映画『THE UPSIDE/最強のふたり』は2019年12月20日(金)よりロードショー!
大富豪ながら体に大きなハンディキャップを負い心に傷を持つ男と、スラム街出身で完全に運に見放された男。そんな二人がひょんなきっかけで出会うことに。
かくして二人は、衝突し合いながらも人生のアップサイドに向かって奮闘するのでした。
フランスで2011年の興行No.1を獲得し、ヨーロッパ各国、そして日本でも大ヒットを記録した『最強のふたり』がハリウッドでリメイク、オリジナル版の200倍のオープニング成績を上げるという快挙を成し遂げた本作。
監督は『リミットレス』、『ダイバージェント』シリーズなどを手掛けたニール・バーガー。
キャストには『ペット』『ジュマンジ』シリーズなどのケヴィン・ハート、映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』でアカデミー賞にノミネートされたブライアン・クランストン、『めぐりあう時間たち』などのニコール・キッドマンら豪華な面子が名を連ねています。
映画『THE UPSIDE/最強のふたり』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【英題】
THE UPSIDE
【監督・共同脚本】
ニール・バーガー
【キャスト】
ケヴィン・ハート、ブライアン・クランストン、ニコール・キッドマン
【作品概要】
実在の人間をモデルに作られたフランス映画『最強のふたり』をハリウッドでリメイク、車椅子生活を送る白人の大富豪と介護人の黒人男性の出会いと絆を描きます。監督を務めたのは『リミットレス』、『ダイバージェント』シリーズや『幻影師アイゼンハイム』、人気海外ドラマなどを手掛けたニール・バーガー。
メインキャストには、介護人の黒人デル役には、コメディアンであり『セントラル・インテリジェンス』『ペット』『ジュマンジ』シリーズで俳優としても活躍するケヴィン・ハート、白人の大富豪フィリップには映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』でアカデミー賞にノミネートされたブライアン・クランストン。さらにフィリップの秘書を務める女性イヴォンヌに『めぐりあう時間たち』『ラビット・ホール』などのニコール・キッドマンと豪華な面々が共演を果たしています。
映画『THE UPSIDE/最強のふたり』のあらすじ
スラム街で生まれ育った黒人男性のデルは、現在仮出所中。妻子からは愛想を尽かされ絶望しながら、一方で刑務所の指示により職探しの日々を送っていました。
そんな彼はある日職探しの中で、誤って身体不随で車椅子生活を送っている白人の大富豪フィリップの、介護人の面接会場に紛れ込むことに。
献身的な思いを語る他の介護人候補者とは正反対に、歯に衣着せぬ発言をためらいなく発し、面接会場にいた秘書・イヴォンヌを憤慨させますが、意外にもフィリップは彼に採用と告げます。
介護人という仕事など全く意中にもなく戸惑うデルでしたが、家族のことを考えて介護を引き受けることを決意します。
介護の知識など全くなく、しかも相手が障がい者であるということに全く容赦もないデルに心配を募らせるイヴォンヌでしたが、彼女の心配をよそに、デルとフィリップは次第にお互いを打ち明けられるようになり、充実した毎日を過ごすようになっていくのだが…。
映画『THE UPSIDE/最強のふたり』の感想と評価
本作『THE UPSIDE/最強のふたり』は、2011年のフランス映画のリメイク作品なだけに、描かれるテーマが改めて普遍的なものであると感じさせる作品となっています。
人気作品のリメイクは、なかなかにその再映画化する方針が決まっていないと、作品の存在価値は危ういものとなってしまいますが、そんな中でこの本作は敢えて物語の方向性を変えず、シンプルにアメリカナイズされたものとして細作されています。
頸椎損傷で気難しく、人を信用しなくなってしまったフィリップ、相手が障がい者などという気遣いは無用とばかりのデル。物語に登場するエピソードはあくまでオリジナル作品より「アメリカ、ハリウッドだったらこうだろう」といった感じで、若干誇張した印象のあるエピソードに置き換えられています。
しかし、本作がそのシンプルな方向性で作り変えられたものであるにも関わらず、良い意味で雰囲気、主題がズレていないところに、高い評価点を与えるところがあるのでしょう。
また、オリジナル作品とは若干登場キャラクターの構成も異なっており、物語ではメインキャストの二人と、ニコール・キッドマンが演じるイヴォンヌという3人の人間の人生にスポットを当てています。
それでもやはり二人の男性キャストの関係、そしてその描き方の印象が強いためか、大きく変わった印象はありません。その一方で、フィリップとイヴォンヌの関係については若干クローズアップされた感もあり、その点は物語のイメージを膨らませた効果として感じられることでしょう。
恐らくオリジナルと本作、どちらが実話に近いかと聞けば、多くの人がオリジナルのフランス版のものに対してを指すことでしょう。
その意味で本作はアメリカナイズされることで若干カラーの変わったと思われるファンも少なからずいるでしょう。
しかし、それにもかかわらずオリジナル版と本作では作品としてそれぞれ独立している存在でありながら、二人の男性の関係性に何か違った雰囲気は感じられません。
つまりはどんなリメイクバージョンになろうが、二人の人間のつながり自体が、非常に普遍性を持ったストーリーであるということを再認識させてくれる。本作はそんな作品となっています。
まとめ
オリジナル版は原題が『Intouchables』となっており、意味合いとしては「本来は交わるはずのない二人が…」といった感じのものであります。そして本作の原題は『THE UPSIDE』となっています。
つまりは上昇傾向、二人のタッグが自身の人生に上昇傾向を生み出す、といったところでしょうか。実話に対して製作者それぞれのとらえ方、そして物語の方向性などにはいろんな向きがあるようでもあり、面白く感じられるところでもあります。
その意味ではオリジナルと本作、見比べてみればそれも楽しく、興味深いポイントをあちこちに見つけることでしょう。
映画『THE UPSIDE/最強のふたり』は2019年12月20日(金)より公開されます!