映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』は人気アニメ「魔法少女リリカルなのは」の劇場版4作目で、前作『魔法少女リリカルなのは Reflection』の劇場版2部作の後編です。
永遠結晶を巡る一連の事件は新たな局面を迎えます。完全新作で贈る劇場版二部作、堂々の完結です。
CONTENTS
映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』作品情報
公開
2018年(日本映画)
監督
浜名孝行
キャスト
田村ゆかり、水樹奈々、植田佳奈、戸松遥、佐藤聡美、日笠陽子、山寺宏一、阿澄佳奈
作品概要
TVアニメ「魔法少女リリカルなのは」シリーズ劇場版最新作。
前作「魔法少女リリカルなのはReflection」からつづく二部作の後編。
監督は「テニスの王子様」「図書館戦争」の浜名孝行、アニメーション制作を「トリニティセブン」「バジリスク~桜花忍法帖~」などのセブン・アークス・ピクチャーズが担当。
永遠結晶を巡る一連の事件は新たな局面を迎えます。完全新作で贈る劇場版二部作、堂々の完結です。
映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』あらすじとネタバレ
永遠結晶を求めて別時空の惑星エルトリアから地球に来訪したキリエと人工知能イリス、それを止める為にやってきたキリエの姉、アミタ。
夜天の書から呼び出され、キリエたちに協力するディアーチェ、シュテル、レヴィらが巻き起こした騒乱はイリスの真の目的、永遠結晶の中に眠る少女、ユーリへの「復讐」により新たな局面を迎えます。
ユーリを操り地球の魔導師、フェイト、はやてたちを圧倒するイリスの前になのはが立ちはだかります。
イリスはユーリを操りなのはを襲わせると隙を突き逃亡、アミタがそれを追います。
イリスを追うアミタは復讐の意味を問いかけますがイリスは反対にアミタへ父と母の病、荒廃した故郷について望みはあるのかと問います。
二人を追ってきていたキリエは母の病を知り驚愕します。真実を知られ戸惑うアミタは隙を突かれ重傷、落下するアミタを受け止ようとしたキリエもそのまま地面に墜落、二人は意識を失います。
なのはは、フェイト、はやての助力により一時的にユーリのコントロールを無効化することに成功します。
はやてがユーリに話しかけると、はやてに一枚のページを差出し何事か伝えようとしますが、イリスに阻止し、イリスとユーリは消え去ります。
一同はイリスたちの捜索を行うと共に休息をえていました。
なのはとフェイトは時空の狭間にある時空管理局本局で手当てを受け、そこでアミタと再会します。治療と聴取のためアミタはキリエと共に本局に運ばれていました。
その後、なのはたちはアミタと共にキリエの元を訪れます。キリエは自らが起こしたことを悔い、事の重大さに涙を流しすべてを諦めようしますがアミタは何一つ諦めていないと語りかけ、キリエを励まします。
一方、地球では予期せぬイリスの行動によってディアーチェたちは管理局に協力を申し出ていました。三人は夜天の書より呼び出される前、わずかにユーリと過ごしていた記憶があり、ユーリが自分たちに関わりがあった事を核心します。
はやてはユーリが渡そうとしたページの断片を拾っており、ディアーチェたちに修復できないかと持ちかけます。レヴィにより修復をされたページは映像データであり、はやては皆を集めて映像を再生します。そこにはかつてのエルトリアの姿が映っていました。
かつてエルトリアには「惑星再生委員会」と呼ばれる機関が存在していました。イリスはその委員会で生み出された生体型テラフォーミングシステムでした。
委員会の創作物であったイリスですが、委員会の代表、フィル・マクスウェルをはじめ、職員たちはイリスを人間の子供のように愛情を注ぎます。
ある日、イリスは一人の少女を見つけます。その少女こそ、永遠結晶に閉じ込められていたユーリでした。
ユーリを連れ帰り、事情を尋ねるイリスはユーリが闇の書と呼ばれ、のちにはやてが所有する夜天の書の守護者であること知ります。
ユーリの存在により闇の書は暴走せず自身も闇の書の一部を扱い、生物の成長を促進できることを知ったイリスたちはユーリにエルトリア再生に協力を依頼、ユーリも了承します。
ユーリを迎えた委員会は植物を再生する技術の研究を開始します。その中でイリスとユーリは友情を育み、親友と認める間柄になります。
映像が突如止まり、レヴィがデータを調べる間にアミタは惑星再生委員会が40年ほど前に存在し祖父母が在籍していたこと、両親も子供の頃に研究所で暮らしていたことを伝えます。
再生された映像は惨状を映し出します。何者かに襲撃され、次々と倒れていく職員たち。イリスはフィルの元へ駆けつけますがフィルはすでに息絶えており、傍には返り血を浴びたユーリが立ってました。
フィルを殺したと言うユーリに飛び掛るイリス。また映像が飛び、映し出されたのはユーリに敗れたイリスと傍らにたたずむユーリの姿でした。
そこで映像が終わります。はやてたちはユーリがイリスとの戦闘で守護者としての機能を果たせなくなり闇の書に吸収され、時を経て永遠結晶として現れたのではと仮説を立てますが真実は分かりません。
その頃、イリスは「群体イリス」と呼ばれるコピー体を量産し、なのはたちに対抗しようと軍勢を構成していました。
これを知ったクロノは大規模な結界を展開し、イリスの軍勢の封じ込めに成功しますがそれを知ったイリスは結界の起点になっている点を襲撃させます。
各地でイリスの軍勢と時空管理局の戦闘が始まる中、クロノはなのはたちにも出動を指示します。
映画「魔法少女リリカルなのはDetonation」の感想と評価
2004年にスタートした「魔法少女リリカルなのは」シリーズの最新作にして完結編、前作『魔法少女リリカルなのはReflection』の続きの物語となっています。
シリーズファン待望の続編と言う、大き期待に応えた作品になっています。
前作で散りばめられた布石を回収しながら観客を驚かせる仕掛けを幾つも準備しているストーリー構成やしっかりした設定に基づいた世界観の表現、バトルシーンでは過去シリーズの演出を踏まえながらまったく新しい演出で手に汗握るシーンの連続でした。
また、キャラクターの心理描写も深く表現されていて特に、イリスに騙され一度は心が折れたものの再び立ち上がり、イリスに拒絶されながらも助けようとするキリエの姿は胸を打たれました。
まとめ
なのは史上最大のスケールで描かれる映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』。
本作で感じたのは、これまでのシリーズで描かれてきたなのはが出会った人物がなのはと共に運命に立ち向かい、新たな自分を見つけていく。
普遍的なテーマが描かれ、かつてなのはにより運命を乗り越えた人物が、なのはがそうしたように他の誰かの運命を変えるべく導いている姿にとても感銘を受けます。
映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』は深いドラマと人と絆が描かれた大作です。