『青いパパイヤの香り』『シクロ』『ノルウェイの森』のトラン・アン・ユン監督が描く、3世代の美しい女性たちを見つめた感動作ついに公開。
映画『エタニティ 永遠の花たちへ』は、9月30日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開です。
CONTENTS
1.映画『エタニティ 永遠の花たちへ』の作品情報
【公開】
2017年(フランス・ベルギー映画合作)
【脚本・監督】
トラン・アン・ユン
【キャスト】
オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョ、ジェレミー・レニエ、ピエール・ドゥラドンシャン、イレーヌ・ジャコブ、バレリー・ストロー、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー
【作品概要】
1993年の『青いパパイヤの香り』1995年の『シグロ』などで知られるのトラン・アン・ユン監督が、村上春樹原作『ノルウェイの森』から6年ぶりに手がけた作品。
人気実力派女優であるオドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョの3人を主演に迎え、運命に翻弄されながらも命を繋いでいく世代を超えた女性たち描いたドラマ。
19世紀末のフランス。婚約を破棄したにもかかわらず、あきらめないジュールに心を動かされたヴァランティーヌは、やがてジュールと結婚。く。戦争や病で子どもたちを失うという悲しみを乗り越え、無事に成長した息子の
2.映画『エタニティ 永遠の花たちへ』のあらすじ
19世紀末のフランス。
花が咲き誇り緑が茂る庭の邸宅で、両親から愛情を受けて育ったヴァランティーヌ。
彼女は17歳を迎えると、相手側から要望で1度はジュールと婚約を決めますが、考えた末に婚約を破棄します。
それでもジュールは諦めず、そんな彼の純粋な心に惹かれたヴァランティーヌは結婚を決意します。
年月とともに夫婦としての絆も深まり、6人の子どもたちに恵まれ満ち足りた人生を送っていたヴァランティーヌ。
しかし、生まれてすぐに赤ん坊を亡くしてしまう不運に襲われます。するとそれを機に結婚20年目を迎えた年に夫ジュールが急逝。
愛しい夫を失った悲しみが消えることはなかったが、子どもたちの姿に宿る夫の存在を感じるたびに心が癒されます。
ところが、第一次世界大戦が開戦始すると、一番上の双子の息子たちは徴兵。間もなくして、ヴァランティーヌは2通の戦死通知を受け取ります。
母として若き息子たちの先立つてしまった最後の顔さえも知らずに、見ることはできませんでした。
そんなヴァランティーヌを静かな幸せで満たしてくれたのは、二人の娘マルゴとエリザベットの成長でした。しかし、そのエリザベットも病のために若くして命を散らすます。
暗雲ばかりに覆われた日々に、息子アンリが明るく暖かな希望の光を届けてくれます。
アンリは幼なじみのマチルドとの結婚を決めたことに喜びに沸くヴァランティーヌ。
息子アンリ夫婦に加えて、マチルドの従姉妹のガブリエラたちもヴァランティーヌのところを訪れるようになりました。
ヴァランティーヌは、かつてのように大家族に囲まれ、賑やかで幸せな日々が続くですが…。
3.【見どころ①】オドレイ・トトゥのプロフィール
女優オドレイ・トトゥが17歳から老女まで演じた
オドレイ・トトゥ(ヴァランティーヌ役)
1976年8月9日にフランス・ボーモン生まれた女優。
テレビシリーズや短編映画に出演した後、1999年に長編映画デビュー作『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』にて、セザール賞有望若手女優賞とシュザンヌ・ビアンケッティ賞を受賞して一躍注目されます。
2001年に公開されたジャン=ピエール・ジュネ監督の映画『アメリ』で主役を務め、フランスのみならず世界的に大ヒットして、有名女優の仲間入りを果たします。
2004年にも『アメリ』の監督ジャン・ピエール・ジュネとふたたびタッグを組んだ『ロング・エンゲージメント』にて、セザール賞を獲得し高い評価を得ました。
2006年に世界的大ベストセラーをロン・ハワード監督の『ダ・ヴィンチ・コード』にて、ヒロインのソフィー・ヌヴー役を演じて、トム・ハンクスと共演し、ハリウッド作品に進出して華やかさを増します。
そのほかの出演作は、セドリック・クラピッシュ監督の『スパニッシュ・アパートメント』(2002)、スティーヴン・フリアーズ監督の『堕天使のパスポート』(2002)、ミシェル・ゴンドリー監督の『ムード・インディゴ うたかたの日々』(2013)と『グッバイ、サマー』(2015)など。
何と言っても映画『アメリ』はオドレイ・トトゥにとっては大出世作であり、彼女の髪型やあの仕草を印象的で忘れるファンはいないでしょうね。
また、2009年に公開された『ココ・アヴァン・シャネル』ではココ・シャネルを演じてもいます。彼女のよう美しい人だからこそ、そのような実在の人物を演じて欲しいと希望されるのでしょう。
さらに今作『エタニティ 永遠の花たちへ』では、オドレイ・トトゥは17歳の少女ヴァランティーヌ役から老女ヴァランティーヌまでを演じています。
美しい自然や光の庭や華麗な装飾の邸宅の中に彼女は佇み、どのように美しい歳を重ねていくのか注目しましょう。
4.【見どころ②】室内装飾へのこだわり美術監督ヴェロニク・サクレ
『エタニティ 永遠の花たちへ』 EPK~セットデザイン~
様々な色とりどりの花が咲き誇り、樹木が青々と茂る邸宅の庭も印象的だが、それにも増して邸宅室内の美術装飾には、映像にこだわりをいつでも見せるトラン・アン・ユン監督も重要視をしていたようです。
その美術監督を任されたのは、腕の確かなベテランのヴェロニク・サクレ。
彼女は2000年の『ポルノグラフィックな関係』2006年の『やわらかい手』、2012年の『タンゴ・リブレ 君を想う』、2017年の『汚れたダイヤモンド』などに参加し、その存在を知る人も多いでしょう。
ヴェロニク・サクレにインタビューする動画には、監督との出会いを素晴らしいものと語り、パリ装飾美術館に10日間入りびたりで探求して、映画を構成する方向性を見つけていったようです。
それは細部にまでこだわりを見せ、色、モチーフ、雰囲気、人物によって変える工夫を施したそうです。
5.【見どころ③】ショーメの高級ジュエリー
アーカイブコレクション「bunch of grapes」ブローチ(1925年制作)
この作品では高級ジュエリーを扱うショーメが、プライベートコレクションとアーカイブピースを映画に貸し出す提供いたしました。
ショーメとはヨーロッパなどの王室御用達の名門ジュエラーと言われ、フランス革命前夜に誕生して以来、ナポレオン1世の公式ジュエラーとしても知られています。
まさにフランスの歴史とともに歴史を歩んできたショーメが、今作『エタニティ 永遠の花たちへ 』の美術小道具のひとつとして、華やかさとリアリティを映像に与えているのです。
モダンなデザインのダイヤモンドを使用したウォッチ(1930年制作)
「ジョゼフィーヌ」コレクション リング
ショーメは230年の歴史を持つことからブライダルリングは“永遠の愛と絆の証”を意味試合され続けているブランドです。
映画に登場する3人のオドレイ・トトゥとベレニス・ベジョがイヤリングを、メラニー・ロランが指輪を着用しています。
これらのショーメのプライベートコレクションとアーカイブピースはどれもが美しいものばり。
身につけた女優によりご本人もそしてジュエリーも輝きを増すのでしょうね。
その価格は公表されていませんが、きっとお高いものなのでしょう。
さて、ショーメはグラサンクのうちの一つに認定されているブランド。つまりはパリの5大宝飾店のブランドです。
そのショーメは先ほども述べましたがフランスの歴史とともに約230年もの歴史を保有しています。
参考までに一般的に販売されている価格は高いもので数百万円程度と言われ、ショーメのブライダルリングはおおよそですが、相場は30万~60万ほどで購入が可能だそうです。
ダイヤモンドの質や大きさに美しさを求めれば、もちろん桁は異なりのでしょうね。(私は映画で見るだけですね。)
まとめ
これまでも『青いパパイヤの香り』『シクロ』『ノルウェイの森』と作品ごとに美しい映像によって、人の命の輝きに焦点を当ててきたトラン・アン・ユン監督。
3世代の美しい女性たちの命を見つめた感動作『エタニティ 永遠の花たちへ』は、9月30日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開です。
ぜひ、お見逃しなく!