・アイダ、ジョン・パンコウ、アモ・グリネロ、ナイジェル・ホーソーン、ティモシー・デイリー、アリソン・ジャネイ
【作品概要】
ソーシャル・ワーカーのニーナはパーティで、小学校教師でゲイのジョージを紹介され、2人の関係は始まっていきます。
主演はNBCの人気シリーズ、『フレンズ』にレギュラー出演していたジェニファー・アニストン、『アントマン』で人気を博したポール・ラッドが努めました。
監督は『英国万歳!』などのニコラス・ハイトナーが努め、作品は明るくも好きとはなにかを問いかける内容になっています。
映画『私の愛情の対象』のあらすじとネタバレ
ソーシャルワーカーのニーナは、弁護士のヴィンスと交際しています。そのなか、パーティで小学校教師でゲイのジョージを紹介されます。
同棲相手に振られたジョージは、ひょんなことからニーナの住んでいるアパートで同棲生活を始めます。
ニーナとジョージはお互いに性別を超え、恋愛感情の発生しない最高の友達として過ごしていました。
ニーナはヴィンスとの間に子供ができました。ヴィンスと上手くいってないニーナは、ジョージに「子供と3人で暮らそう」と提案します。
ですが、ヴィンスはニーナを強引に自分の家へと連れていきます。
ある日たまたま、ニーナと再開したジョージはヴィンスとニーナが上手くいっていないのを見て、自分が子供の父親になることを決意します。
映画『私の愛情の対象』の感想と評価
今作はいわゆるLGBT映画ですが、個人的には誰にでもおすすめできる映画だと感じました。
というのもLGBTがテーマではありますが、この映画『私の愛情の対象』の本質は男女の友情は存在するか?ということです。
彼氏はいるものの、現状に満足できないニーナはパーティでジョージと出会うことで話は動き出します。
ニーナはおそらくこの時点で、ヴィンスとの性の問題など様々なことを含めて辟易としていました。そんなときに出会ったゲイのジョージは、男というよりはむしろ仲の良い女性友達と言った感覚でしょう。
事実2人は、状況の噛み合わせもありますが一緒に暮らし始めます。これはジョージにとっても楽しい生活で、男女の関係を超えた仲は同じ時間を共有しました。
ヴィンスの出現を期にニーナとジョージは離れ離れになり、自分の居ない間のニーナを考えて一緒に子供を育てる決断をします。
ですが、ジョージは元同棲相手との旅行にてポールとの新しい恋を見つけます。ニーナはジョージがゲイであることは勿論知っていましたが、これには少なからずショックを受けている様子でした。
このシーンで比較されているのは、「ジョージを男性として好いているニーナ」と「ニーナの好意を受け止めつつも恋愛対象は男のジョージ」です。
最終的に、一緒に暮らすことはせず2人は別々の道を歩みます。2人の関係はここで途切れているように思えますが、実はそうではないのです。
2人の別々の道を歩む理由は仲違いや、喧嘩と言った理由ではありません。2人が共有した時間や、一緒に子供のことを考えていた時間は決して無くなるわけではありません。
ラストのジョージとニーナは、結ばれなかった2人はあの日過ごした思い出を胸に、自分の現実を歩いていきます。
このラストは、LGBT映画ではありませんが『ラ・ラ・ランド』のラストも似たような展開でした。
まとめ
今回は『アントマン』のポール・ラッド主演、『私の愛情の対象』を紹介しました。20年近く変わらぬ魅力を維持し続けるポール・ラッドにも注目です。
また、ラストシーンも必見です。LGBTという題材を扱う上で、バッドエンドになりがちですが『私の愛情の対象』は、スッキリする終わり方を提供してくれます。
LGBT映画ですが、話も比較的シンプルで興味はあるけどどれを見ればいいかわからない方におすすめしたいです。