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映画『RYUJI ⻯⼆』あらすじ感想と評価解説。2026年リメイク版で柳楽優弥演じる“令和の竜二”が魅了する《優しさと切なさ》|映画という星空を知るひとよ308

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第308回

金子正次が脚本・主演を務めた1983年公開の大ヒット映画『竜二』のリメイク版『RYUJI ⻯⼆』。

本作は、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(2023)『おまえの罪を自白しろ』(2023)の水田伸生監督が、主人公の腕っぷしが強く情に厚いヤクザの竜二に柳楽優弥を抜擢して、とりまとめました。

裏社会に生きる男竜二が、愛する家族を守るために、ヤクザから足を洗います。ですが、薬におぼれる旧友や本当の弟のようにかわいがっていた舎弟の直とひろしに再会し、否応なしに過去の世界へ引き戻されていきます。

家族をとるか、舎弟をとるか。『RYUJI ⻯⼆』は、愛する者たちの狭間でもがき苦しむ男の姿を、現代的なリアリティとともに描き出します。

映画『RYUJI ⻯⼆』は、2026年10月30日(金)より全国公開!

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『RYUJI ⻯⼆』の作品情報


(C)2026「RYUJI」製作委員会

【日本公開】
2026年(日本映画)

【原作】
⾦⼦正次『⻯⼆』

【監督】
⽔⽥伸⽣

【脚本】
冨岡淳広

【出演】
柳楽優弥、川栄李奈、萩原利久、JUNON(BE:FIRST)、田仲美里、RYUKI(MAZZEL)、千原ジュニア、三宅健、伊藤英明

【作品概要】
1983年公開された『⻯⼆』で、主演と脚本を務めた⾦⼦正次。一風変わったヤクザ映画として評価されましたが、公開からわずか8⽇後に⾦⼦正次は33歳の若さで病死しました。

それから43年の時を経て、『⻯⼆』を新たな時代の感性とともに再創造されたのが、映画『RYUJI ⻯⼆』です。

監督は、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(2023)『おまえの罪を自白しろ』(2023)の水田伸生監督。

主役の竜二に『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)、『九条の大罪』(2027年公開予定)の柳楽優弥、竜二が愛する女性・まり子を元AKB48の川栄李奈が演じます。

映画『RYUJI ⻯⼆』のあらすじ

(C)2026「RYUJI」製作委員会

昭和59年から平成2年にかけての新宿・歌舞伎町。

腕っぷしが強く情に厚いヤクザの竜二(柳楽優弥)は、舎弟の直(萩原利久)とひろし(JUNON)を家族のように愛していました。

ある日、竜二が自分のアパートにまり子(川栄李奈)という女性を連れてきました。

「まり子だ。今日からここに住む」と紹介され、直とひろしは「竜二さんに姉さんができた」と大喜び。

「馬鹿野郎。そんなんじゃない」と照れる竜二ですが、まり子が「私、ここにいてもいいのかな」と言うと、「当たり前だ」と大歓迎の意を示します。

ヤクザでも情に厚い竜二。直とひろしも拾ってきたと言いますが、行き場のなかったまり子も拾われた状況でした。

まり子との事実婚をしているうちに息子が生まれた竜二。家族を守るために、裏社会から足を洗うことを考えます。

幹部の新田(伊藤英明)にトラブルの解決を頼まれた竜二は、事を収めた後でヤクザの組をきっぱりと辞めました。

その後、竜二は酒屋の配達員として懸命に働きはじめます。

生活は決して楽ではありませんが、自らが望んだ穏やかな暮らしを手に入れたはずでした。

ですが、薬物に溺れた旧友・柴田(三宅健)との出会いや、竜二にとってもうひとつの家族である舎弟たちと再会し、竜二は過去の自分へと引き戻されていきます。

映画『RYUJI ⻯⼆』の感想と評価


(C)2026「RYUJI」製作委員会

昭和から平成にかけての時代に、ヤクザから足を洗った男のその後を描いた『RYUJI ⻯⼆』。

本作は、1983年に劇場公開された川島透監督・金子正次主演のヤクザ映画『竜二』のリメイク版です。

オリジナル作品をリアルタイムで劇場で鑑賞して感銘を受けた水田伸生監督は、リメイク版でもオリジナルの竜二という男にこだわりました。

監督が心に描く「竜二」像に最も近いと思われた柳楽優弥が本作の主演を務め、人一倍心の温かさを持つ竜二を愛する芯の強いまり子は、元AKB48の川栄李奈が演じています。

貧しいながらも幸せそうな竜二とまり子の姿がスクリーンに映し出され、暴力シーンが多いヤクザの世界とはかけ離れた普通の家庭の様子に温かな気持ちになることでしょう。

ですが、竜二がヤクザであったことで、究極の選択を迫られるます。この2人がたどり着く先にあるのは、愛か別れか……。ラブストーリーとしても心を揺さぶられる作品です。

一方、オリジナル作品は昭和のお話です。本作でも竜二がまり子との過去を思い起こす回想シーンは、昭和という時代を感じさせるモノクロにし、過去は過去とはっきり認識できる構成になっています。

また、見どころの一つとして、ヤクザたちのファッションにも注目。白のスーツを着こなす竜二のカッコよさはとても目を引きます。

本作の狙いとして、令和のファッションセンスを劇中の昭和にさりげなく反映させ、過去の時代にも現代的な新風を吹き込んでいるのに違いありません。

このように、本作『RYUJI ⻯⼆』は昭和の匂いを漂わせながらも、登場人物たちの日常に現代の若者らしさを組み入れた作品となっています。

その主役はヤクザという過去にしばられる男・竜二。リメイク版でも、竜二の生き様はオリジナルとほとんど変わりません。

ですが、竜二が決める最終決断に潜む‟男として生きる上での「潔さ」と「切なさ」”が、ひときわ強く胸に響いてくる作品です。

オリジナルの主演と脚本を務めた⾦⼦正次や本作の⽔⽥伸⽣監督が描きたかった一人の男の人生ドラマは、切ないながらも力強い生き様を観客に魅せてくれることは間違いありません。


(C)2026「RYUJI」製作委員会

まとめ


(C)2026「RYUJI」製作委員会

若くして他界した俳優であり脚本家でもあった金子正次の代表作『竜二』(1983)。

公開されて43年の時を経て、水田伸生監督が柳楽優弥を主人公に抜擢して、リメイク版『RYUJI ⻯⼆』を作り上げました。

極道の世界に生きる男の矜持と優しさがにじみ出る本作において、昭和の時代に悩みながらも自分の人生を全うしようとする竜二を、令和の実力派俳優・柳楽優弥が凛々しく演じます。

映画『RYUJI ⻯⼆』は、2026年10月30日(金)より全国公開!

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星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。




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