サンエックス株式会社の大人気キャラクター「すみっコぐらし」が、ついに劇場版アニメーション化を実現させ、2019年11月8日に映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』として公開されました。
『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場』のまんきゅう監督が手懸けた本作は、具体的にはどんな可愛らしいキャラクターが登場する内容となっているのでしょう。
そこで今回は、映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』のネタバレあらすじと作品情報についてご紹介いたします。
CONTENTS
映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【原作】
サンエックス
【監督】
まんきゅう
【キャスト】
井ノ原快彦、本上まなみ(ナレーション)
【作品概要】
「日本キャラクター大賞2019」でグランプリを受賞した、サンエックス株式会社の大人気キャラクター『すみっコぐらし』が、劇場版アニメーション映画として製作された作品です。
本作のナレーションを務める「V6」メンバーの井ノ原快彦と、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』『バンクーバーの朝日』『そらのレストラン』などに出演される声優・女優の本上まなみが、すみっこを好む個性的で愛らしいキャラクターたちの物語を語っていきます。
映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』のあらすじとネタバレ
あるすみっコが満月を眺めていると、彼の背後の月の影にポツンと波紋が広がっていきました。
これは、この世界のどこかにある、すみっこでひっそりと暮らしている「すみっコ」たちの物語です。
とても寒がりで人見知りのしろくまは、暖かい場所を求めて、ふろしきを抱えながら北から逃げてきました。
恥ずかしがり屋で気が弱いねこは、自分もすみっこにいたいのに、北からやってきたしろくまに場所を譲ってしまいます。
そんなねこを、いつも四葉のクローバーを持って励ましてくれるざっそうは、いつかお花屋さんで素敵なブーケにしてもらうのが夢なのです。
とんかつは、おにく1%・しぼう99%のとんかつのはじっこで脂っこいため、いつもお皿に残されてしまいます。
とんかつは自分にからしやわさび、ケチャップなどをかけてくれるエビフライのしっぽと、同じ残りもの同士とても仲が良く、いつか誰かに食べて貰うことが夢でした。
ピンク・水色・黄色・茶色の4つのたぴおかたちはいつも空の容器の中で残されてしまい、とんかつたちと同じ残りものの仲間です。
音楽と読書が好きなペンギンは、昔頭に河童のようにお皿があったような気がしなくもないので、自分がペンギンであるという自信が持てず、自分探しをしていました。
すみっこから出てきた灰色のほこりたちは、とても能天気でいつもふわふわと宙を舞っています。
実は恐竜の生き残りであるとかげは、見つかってしまうと捕まるので、正体を隠して過ごしていました。
とかげの上に乗っているにせつむりは、実はかたつむりに憧れているなめくじで、殻を乗せて過ごしています。同じ偽物同士、にせつむりととかげはとても仲良しです。
にせつむりが落ちたからを追いかけ、とかげの側を離れると、いつの間にか眠っていたとかげの上には、下から順にとんかつ・エビフライのしっぽ・ねこ・ペンギン、ふろしきを抱えたしろくま・たぴおかたち・ほこりが乗っかっていました。
今日も仲良しのすみっコたち、バランスが崩れて床に落ちてしまったしろくまは、みんなに「ごはんたべにいく?」と誘います。
すみっコたちはいつも行くお気に入りの喫茶店、「喫茶すみっコ」にご飯を食べに行くことにしました。
「喫茶すみっコ」には、コーヒー豆のまめマスターとアルバイトのおばけが働いています。
掃除好きのおばけは、掃除道具を手に、ふわふわ舞うほこりたちを追いかけていきました。
すると、大量のほこりたちが隠れていた倉庫の床下にある扉の先に、地下の部屋へ続く階段があることを偶然見つけたのです。
おばけはランプを持って階段を降り、埃まみれの色んな物が置いてある部屋の中へ入ると、床に落ちている「せかいのおはなし」と書かれた絵本が、不思議な光を発していることに気づきます。
一方、喫茶すみっコにやって来たすみっコたちは、空のコーヒー豆の瓶から抜けなくなってしまっていた豆マスターを助けていました。
その後にとんかつはホットケーキ、とかげはカレーライス、ペンギンはきゅうりましましのサンドイッチ、ねこはオムライスでしろくまはナポリタンを注文します。
だけどお店にもうきゅうりはなく、豆マスターはこれからきゅうりを買いに出かけ、お腹がすいていたしろくまたちはペンギンを責めるように見つめます。
その頃おばけは、お店に来た客よりも汚れている部屋の方が気になるようで、綺麗に掃除しました。
あとは先程の絵本を机の上に戻すだけ、そう思っていたおばけは、突然鬼が飛び出してきた絵本に吸い込まれてしまうのです。
豆マスターが帰ってくるのを待っていたすみっコたちは、いつもいるおばけの姿が見えないことと、下から大きな物音が聞こえてきたので、心配になって皆で地下へ様子を見に行くことにしました。
するとエビフライのしっぽととんかつが見つけた、「せかいのおはなし」という絵本には、物語に必要な登場人物が誰もいないという、不可解なことが起きていることに気づきます。
そこには絵本の中に吸い込まれたおばけが蝶になっていて、おばけが道端にあった鬼の伸びる舌を引っ張ると、それまで見ていた飛び出してくる鬼の絵がどんどん大きくなっていくのです。
すみっコたちもおばけ同様、鬼の口の中へ吸い込まれ、童話「桃太郎」の世界へ迷い込んでしまいました。
いない登場人物の代わりにおじいさん役にはとんかつ、おばあさん役にはしろくま、草や木の役にたぴおかたちとペンギンとざっそうが、石ころ役にはとかげになっていたのです。
とんかつはいつも一緒にいるエビフライのしっぽがいないことに気づき、近くにいたうさぎ・たぬき・さるに尋ねると、家から見える大きな山の中にいたという情報を入手します。
急いで山の中に入ったとんかつは、うさぎのように山の中を駆けていくエビフライのしっぽを無事見つけました。
しかし、山の中を駆けていたエビフライのしっぽを捕まえたとんかつは、捕まえた場所が崖だったことから、そのまま2人でゴロゴロ転がり落ちてしまうのです。
その頃しろくまは、ふろしきを洗っていた川から流れてきた大きな桃を見つけ、ペンギンたちが心配そうに見守る中、川から何とかして桃を引き揚げようとしていました。
そこへ、転がってきたとんかつたちがぶつかり、その衝撃で大きな桃としろくまは川から出ます。
そして無事に、とかげたちとおばけとも合流できたしろくまたち、大きな桃からは、桃太郎の格好をしたねこが出てきました。
ねこは自分がこの後鬼退治しに行くことに困惑していると、自らお供に名乗りをあげてきた犬・猿・キジの他に、灰色のひよこが現れたことに気がつきます。
その夜、家で夕御飯を皆で食べたすみっコたちは、ひよこに「なんていう名前なの?」「どこからきたの?」「おうちは?」と聞いてみましたが、ひよこは自分が何者でどこから来たのか分かっていません。
唯一ひよこが分かっているのは、自分にも仲間が欲しいという事だけ、そう思っていた時にすみっコたちが絵本の世界へやって来たのです。
もしかしたら自分の仲間かもしれない、今までひとりぼっちだったひよこはそう思い、しろくまたちの元へ駆け寄っていったのでした。
その話を聞いていたペンギンは、「ひよこ=迷子=自分探し中=自分」と考え、自分と似た者同士のひよこに会えたことに喜びます。
ペンギンはひよこのおうちを探してあげようと張り切っていましたが、そんなペンギンとひよこを見守っているしろくまたちと一緒に、突如開いた落とし穴に吸い込まれていってしまいました。
映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の感想と評価
すみっコたちが仲良く暮らす姿は、本当に可愛らしくて微笑ましくて、心温まります。
そんなすみっコたちが迷い込んだ絵本の世界も、色んな物語が見られて楽しかったですし、赤鬼が本当の童話と違って心優しい一面が見れたことがとても驚きました。
赤鬼から必死に逃げようとするねこが、ページに穴をあけてどんどん掘り進めていくシーン、あれがなかったらバラバラになってしまった皆が、1つの世界で落ち合うことが出来なかったでしょう。
物語の終盤にある、ひよことすみっコたちがお揃いの花をつけて仲間になるシーンは、一番感動したところでした。
そのまま仲良く暮らすのかなと思いきや、突如訪れた涙の別れに、すみっコたち同様ボロボロと泣いてしまいました。
でも最後には、ひよこの姿になったすみっコたちが、ひよこや赤鬼たちと一緒に、絵本の世界で仲良く暮らしている絵が描かれていますので、それが嬉しくてまた泣けてきます。
まとめ
すみっこが大好きなしろくまたちが、絵本の世界に迷い込んで、ひとりぼっちなひよこと出会うお話は、最初から最後まで心温まるシーンばかりです。
それに会ったばかりのひよこを、100%の善意と優しさで助けてくれるすみっコたちの姿は、観る人すべてが感動したことでしょう。
すみっコたちがそれぞれ、絵本の世界で繰り広げるドタバタ劇は面白いですし、何の躊躇いもなく仕掛けを引き当てていく勇気は凄かったです。
一度は涙のお別れをしたすみっコたちとひよこたちでしたが、最後のエンドロールではまた一緒に、絵本の世界で仲良く暮らしている絵が流れてきたので、癒されるハッピーエンドで終わりました。
「すみっコぐらし」が大好きだというファンはもちろん、「すみっコぐらし」を知らない人でも彼らを好きになるお話となっています。
すみっコたちが絵本の世界で冒険する話が描かれた本作は、大人も子供も楽しめる作品となっていますので、コロナ過で元気を勇気を貰える作品としてオススメです。