数多くのヒーロー作品が入り乱れる昨今のドラマ、映画業界。
そんな数多く存在するヒーローの中でも、特に異彩を放つダークヒーロー「パニッシャー」。
今回は、悪人は容赦なく殺害するストイックさが魅力を放つ、Netflix独占配信ドラマ『パニッシャー シーズン1』の紹介をしていきます。
CONTENTS
海外ドラマ『パニッシャー シーズン1』の作品情報
【公開】
2017年(Netflix限定)
【原題】
Marvel’s Punisher
【監督】
マット・ロイド
【キャスト】
ジョン・バーンサル、ベン・バーンズ、アンバー・ローズ・レバ
【作品概要】
マーベルコミックスの人気キャラクターを実写化したNetflixオリジナルドラマ。
『デアデビル シーズン2』に登場し、その過激さと演技が話題となった登場人物、パニッシャー。
ドラマ鑑賞者からのあまりの人気から、Netflixがスピンオフとして同俳優を主演に迎え、ドラマ化されました。
主演は『フューリー』(2014)、『ザ・コンサルタント』(2016)でも印象的な役を演じた名俳優ジョン・バーンサル。
海外ドラマ『パニッシャー シーズン1』の登場人物紹介
フランク・キャッスル/パニッシャー(ジョン・バーンサル)
海兵隊に所属していた元軍人。
妻子をマフィアの抗争で亡くし、復讐のため私刑執行人として活動したダークヒーローだが、現在は復讐を終え死を偽装している。
悪党は容赦なく惨殺するが、善人は不愛想ながらも守ろうとする一面もある。
ダイナ・マダニ(アンバー・ローズ・レバ)
DHS(アメリカ合衆国国土安全保障省)の女性捜査官。
キャリア目当てで、昇進のためならどんな命令にも従う上昇志向の持ち主。
しかし、フランクが関わったとされる元相棒アーマッドの殺害事件の捜査にこだわり、上層部との軋轢を生む。
デヴィッド・リーバーマン/マイクロ(エボン・モス・バクラック)
元NSA(国家安全保障局)のプログラマー。
職務で手に入れたアーマッド殺害の映像を、正義感からマダニに送信してしまったことで何者かから命を狙われ、自分の死を偽装している。
カレン・ペイジ(デボラ・アン・ウォール)
ヘルズ・キッチンを守るヒーロー「デアデビル」と「パニッシャー」の攻防中にフランクと知り合った女性記者。
フランクが存命であることを知っている。
ビリー・ルッソ(ベン・バーンズ)
フランクと共に戦った海兵隊時代の戦友。帰国後は民間軍事会社「アンヴィル」を経営し成功を収める。
フランクのことを尊敬しつつ、彼が1人でマフィアとの戦争を始め、死亡したことを悩んでいた。
カーティス・ホイル(ジェイソン・R・ムーア)
元衛生兵のフランクの親友。フランクが死を偽装してからも交友を続ける数少ない人間。
足を失った時の絶望の経験を活かし、ビリーの支援を受け、帰還兵に対するセラピーを開催している。
ルイス・ウィルソン(ダニエル・ウェバー)
カーティスのセラピーに顔を出した青年帰還兵。
仲間のミスによる戦友たちの死が不当な評価を受けた事に苦悩し、徐々に精神を病んでいく。
海外ドラマ『パニッシャー シーズン1』のあらすじとネタバレ
元海兵隊のフランク・キャッスルは愛する妻と娘をマフィアに殺され、その復讐のため、髑髏の柄のボディアーマーを着た私刑執行人「パニッシャー」となり、家族の死に関わった人間を皆殺しにしました。
全ての復讐を終えたあと、自身の死を偽装し、別人として空白の日々を過ごすフランク。
職場でのいざこざに巻き込まれ、結果的に地元マフィアを全滅させたフランクに一本の電話が入ります。
マイクロと名乗る男が「お前が生きていることを知っている」とフランクに話し、フランクが関わった警察官アーマッドの殺害の現場映像を添えフランクを恐怖に陥れます。
記者のカレンから、マイクロと名乗る男が元NSAのデヴィッド・リーバーマンであり、既に射殺されていると言う情報を得たフランクは、リーバーマンを射殺したとされる捜査官、ウォルフを自宅で襲撃し尋問します。
フランクの読み通り、ウォルフは汚職捜査官であり、彼から得た情報は「自分を殺すための計画に妻と子供が巻き込まれた」と言う衝撃的な内容でした。
一方、かつてフランクが海兵隊時代に関わっていたとされる、アーマッドの殺人事件を捜査するDHSの女性捜査官マダニに、捜査を止めるよう上層部から圧力がかかりますが、マダニはお構いなしに捜査を進めます。
彼女は、民間軍事会社「アンヴィル」を経営する海兵隊時代のフランクの相棒ビリーに近づき、身体の関係を持つようになります。
フランクはウォルフを殺害し、親友であるカーティスの協力を得て、マイクロを捕らえることに成功します。
マイクロはかつて、NSAの職員として手にしたアーマッドへの拷問と殺害を記録した映像をマダニに送信していました。
そのことを何者かに感づかれ、身に覚えの無い罪を背負わされたあげく、射殺されたかのように見えたのですが、運よく助かり、状況を打開する方法を探していたのでした。
フランクは海兵隊時代、アフガニスタンのカンダハールで「ケルベロス作戦」と呼ばれる暗殺任務にビリーと共に参加していました。
エージェント・オレンジと名乗る男が立案したその作戦は、誰が見ても失敗確実でフランクは反論したものの、作戦は決行され、大きな損害を出します。
マイクロは長い隠遁生活の最中、様々なことを調べ上げていました。
かつてフランクが参加した「ケルベロス作戦」は実は政府の認可を受けておらず、エージェント・オレンジが私用の目的のため、面倒な標的を精鋭のフランクたちに暗殺させたと言う推論をマイクロに聞かされたフランクは、彼と手を組み、全ての黒幕であるエージェント・オレンジに対抗することを決意します。
一方、帰還兵の心のケアのため、定期的にセラピーを行う元衛生兵のカーティスは、青年帰還兵ルイスの症状に危険を感じます。
ルイスの症状は収まることが無く、自身を勧誘した上で見捨てた男の軍歴が嘘であったことを知り、口論の末その男を殺害してしまうのでした。
エージェント・オレンジに対抗するため、DHSから武器を奪い、「ケルベロス作戦」に参加したかつての戦友グンナーと再会するフランク。
しかし、グンナーとの再会中に、裏でエージェント・オレンジが手を引く武装集団に襲われ、グンナーは命を落とし、フランクの生存がエージェント・オレンジやマダニに知られてしまいます。
数日後、ビリーはマダニからフランクが生きていることを知らされます。
カーティスを通し、ビリーと数年ぶりの再会を果たしたフランクは自らが置かれた状況をビリーに説明します。
するとビリーは新しいパスポートとIDを用意するから海外で共に働こうとフランクに提案し、今日の夜に船で待っていると告げるのでした。
海外ドラマ『パニッシャー シーズン1』の感想と評価
世界中のヒーロー作品の中でも異質な存在であるパニッシャー。
もとはマーベルによるアメリカンコミックですが、相手が悪人であれば躊躇いなく惨殺するその性質が大人気となり、幾度となく実写化されました。
そしてそのダークなヒーロー像はこのドラマの物語にも色濃く出ています。
戦地で非人道的行為をさせられた人間と、非人道的行為をさせた人間たちが織り成す壮絶な復讐の物語。
とてもヒーロードラマとは思えない重苦しい展開と、陰謀の裏側はスリル満点で、追い詰められ、追い詰められ、そのあとにフランクの怒りが爆発し、敵を掃討するカタルシスは『必殺仕事人』のようで、辛く苦しい展開の中にも爽快さがあります。
ジョン・バーンサルの演技も素晴らしく、良き父としての面、友人との冗談の交わしあい、などのホッとする演技からの、パニッシャーとしての冷酷非道な演技までふり幅が広く、それでいてつい感情移入してしまうほどでした。
シーズン2も近日公開予定であり、今後どんな展開が復讐を終えたフランクの道に立ちはだかるのか、今から楽しみで仕方ありません。
まとめ
ディズニーが後ろ盾となるマーベルコミックの実写映画シリーズ、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の公開でますます盛り上がり、今もなお人気の衰えぬシリーズです。
そのMCUと世界観を共有するのがNetflixで独占配信中のマーベルドラマたち。
今回紹介させていただいた『パニッシャー』も実は「アベンジャーズ」シリーズと世界観を共有する作品なのです。
今後もそんなマーベルドラマや、Netflix独占配信ドラマをどんどんと紹介させていただいたくので、お楽しみに!