Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2019/07/01
Update

映画『ザ・レセプショニスト』あらすじとキャスト。女性監督がアジア移民の現実を提示する

  • Writer :
  • 石井夏子

台湾出身の女性監督が描く衝撃作『ザ・レセプショニスト』。
10月全国劇場公開へ。

迫りくる現実、移民の闇とそこにある痛み、移民大国日本への警鐘…。

2018年の第1回熱海国際映画祭でインターナショナルコンペ部門グランプリを受賞した映画『ザ・レセプショニスト』の劇場公開が決定しました。

自らも移民である、台湾出身のジェニー・ルー監督が、アジア移民の現実を描き出した本作。

映画『ザ・レセプショニスト』は2019年10月25日(金)から、イオンシネマ板橋・名古屋茶屋・茨木をはじめ、順次全国の劇場で公開されます。

映画『ザ・レセプショニスト』について


(C) Uncanny Films Ltd

台湾出身・イギリス在住の女性監督ジェニー・ルー。彼女の中国人の友人がロンドンのヒースロー空港で自ら命を絶ちました。

後にジェニー・ルー監督は、その友人が英国でセックスワーカーとして働いていたことを知ります。

アジア移民の現実を映画として世の中に提示するため、ジェニー・ルー監督はクラウドファンディングで資金を集め、7年の歳月をかけて本作『ザ・レセプショニスト』を製作しました。

イギリス・台湾合作の本作は、第1回熱海国際映画祭(2018年開催)でインターナショナルコンペ部門グランプリを受賞したほか、ソチ国際映画祭、アジアン・アメリカン国際映画祭、ダーバン国際映画祭、エディンバラ国際映画祭、レインダンス映画祭など数多くの映画祭で受賞・選出されました。

現在、そしてこれから先に日本でも起こるであろう移民の闇や悲しみを描いた本作は、移民大国日本に暮らす我々に対しての警鐘となるかもしれません。

これまでの受賞歴

ジェニー・ルー監督近影


(C) Uncanny Films Ltd

ジェニー・ルー監督が初めて制作した長編作『ザ・レセプショニスト』。

グランプリ受賞を果たした熱海国際映画祭のほかに、数多くの映画祭で受賞・選出・上映されてきました。

これまでに受賞と上映された映画祭の一部をご紹介します。

受賞歴
・熱海国際映画祭 インターナショナルコンペ部門グランプリ
・ソチ国際映画祭 ベストフィルム賞
・第40回 アジアン・アメリカン国際映画祭 ベスト・エマージング・ディレクター賞

上映歴
・ダーバン国際映画祭 オフィシャルセレクション
・エディンバラ国際映画祭 オフィシャルセレクション
・レインダンス映画祭 オフィシャルセレクション

世界各国の映画祭で注目され、高い評価を受けていることがわかりますね。

映画『ザ・レセプショニスト』キャスト紹介

(C) Uncanny Films Ltd

異国の地で身ひとつを支えにして生きて行くヒロインたち姿は儚くも力強く、観客の心に訴えかけてきます。

この説得力は監督の手腕はもちろんのこと、体当たりで本作と向き合った女優の力があってこそ。

本作を彩ったふたりの女優、テレサ・デイリーとチェン・シャンチーをご紹介します。

テレサ・デイリー(紀培慧)

(C) Uncanny Films Ltd

本作で主演を務めるテレサ・デイリーは、1989年6月1日アメリカ生まれの女優です。

アメリカ人父と台湾人の母を持つハーフで、台湾で育ちました。

台湾の映画やドラマで活躍。『ハロー、グッドバイ。』(2016)『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)などに出演しています。

本作では、卒業したばかりの台湾人ティナを演じます。

チェン・シャンチー(陳湘琪)

(C) Uncanny Films Ltd

脇を固めるチェン・シャンチーは、1969年11月27日台湾生まれの女優です。

台湾ニューシネマを代表する映画監督エドワード・ヤンに見いだされ『牯嶺街少年殺人事件』(1992)で映画デビュー。

その後、ツァイ・ミンリャン監督の『河』(1997)に出演以降、同監督の全長編作品に出演。絶大な信頼を得ています。

台湾のアカデミー賞とも言われる、2014年の第51回金馬奨では、最優秀主演女優を受賞した名女優です。

本作では、違法マッサージ店で働くササ役を演じます。

映画『ザ・レセプショニスト』の作品情報

(C) Uncanny Films Ltd

【日本公開】
2019年(イギリス・台湾合作映画)

【原題】
THE RECEPTIONIST

【監督】
ジェニー・ルー(Jenny Lu・盧謹明)

【キャスト】
テレサ・デイリー(紀培慧)、チェン・シャンチー(陳湘琪)、ジョシュ・ホワイトハウス、アマンダ・ファン

【作品概要】
自身もアジア出身の移民で、ロンドン在住のジェニー・ルー監督が、クラウドファンディングで資金を集め、7年の歳月をかけて製作しました。

本作がジェニー・ルーの長編映画初監督作になります。

主演は『ハロー、グッドバイ。』(2016)『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)などのテレサ・デイリー。

共演するチェン・シャンチーは、第51回金馬奨にて最優秀主演女優を受賞した名女優です。

映画『ザ・レセプショニスト』のあらすじ

(C) Uncanny Films Ltd

ロンドンの不法風俗マッサージパーラー。

客とアジア出身の女性たち、女経営者が家族の様な人間関係を装っていますが、実態はお金とセックス、暴力に縛られた、虚構の世界でした。

そこで働く女性たちは、移民であるが故に危険と隣り合わせの中、生き延びるのに必死です。

大学を卒業したばかりの台湾人ティナ(テレサ・デイリー)もロンドンで職にありつけずにそこで受付嬢として働いています。

周囲のイギリス人や恋人からまで白い目で見られるティナは…。

まとめ

(C) Uncanny Films Ltd

自身もアジア出身の移民で、ロンドン在住のジェニー・ルー監督が、移民受け入れに舵を切った日本人に、移民する側の闇を問いかけます。

世界第4位の移民大国となった日本。英国で暮らすアジア系女性移民の現実と悲しみを描いた本作は、現在の日本の移民状況を鑑みると、とても絵空事ではありません。

映画『ザ・レセプショニスト』は2019年10月25日(金)より、イオンシネマ板橋・名古屋茶屋・茨木をはじめ、順次全国の劇場で公開。

世界で絶賛された問題作をお見逃しなく。

(C) Uncanny Films Ltd


関連記事

新作映画ニュース

インド映画『あなたの名前を呼べたなら』あらすじとキャスト。公開される劇場情報

2018年カンヌ国際映画祭批評家週間「GAN基金賞」受賞作 カンヌが注目するインドの女性監督ロヘナ・ゲラ長編デビュー作『SIR』が、日本公開用に『あなたの名前を呼べたなら』と題名を改め、2019年8月 …

新作映画ニュース

原一男映画『れいわ一揆』上映館/予告編/公開日。山本太郎の政党に迫った選挙ドキュメンタリーが完成!

ドキュメンタリー映画の鬼才、原一男監督待望の最新作。 令和に突如現れた話題の政党に、原一男が迫る――。 (C)風狂映画舎 『ゆきゆきて、神軍』(1987)の原一男監督の最新作ドキュメンタリー映画『れい …

新作映画ニュース

深田晃司監督×筒井真理子が放つ衝撃の映像。映画『よこがお』予告編と場面写真解禁!

深田晃司監督が挑む新たなる衝撃作。 待望の予告編が解禁! (c)2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS 2016年『淵に立つ』で、第69 …

新作映画ニュース

おすすめフランス映画など動画配信見放題の「Help! The映画配給会社プロジェクト」が開始!

コロナの時代を乗り越えるプロジェクト 「配給会社別 見放題配信パック」を開始! 新型コロナウィルスの影響で、映画館、映画製作者、そして映画配給会社は困難な時代を迎えています。 このたび日本の独立系配給 …

新作映画ニュース

映画『もっと超越した所へ。』あらすじ/キャスト。前田敦子が恋愛にハマる根本宗子作品を山岸聖太監督が映像化!

ダメで愛おしい男女8人の恋愛物語 前田敦子、“ヒモ男”菊池風磨とのダメ恋愛に沼る。演劇界の最先端をひた走る異才、根本宗子作品初の映画化。 2015年に下北沢ザ・スズナリで上演された舞台「もっと超越した …

Cinemago|想像力の海へ、シネマダイビング。
ACT1|次の物語は、人からはじまる。
Cinemagoオンラインショップ|DVD・鑑賞チケット・オリジナルグッズ
『血を吸うスマトラオオコンニャク』
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学