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Entry 2018/10/27
Update

魔法少女リリカルなのはDetonation|ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。おすすめアニメは史上最大のスケールで描かれる

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』は人気アニメ「魔法少女リリカルなのは」の劇場版4作目で、前作『魔法少女リリカルなのは Reflection』の劇場版2部作の後編です。

永遠結晶を巡る一連の事件は新たな局面を迎えます。完全新作で贈る劇場版二部作、堂々の完結です。

映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』作品情報


(C)NANOHA Detonation PROJECT

公開
2018年(日本映画)

監督
浜名孝行

キャスト
田村ゆかり、水樹奈々、植田佳奈、戸松遥、佐藤聡美、日笠陽子、山寺宏一、阿澄佳奈

作品概要
TVアニメ「魔法少女リリカルなのは」シリーズ劇場版最新作。

前作「魔法少女リリカルなのはReflection」からつづく二部作の後編。

監督は「テニスの王子様」「図書館戦争」の浜名孝行、アニメーション制作を「トリニティセブン」「バジリスク~桜花忍法帖~」などのセブン・アークス・ピクチャーズが担当。

永遠結晶を巡る一連の事件は新たな局面を迎えます。完全新作で贈る劇場版二部作、堂々の完結です。

映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』あらすじとネタバレ


(C)NANOHA Detonation PROJECT

永遠結晶を求めて別時空の惑星エルトリアから地球に来訪したキリエと人工知能イリス、それを止める為にやってきたキリエの姉、アミタ。

夜天の書から呼び出され、キリエたちに協力するディアーチェ、シュテル、レヴィらが巻き起こした騒乱はイリスの真の目的、永遠結晶の中に眠る少女、ユーリへの「復讐」により新たな局面を迎えます。

ユーリを操り地球の魔導師、フェイト、はやてたちを圧倒するイリスの前になのはが立ちはだかります。

イリスはユーリを操りなのはを襲わせると隙を突き逃亡、アミタがそれを追います。

イリスを追うアミタは復讐の意味を問いかけますがイリスは反対にアミタへ父と母の病、荒廃した故郷について望みはあるのかと問います。

二人を追ってきていたキリエは母の病を知り驚愕します。真実を知られ戸惑うアミタは隙を突かれ重傷、落下するアミタを受け止ようとしたキリエもそのまま地面に墜落、二人は意識を失います。

なのはは、フェイト、はやての助力により一時的にユーリのコントロールを無効化することに成功します。

はやてがユーリに話しかけると、はやてに一枚のページを差出し何事か伝えようとしますが、イリスに阻止し、イリスとユーリは消え去ります。

一同はイリスたちの捜索を行うと共に休息をえていました。

なのはとフェイトは時空の狭間にある時空管理局本局で手当てを受け、そこでアミタと再会します。治療と聴取のためアミタはキリエと共に本局に運ばれていました。

その後、なのはたちはアミタと共にキリエの元を訪れます。キリエは自らが起こしたことを悔い、事の重大さに涙を流しすべてを諦めようしますがアミタは何一つ諦めていないと語りかけ、キリエを励まします。

一方、地球では予期せぬイリスの行動によってディアーチェたちは管理局に協力を申し出ていました。三人は夜天の書より呼び出される前、わずかにユーリと過ごしていた記憶があり、ユーリが自分たちに関わりがあった事を核心します。

はやてはユーリが渡そうとしたページの断片を拾っており、ディアーチェたちに修復できないかと持ちかけます。レヴィにより修復をされたページは映像データであり、はやては皆を集めて映像を再生します。そこにはかつてのエルトリアの姿が映っていました。

かつてエルトリアには「惑星再生委員会」と呼ばれる機関が存在していました。イリスはその委員会で生み出された生体型テラフォーミングシステムでした。

委員会の創作物であったイリスですが、委員会の代表、フィル・マクスウェルをはじめ、職員たちはイリスを人間の子供のように愛情を注ぎます。

ある日、イリスは一人の少女を見つけます。その少女こそ、永遠結晶に閉じ込められていたユーリでした。

ユーリを連れ帰り、事情を尋ねるイリスはユーリが闇の書と呼ばれ、のちにはやてが所有する夜天の書の守護者であること知ります。

ユーリの存在により闇の書は暴走せず自身も闇の書の一部を扱い、生物の成長を促進できることを知ったイリスたちはユーリにエルトリア再生に協力を依頼、ユーリも了承します。

ユーリを迎えた委員会は植物を再生する技術の研究を開始します。その中でイリスとユーリは友情を育み、親友と認める間柄になります。

映像が突如止まり、レヴィがデータを調べる間にアミタは惑星再生委員会が40年ほど前に存在し祖父母が在籍していたこと、両親も子供の頃に研究所で暮らしていたことを伝えます。

再生された映像は惨状を映し出します。何者かに襲撃され、次々と倒れていく職員たち。イリスはフィルの元へ駆けつけますがフィルはすでに息絶えており、傍には返り血を浴びたユーリが立ってました。

フィルを殺したと言うユーリに飛び掛るイリス。また映像が飛び、映し出されたのはユーリに敗れたイリスと傍らにたたずむユーリの姿でした。

そこで映像が終わります。はやてたちはユーリがイリスとの戦闘で守護者としての機能を果たせなくなり闇の書に吸収され、時を経て永遠結晶として現れたのではと仮説を立てますが真実は分かりません。

その頃、イリスは「群体イリス」と呼ばれるコピー体を量産し、なのはたちに対抗しようと軍勢を構成していました。

これを知ったクロノは大規模な結界を展開し、イリスの軍勢の封じ込めに成功しますがそれを知ったイリスは結界の起点になっている点を襲撃させます。

各地でイリスの軍勢と時空管理局の戦闘が始まる中、クロノはなのはたちにも出動を指示します。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『魔法少女リリカルなのはDetonation』ネタバレ・結末」の記載がございます。『魔法少女リリカルなのはDetonation』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
各地で戦闘が開始されていましたが対峙する軍勢の中に固有型と呼ばれる強力な群体イリスに苦戦を強いられる管理局魔導師たちでしたが駆けつけたなのはたちの活躍で状況が好転します。

一方、イリスはディアーチェたちが近づいていることに気付き、迎撃にユーリを差し向け「仲のいいもの同士殺しあうがいいわ」と不敵な笑みを浮かべます。

ユーリと戦闘に突入するディアーチェたちはユーリに自分たちについて問いますが、イリスの制御下にあるユーリは何も答えません。

ユーリはディアーチェたちと戦闘を繰り広げるなか、意識を取り戻します。涙を流し、「あの惨劇の中で守れたのはあなたたちとイリスの心だけ、もう二度と失いたくない!」と叫ぶユーリに三人はかつての記憶を取り戻します。

三人の元の姿はエルトリアに生息する猫で、ユーリとイリスに衰弱していたところを助けられたのでした。その後、ユーリたちに飼われていましたが、40年前の事件の際、三人を守るためユーリが夜天の書の中に取り込んでいました。

すべてを思い出した三人は渾身の魔力をユーリにぶつけ、意識を失ったユーリはイリスの制御下を脱します。

ディアーチェら三人はユーリをつれて帰ろうとしますが、何者かがそんな三人を狙っていました。謎の人物は次々と三人を倒すとユーリをつれて飛び去ります。

イリスの前にキリエが姿を現します。キリエは真相が分かったと告げ、情報端末をイリスに投げ渡します。

時を同じく、ユーリを連れ去った謎の人物の下にアミタがバイクで現れ、差し出す端末に写っていたアミタ、キリエの母、エレノアは謎の男の正体がかつて惑星再生委員会を率いていたフィル・マクスウェルと明かします。

フィルは惑星再生委員会を率いていた頃からイリスを軍事産業へ売り込むことをもくろんでいました。

しかし、フィルの準備が整う前に委員会の解体が決定。イリスの技術を独占するため、フィルはイリスのことを知る職員たちを次々殺害、ユーリはフィルの企みを知り、残された人を守るためやむなくフィルを殺害、居合わせたイリスに見られてしまいます。

襲いかかるイリスは知らぬ間にフィルに操られており、ユーリの言葉は届きませんでした。ユーリはイリスと戦いながらディアーチェたちを助け、イリスの精神を情報端末に移しました。

しかし、フィルの野望は潰えておらず、イリスの中にフィル自身の記憶と精神を移植しており、イリスが肉体を取り戻した際にフィルも復活していました。

すべて明かされたフィルは悪びれることなく企みを認め、群体イリスにアミタを攻撃させます。

一方、キリエから真相を告げられたイリスは自分が最初から操られていたと知り、戦意を喪失しますが、フィルにより自らの意思とは関係なくキリエを襲います。

戦闘を続けるアミタにフィルはユーリをけしかけますが、なのは、フェイト、はやてが駆けつけます。

戦いの中、一時的に意識を取り戻したイリスはキリエに対し逃げるように言いますがキリエはイリスへの思いと救出の決意を叫びます。

その頃、魔力を失ったディアーチェは重傷のシュテル、レヴィから魔力の譲与を受けます。魔力を失い猫に戻ってしまったシュテル、レヴィにユーリをつれて帰ると誓い、飛び立ちます。

フィル、ユーリと対峙するなのはたちですが大量に出現した軍勢を告げる連絡を受け、フェイトはユーリの足止め、はやては軍勢への対応、残るなのはとアミタでフィルを追跡、それぞれの戦いを始めます。

フェイトはユーリの猛攻に追い詰めらていきます。そこに現れたディアーチェに助けられたフェイトはなのはの下へ向かうように言います。決意の固さを見て取ったフェイトはなのはの下へ急ぎます。

ディアーチェは決着をつけるべくシュテル、レヴィから授かった魔力、そして自身の魔力すべてをユーリにぶつけます。

激しい爆発の後、自由になったユーリは魔力を使い切り猫に戻ってしまったディアーチェの姿をみつけます。ディアーチェを抱き、ユーリは涙を流します。

フィルと戦うなのはは救援に現れたフェイトとの連携攻撃によってフィルを撃破します。同時に広域魔法の展開を終えたはやてが魔法を発動、軍勢を一掃します。

フィルの撃破で戦いが集結したかと思われましたが一機のロケットが飛び立ちます。

戦闘不能となったフィルはフェイトに衛星軌道からレーザー兵器で周辺を狙っていることを告げ、発射を阻止したかったらフィルの人格と記憶のバックアップが搭載したロケットを見逃すよう言います。

なのはとアミタはフィルに悟られずロケットを追跡、撃墜しますが、レーザー兵器を防衛していた固有型の攻撃によりアミタは負傷します。なのははアミタを地上に戻し一人、衛星軌道に向かいます。

なのははレーザー兵器の破壊に成功しますが、爆発に巻き込まれ、意識を失います。死を覚悟したなのはは夢の中で子供の頃の自分と対面し、「自分が死んだら悲しむ人がいる」と諭されます。

目を覚ますと傍にはフェイトとはやてが寄り添っており、三人は微笑み合い、地上に戻っていきます。

その後、アミタ、キリエ、ユーリと人間の姿に戻ったディアーチェたちはエルトリアに帰る日を迎えていました。

見送りに来たなのはたちとそれぞれ別れの挨拶を交わし、旅立とうとしたとき、イリスが現れます。

イリスはキリエ、ユーリに謝意を伝え二人の前に二度と現れないと言いますが、二人はそれを拒み、エルトリアで待っていると伝えます。

エルトリアに帰った六人はエルトリア再生に向け活動を始めます。

途中、釈放されたイリスも加わり、農園を営むまでに再生を果たし、人々も徐々に戻りはじめましたがまだ道のりは長くアミタ、キリエは緑豊かな星を取り戻すことを誓います。

映画「魔法少女リリカルなのはDetonation」の感想と評価


(C)NANOHA Detonation PROJECT

2004年にスタートした「魔法少女リリカルなのは」シリーズの最新作にして完結編、前作『魔法少女リリカルなのはReflection』の続きの物語となっています。

シリーズファン待望の続編と言う、大き期待に応えた作品になっています。

前作で散りばめられた布石を回収しながら観客を驚かせる仕掛けを幾つも準備しているストーリー構成やしっかりした設定に基づいた世界観の表現、バトルシーンでは過去シリーズの演出を踏まえながらまったく新しい演出で手に汗握るシーンの連続でした。

また、キャラクターの心理描写も深く表現されていて特に、イリスに騙され一度は心が折れたものの再び立ち上がり、イリスに拒絶されながらも助けようとするキリエの姿は胸を打たれました

まとめ


(C)NANOHA Detonation PROJECT

なのは史上最大のスケールで描かれる映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』

本作で感じたのは、これまでのシリーズで描かれてきたなのはが出会った人物がなのはと共に運命に立ち向かい、新たな自分を見つけていく。

普遍的なテーマが描かれ、かつてなのはにより運命を乗り越えた人物が、なのはがそうしたように他の誰かの運命を変えるべく導いている姿にとても感銘を受けます。

映画『魔法少女リリカルなのはDetonation』深いドラマと人と絆が描かれた大作です。

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