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Entry 2020/09/14
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映画『クライマーズ』感想と考察評価。チョモランマに挑む中国登山隊の実話を描くアクションアドベンチャー|すべての映画はアクションから始まる21

  • Writer :
  • 松平光冬

連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』第21回

日本公開を控える新作から、カルト的評価を得ている知る人ぞ知る旧作といったアクション映画を網羅してピックアップする連載コラム、『すべての映画はアクションから始まる』。

第21回は、2020年9月25日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショーの『クライマーズ』。

中国の登山隊がチョモランマ(エベレスト)登頂に挑んだ実話を、アジアを代表するキャスト総出演で描く山岳アクションアドベンチャーです。

【連載コラム】『すべての映画はアクションから始まる』記事一覧はこちら

映画『クライマーズ』の作品情報


(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

【日本公開】
2020年(中国映画)

【原題】
攀登者(英題:The Climbers)

【監督・共同脚本】
ダニエル・リー

【製作】
ツイ・ハーク、スザンナ・ツァン

【脚本】
ア・ライ

【キャスト】
ウー・ジン、チャン・ツィイー、チャン・イー、ジン・ボーラン、フー・ゴー、ワン・ジンチュン、ホー・リン、チェン・ロン、リュウ・ギョウフェン、チュイニーツーレン 、ロブ・ラヴァン、トプギェル、ジャッキー・チェン

【作品概要】
1960年と75年の二度にわたり、中国の登山隊がチョモランマ登頂に挑む姿を描いた山岳アドベンチャー大作。撮影を実際にチョモランマの高地で敢行し、迫力あるVFXを効果的に使用したことで、驚異の映像表現が展開されます。

監督に『三国志』(2008)や『ドラゴン・ブレイド』(2014)のダニエル・リー、プロデューサーを「男たちの挽歌」シリーズ(1986~89)や、ハリウッド映画『ダブルチーム』(1997)などのヒット&話題作を手がけたツイ・ハークという強力布陣が揃いました。

キャストには、アジア歴代興行収入1位の記録を持つ『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』(2017)のウー・ジン、『初恋のきた道』(1999)の チャン・ツィイー、『モンスター・ハント』(2017)のジン・ボーランといった面々が集結。さらに、ジャッキー・チェンが友情出演で参加しているのも話題です。

映画『クライマーズ』のあらすじ


(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

1960年、ファン・ウージョウ率いるたった3人の中国登山隊は、無謀ともいわれた北稜からのチョモランマ登頂に世界で初めて成功します。

しかし、途中でメンバーのソンリンが雪崩による滑落のため、ファンはカメラよりソンリンの命を救うことを選択。

登頂成功の瞬間を写真という証拠に残せなかったため、彼らの偉業は国際的に認められることはなかったのです。

それから15年後、ボイラー室で働いていたファンに中国がチョモランマに再挑戦するという朗報が入ります。

過去の経験を買われ隊長となったファンは、元婚約者の気象学者インやソンリンと共に第二次登山隊を結成。

カメラマンのリー・グオリャン、測量士のヤン・グアンなどの新しいメンバーと共に、彼らは国の名誉をかけたチョモランマ登頂に再び挑みます…。

国の名誉をかけて世界最高峰に挑んだ英雄たち

(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

本作『クライマーズ』は、中国の登山隊が初めてチョモランマ登頂に成功した1960年と、その事実が西欧諸国に認められずに、75年に二度目の登頂に成功したという実話を映画化したものです。

中国は世界で最も多くの高峰を持つ国だけあって、登山への関心も高く、なかでも世界最高峰チョモランマの登頂は偉業として称えられています。

今年5月にもチョモランマの標高を再測量すべく、中国自然資源省の登山隊が再登頂すれば、60年の初登頂から60周年を迎えるのを記念した切手も発行されたほど。


(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

「大地・世界の母神」という意味を持つチョモランマ登頂の偉業を再現するにあたり、撮影も実際のチョモランマで行われましたが、当然ながら撮影は苦難を強いられました。

一年中雪が降り積もる極寒と高度の環境に、多くのキャストやスタッフが次々と高山病や低酸素症に悩まされ、登山隊隊長のファン・ウージョウを演じたウー・ジンも、撮影前に雪山での登山訓練を受けたにもかかわらず、凍傷で体調を崩しています。

また、リアルさを追求すべく、60~70度という急こう配の登山シーンもスタントを使わずキャスト本人がこなしたため、合計17kgにも及ぶ登山用具を自ら携行しなければならないという過酷な状況で撮影に臨みました。

さらには、寒さによる機材トラブルで現場が何度もストップするなど、不測の事態に見舞われたとか。

それでも、本作の大きなテーマである「チームワーク」を体現するかのように、一行は力を合わせて作品完成にこぎ着けたのです。

登山とワイヤーアクションの奇跡の融合


(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

山岳を舞台とした映画といえば、クリント・イーストウッドの『アイガー・サンクション』(1975)や、シルベスター・スタローンの『クリフハンガー』(1993)などがありますが、いずれも雄大かつ険しい雪山で繰り広げられるアクションシーンが印象的でした。

本作では、それらをはるかに凌ぐアクションが盛りだくさんとなっています。

まるで少林寺映画の修行僧のように登山前の訓練に励む第二次登山隊は、想像を絶する自然の脅威に、チームワークを駆使して山頂を目指します。

そして、中国アクション映画で欠かせないのがアクロバティックなワイヤーアクションですが、本作でもしっかり活かされています。

「山を登る」のにワイヤーアクションは必要?と思う方もいるかもしれませんが、実にツボを押さえた活用法をしているのが、流石と言わざるを得ません。

豪華キャストによる愛と友情の物語

(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

キャストも、「ウルフ・オブ・ウォー」(2015~17)シリーズで人気を不動のものとしたウー・ジンを筆頭に、ハリウッド映画でも活躍する女優チャン・ツィイー、『最愛の子』(2016)の演技が高く評価されたチャン・イーといった実力派が集結。

また、ジン・ボーラン、フー・ゴーにチュイニーツーレンといった華やかな美男美女キャストにも注目です。

そしてゲスト出演に、あのジャッキー・チェンも参加しているのも見逃せません。

アジアを代表するキャストたちによる愛と友情の山岳エンターテインメント、必見です!

(C)2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.

次回の連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』もお楽しみに。

【連載コラム】『すべての映画はアクションから始まる』記事一覧はこちら


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