細野辰興の連載小説
戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】(2021年6月下旬掲載)
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最終章『私が愛した中村錦之助』【其の弐】
一年以上に亘り「語り手」を逃げていたにも拘わらず、復帰した途端に代行してくれていた悪戯さんへの批判めいたことを語ってしまった前回。反省に打ちひしがれて過ごした日々もアッと云う間に2ヶ月が過ぎようとしている。
その2ヶ月間の殆どが、新コロナ禍による緊急事態宣言下で、やっと6月21日に解除されたらしいが、妻の実家に引き籠っている私には何れにしろ大した影響はなかった。
兎に角、非難轟々でCinemarcheの編集部はおろか、編集長を大学の後輩である河合君に任せ、新しく起こした配給レーベル「Cinemago」のオーナーに収まった出町元編集長の携帯にまで苦情が入ったようだ。
そう、私がこの最終章で語らなくてはいけないのは、悪戯さんたちへの批判、批評ではなく、『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』と云う希有な舞台に関する纏めなのだ。
何故、初世・中村錦之助が『日本俠客伝』の主演を断ったのかを作・演出の細野監督が舞台『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』でどの様に描いたのか。そしてそれは魅力あるインタレスティングな「仮説」に成り得ていたのか。
私なりの考えを語るに当たって先ず、劇中でウェイトレスの和田が美空ひばりを、脚本家の円山が時の東映京都撮影所長・岡田茂を、助監督の綾部が播磨屋錦之助を演じた件を、思い出して貰いたい。
『語り手』が、あろうことか悪戯さんから舞台『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の登場人物である鬼迫哲監督に代わった第四章第一節・其の弐の件。
『日本俠客伝』の主役を断った錦之助にひばりと岡田茂が、
「錦之助の代わりに今の東映で主演を張れるのは鶴田浩二しかいないッ」
と挑発し、錦之助が
「それなら俺がやるッ」
と成りかける件だ。
その後半を振り返ることから始めたい。
◯ 舞台
喫茶店ルノアール会議室の場。
ロールプレイの中の美空ひばりを演じるウェ
イトレスの和田。
播磨屋錦之助を演じる綾部と、岡田茂を演じ
る円山。
(途中省略)
錦之助「〜。分った。お袋に言って後3日何とかし
て貰うから。7日あれば何とかなるでしょッ。」
ひばり「でも錦兄ィ、小母さまが7日間もくれるか
しら? 岡田さんには悪いけど梨園の名門播磨屋
の御曹司が『ヤクザ映画』に出演したら大変なこ
とになるんじゃないの? 映画に出ると云うだけ
でアレだけの大騒ぎをした松竹よ。錦兄ィに五代
目時蔵を襲名して貰いたがっている小母さまを裏
切ることにならないの?」
岡田「ひなさんは錦ちゃんを松竹に戻そうとしてい
るのか!?」
錦之助「嗚呼! 壁だッ、壁だッ、壁だッ。梨園の
名門に生まれ落ちたために映画への出演にもあれ
だけの仕打ちを受け、功成り名を遂げてからも播
磨屋、時蔵の名跡が俺を苦しめる。俺は梨園にも
時蔵の名跡にも未練は無いッ。映画だッ、映画
だッ、映画なんだ! 俺は、只、映画に出演した
いだけなんだ! 映画俳優として生涯生きて行き
たい、それだけなんだッ。それがお袋にも、否、
和枝にも解って貰えないとは無念だッ、無念
だッ。」
ひばり「錦兄ィ、何を言っているの!? ひばり
が、否、加藤和枝だけは錦兄ィのことを解かって
いるのを知っているでしょう。」
岡田「まるで『反逆児』の徳川信康の母子関係にも
似た錦ちゃんの今の境遇。・・・しかし、たとえ
スケジュールを変更したとしても播磨屋錦之助は
この役を請けるのだろうか?」
ひばり「岡田さん、なに独り言を言っているの?」
岡田「錦ちゃんに丁髷を付けない時代劇とも云える
任俠映画で『関の弥太ッぺ』の様な、『瞼の母』
の様なヤクザの哀感を出して貰えれば新しい映画
の歴史が必ず始まるんだッ。そして、その錦之助
を一番観たいのが何を隠そうこの岡田茂なんだ。
・・・しかし、しかし播磨屋錦之助の中には時代
劇には執拗に固執しながらも、再生産を嫌うと云
う相反した拘りがある様にも思えてならない。そ
れが、『反逆児』『ちいさこべ』『武士道残酷物
語』『鮫』と云うプログラムピクチャーではない
一連の作品に向かわせたと言っても過言ではな
い。それなのに今更、『次郎長三国志』の様な
『忠臣蔵』の様なプログラムピクチャーであり、
しかもヤクザ映画である『日本俠客伝』に出れる
のだろうか? 東映京都撮影所長としてではなく
播磨屋錦之助ファンとしてはそう思えてならない
のだ!」
錦之助「解らないッ、俺にも解らないんだッ。お袋
は俺に五代目時蔵を襲名しろと云う。梨園を飛び
出したこの俺に、歌舞伎界には二度と戻らぬ覚悟
で映画界に行ったこの俺にッ。」
「播磨屋ッ」と客席から絶妙な掛け声が飛
ぶ。
錦之助「一方、岡田さんは、時代劇に固執する俺の
中にそれとは矛盾した再生産を嫌う何かが在ると
言う。プログラムピクチャーを拒む何かが在ると
云う。言われてみればそうかも知れない、が、そ
れも俺には解らない。俺には演じたい役があるだ
けだッ、出演したい映画を撮りたいだけだ。それ
なのにッ。嗚呼! 壁だッ、壁だッ、壁だァ。」
風間「カット!・・・ウ~ン、かなり良いんだが、
これも微妙に違うんだなァ、微妙に」
と、風間重兵衛はここでカットを掛けたが、このまま続けたら錦之助は何を話したのだろうか、に想いを馳せてみたい。
キーセンテンスを三つほど挙げてみよう。
一つ、美空ひばりの台詞から、
「錦兄ィに五代目時蔵を襲名して貰いたがっている小母さまを裏切ることにならないの?」
二つ、錦之助の台詞から、
「お袋は俺に五代目時蔵を襲名しろと云う。梨園を飛び出したこの俺に、歌舞伎界には二度と戻らぬ覚悟で映画界に行ったこの俺にッ」
三つ、岡田茂の台詞から、
「時代劇には執拗に固執しながらも、再生産を嫌うと云う相反した拘り」
四つ、錦之助の台詞から、
「俺には演じたい役があるだけだッ、出演したい映画を撮りたいだけだ」
この四つのキーセンテンスから想像できる当時の中村錦之助が置かれた状況は次のようなことか。
時代劇からヤクザ映画中心へのシフトに変えると言い出した東映からは「ヤクザ映画」の主演を乞われ、
梨園のゴッド・ファーザーと呼ばれた母親である小川ひなからは五代目の時蔵襲名を切望され、
時代劇に固執しながらもプログラム・ピクチャー等の再生産を嫌い、演じたい役、出演したい映画を撮り続けて行きたかった昭和39年、西暦1964年5月当時の中村錦之助。
作・演出の細野監督は、大団円に向けてそんな錦之助を念頭に或る大胆な「仮説」を用意していた。
それは、劇中描かれた有馬稲子、小川三喜雄、片倉健こと高倉健たちに成り切ってのロールプレイによる『貌斬り』のパロディからではなく、初世・中村錦之助の「芸術的欲望」から生じる荘厳な「仮説」となった。
その件を新たに紹介したい。
舞台の大団円。
初世・中村錦之助、劇中舞台上は播磨屋錦之助が、何故、『日本俠客伝』の主演を断ったのかの理由として風間重兵衛が「或る仮説」を立てる「見せ場」だ。
〇 舞台
「喫茶店・会議室」に出演する全ての演者が
登場している。
風間「判った! 何故、播磨屋錦之助が『日本俠客
伝』の主演を断ったのかの答えを外的要因に求め
過ぎたんだッ、もっともっと錦之助の芸術的苦
悩、否、芸術的欲望に答えを求めるべきだったん
だッ」
円山「芸術的欲望!?」
蓋河「また考え過ぎて話をヤヤコシクしないで下さ
いよ!」
風間「錦之助には判っていたんだ、何もかも解かっ
ていたんだッ」
円山「だから、何を?」
風間「ヤクザ映画の限界をッ」
綾部「ヤクザ映画の限界? 時代劇ではなくヤクザ
映画の限界?! 言っている意味が良く判りませ
んが?」
風間「それは既に錦之助が黒澤明監督と三船敏郎の
傑作『用心棒』を6回、『椿三十郎』を3回観た
時から始まっていたんだ! いいかッ、錦之助は
公開中に6回も『用心棒』を観に行ったんだぞ、
6回もッ」
和田「私だってその位は観ていますけどォ」
風間「一週間に6回映画館に行ったんだぞッ、これ
が何を意味するのか?」
蓋河「判るわけないじゃない」
風間「歌舞伎形式を打ち破った『用心棒』『椿三
十郎』の面白さに東映時代劇の限界を知ったん
だッ」
綾部「ヤクザ映画の限界じゃないんですか!?」
風間「物事には順序があるだろう、先ず東映時代劇
の限界を知ったんだ。『用心棒』の面白さ、新し
さに従来の東映時代劇の危機を直感し、独自の文
芸路線に更に傾いて行ったんだ」
円山「『反逆児』『武士道残酷物語』『鮫』!?」
和田「『仇討』ッ」
風間「そう。しかし、皮肉にもそれら文芸路線的な
時代劇が錦之助の首を更に絞めることになった」
蓋河「何故?」
風間「何故?! 久し振りに愚問中の愚問を聞いて
しまった。三代目中村時蔵の四男として梨園の名
門、播磨屋に出自を持ちながら、歌舞伎界を捨て
て映画の世界に飛び込んだ播磨屋錦之助の魅力は
何だ?」
綾部「決まっているじゃないですかッ、本格的な時
代劇演技ですよ!」
風間「違う、違う、違う! モダニズムだッ。俳優
時代は絵に描いたような大根役者だった劇作家・
蜷川幸雄が生前、いみじくも錦之助を悼んでいた
ように、片岡千恵蔵や市川右太衛門、或いは長谷
川一夫たちの様な歌舞伎の演技を基礎にした映画
演技を、若き日の錦之助はスピード感と明朗さと
影のないモダニズム演技で一瞬にして旧い演技に
葬り去ってしまったんだ」
綾部「成程!? しかし、何故、大根役者だった蜷
川幸雄にそこまで解かるんです?」
蓋河「それは、俳優を辞めたからよ」
円山「蓋河さんが言うと重みが違うね」
和田「因みに、蜷川幸雄さんは俳優時代に『武士
道残酷物語』で錦之助さんと共演しています。は
い」
一同「オオ!」
和田「しかも、時代劇パートではなく、戦中の神風
特攻隊出撃のエピソードで!!」
一同「オオオ!?」
風間「しかし、何故か錦之助が目指した文芸路線
である『反逆児』『武士道残酷物語』『鮫』『仇
討』の演技は、折角の錦之助のモダニズム演技
を、歌舞伎の演技を基礎にした重苦しい演技に逆
戻りさせてしまったんだッ」
和田「夢だッ、夢だ、夢だッ、これは、夢で~ござ
~るゥ!!」
風間「東映も同様に『用心棒』『椿三十郎』のキャ
ラクターの面白さには注目せず、リアルな殺陣ば
かりを真似し集団時代劇に活路を見出そうとする
も内容が陰惨とし、次第に家族連れの観客から
ソッポを向かれ始めて行った。そして、ヤクザ映
画への本格的なシフトチェンジを考え始めてし
まったんだ」
蓋河「で、それが何故、『日本俠客伝』の主演辞退
に結びつくの?」
風間「未だ判らぬのかッ」
蓋河「判らないわよッ、ねェ?」
皆、大きく頷く。
風間「時代劇とヤクザ映画の大きな違いはなん
だ?」
綾部「丁髷がない」
蓋河「江戸時代ではない」
和田「刀に鍔がない」
風間「違う、違う、違うッ。例えば、山の御大・片
岡千恵蔵の『いれずみ判官』シリーズ、また例え
ば北大路の御大・市川歌右衛門の『旗本退屈男』
シリーズ、日本初のシネマスコープ作品と成った
大友柳太郎の『鳳城の花嫁』を始めとする明朗快
活な武芸物、大川橋蔵の『新吾十番勝負』シリー
ズ、錦之助の作品で言えば東映ヌーベルバーグと
呼ばれた『一心太助』シリーズや『殿さま弥次喜
多』シリーズ。これらの共通点は何なんだ?」
綾部「江戸時代!」
風間「違う。そんなことも解らないのか。主人公た
ちは殆ど徳川幕府の庇護の下で活躍していたと云
うことだ」
蓋河「だから、それがどう時代劇の限界と結び付い
て、ヤクザ映画の限界を知ることになり、ひいて
は『日本俠客伝』の主演辞退に結びつくのよ?」
風間「未だ判らぬかッ」
蓋河「判らないわよッ」
風間「(旗本退屈男宜しく)ドゥハハハハハッ、
パッ。それらの時代劇作品は殆ど、徳川幕府の保
護下に居た主人公たちの『御上への忠義』を描い
ていたのだ。詰まり、謂わば東映時代劇は『体制
寄りの作品』が殆どだったと云うことだッ」
綾部「言われてみれば!?」
蓋河「それはそうでしょう。家族連れで観る映画
だったんだから。体制寄りは当たり前でしょ」
風間「しかし、その家族は家でテレビを視始め、映
画館には次第に行かなくなり始めていたッ。そこ
へ時代劇ながらアウトロー的な主人公である『用
心棒』『椿三十郎』『座頭市』などがヒットし
たッ」
綾部「東映時代劇は置いてけ堀を喰った!?」
風間「しかし、ヤクザ映画の登場人物たちは主人
公から敵役に至るまで全員ヤクザだ、アウトロー
だ、つまり存在自体からして反社会であり、反体
制なんだッ」
円山「でも、主人公が組織や親分へ忠義を尽くす、
と云う点では時代劇と変わらないじゃないか」
和田「違いますッ、ヤクザ映画が描く世界には【逆
縁の盃】とかで上への忠義に唾を吐くドラマも出
来るんです! 三島由紀夫でさえ絶賛したあの
『博奕打ち 総長賭博』を忘れたんですかッ」
風間「笑止ッ、『総長賭博』も所詮は組への忠義を
描いた変形バージョンに過ぎない。任侠道の中に
武士道を求め過ぎ混乱した三島由紀夫の評価に過
ぎないッ」
蓋河「まぁ『総長賭博』への批評は後日拝聴すると
して、何故、錦之助は、『日本俠客伝』の主演を
辞退したのよ?」
風間「内田吐夢を始めとして伊藤大輔、田坂具隆、
マキノ雅弘、今井正、山下耕作、沢島忠、加藤泰
と云う名匠、巨匠と名作、傑作を物にして来た播
磨屋錦之助を見くびってはいけないッ」
円山「分かった、分かったから」
風間「では発表することにしましよう。一時は反体
制的、反社会的なヤクザ映画の台頭に反発し御上
への忠義を執拗に描いた『武士道残酷物語』や
『仇討』に情熱を注いだ錦之助も、やがてこれら
の時代劇にも限界を感じ、ヤクザ映画に出演する
なら出演するで時代劇と違うモノを目指すべきだ
と考え始めた、と仮説したいのですッ」
円山「時代劇と違うモノ?」
和田「体制寄りではないッ、と云うことですね!」
風間「それだけではなくッ、御上や組織、親分への
忠義ではなく、弱者への忠義、弱者への忠節、つ
まり本当の任侠の精神を描けるヤクザ映画の素晴
らしさに気付いたと仮説したいのですッ」
綾部「なんですか? 弱者への忠義、忠節って、本
当の任侠精神って?」
和田「アンタ、そんなことも分からないのッ」
風間「表通りのお日様に弾き出され裏街道の片隅で
生きているヤクザ者が、今日の糧を得る為に請け
た一宿一飯の恩義。その代償に駆り出された喧嘩
により、自分より幸せ薄い人を心ならずも更に不
幸のどん底に落としてしまう悲劇。そして、償い
としてその人たちの幸せの為に忠義を尽くし生き
ていく道を選ぶ美しさッ」
綾部「何か、観たことあります、そういう内容の映
画を」
和田「『沓掛時次郎 遊侠一匹』!!」
風間「そうだッ。不朽の名作『瞼の母』を三年前に
世に送り出していた錦之助と名匠・加藤泰監督の
最後の仕事となった『沓掛時次郎 遊侠一匹』こ
そ、弱者への忠義、忠節を描いた名作中の名作な
のだ。しかるに、『日本俠客伝』はッ、・・・し
かるに『日本俠客伝』はッ」
円山「そうかッ、・・・しかるに『日本俠客伝』
は!?」
【この章】続く
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*この小説に登場する個人名、作品名、企業名などは実在のものとは一切関係がありません。作家による創作物の表現の一つであり、フィクションの読み物としてご留意いただきお楽しみください。
細野辰興プロフィール
細野辰興(ほそのたつおき)映画監督
神奈川県出身。今村プロダクション映像企画、ディレクターズ・カンパニーで助監督として、今村昌平、長谷川和彦、相米慎二、根岸吉太郎の4監督に師事。
1991年『激走 トラッカー伝説』で監督デビューの後、1996年に伝説的傑作『シャブ極道』を発表。キネマ旬報ベストテン等各種ベストテンと主演・役所広司の主演男優賞各賞独占と、センセーションを巻き起こしました。
2006年に行なわれた日本映画監督協会創立70周年記念式典において『シャブ極道』は大島渚監督『愛のコリーダ』、鈴木清順監督『殺しの烙印』、若松孝二監督『天使の恍惚』と共に「映画史に名を残す問題作」として特別上映されました。
その後も『竜二 Forever』『燃ゆるとき』等、骨太な作品をコンスタントに発表。 2012年『私の叔父さん』(連城三紀彦原作)では『竜二 Forever』の高橋克典を再び主演に迎え、純愛映画として高い評価を得ます。
2016年には初めての監督&プロデュースで『貌斬り KAOKIRI~戯曲【スタニスラフスキー探偵団】より』。舞台と映画を融合させる多重構造に挑んだ野心作として話題を呼びました。