最古にして最凶の“神”復活!迎え撃つは若き“X-MEN”!
人気アメコミ原作「X-MEN」新シリーズ、第三弾『X-MEN:アポカリプス』。全てのミュータントの始祖、アポカリプことエン・サバ・ヌールが復活します。
アポカリプスが従える“黙示録の4騎士”の中にはすべてを失い、失意に暮れるマグニートーの姿がありました。
再び迎えた人類存亡の危機に立ち向かうのは若き日の“X-MEN”達、果たして世界の命運はどうなるのでしょうか?
前作『X-MEN:フューチャー&パスト』から10年が過ぎ、ミュータントと人類が共生を探る中、太古に封印された最古のミュータント、アポカリプスが復活、全人類を抹殺し、ミュータントのみの世界を築き、支配を目論見ます。
これに対し、プロフェッサーXはそのたくらみを阻止する為、若き“X-MEN”達を率い、再び人類存亡の危機を救うべくアポカリプスに戦いを挑みます。
オリジナル三部作で活躍した人気キャラクター、サイクロップス、ジーン、ストームも若き日の姿で登場し、空前のスケールで最強最悪の強敵とのスーパーバトルを繰り広げる映画『X-MEN:アポカリプス』をご紹介します。
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映画『X-MEN:アポカリプス』の作品情報
(C)2016 MARVEL & Subs. (C)2016 Twentieth Century Fox
【公開】
2016年(アメリカ映画)
【原題】
X-Men: Apocalypse
【監督】
ブライアン・シンガー
【キャスト】
ジェームズ・マカボイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、オスカー・アイザック、ニコラス・ホルト、ローズ・バーン、エバン・ピーターズ、タイ・シェリダン、ソフィー・ターナー、オリビア・マン、コディ・スミット=マクフィー、アレクサンドラ・シップ、ルーカス・ティル、ジョシュ・ヘルマン、ベン・ハーディ、ラナ・コンドル、トーマス・レマルキス、ヒュー・ジャックマン
【作品概要】
前作『X-MEN:フューチャー&パスト』に引き続き、ブライアン・シンガーが監督を担当。
新シリーズでおなじみのジェームズ・マカボイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファーローレンス、ニコラス・ホルトが再集結はもちろん、本作のメインヴィラン、アポカリプスには『スターウォーズ/フォースの覚醒』(2015)への出演で注目を集めるオスカー・アイザックが演じます。
また、“X-MEN”オリジナル三部作にも登場した人気キャラクターが若き日のサイクロップスを『グランド・ジョー』(2013)のタイ・シェリダン、ジーンをテレビドラマドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のソフィー・ターナー、ストームを『ストレイト・アウタ・コンプトン』(2015)のアレクサンドラ・シップがそれぞれ演じています。
映画『X-MEN:アポカリプス』のあらすじとネタバレ
(C)2016 MARVEL & Subs. (C)2016 Twentieth Century Fox
紀元前3600年。
エジプトを支配する最古のミュータント、アポカリプ/エン・サバ・ヌール(オスカー・アイザック)は神として人々に崇められていましたが、年老い、寿命が近づいていました。
そこで新たなミュータントにその意識を移す儀式を行い、新たな体を手に入れますが、彼に反感を持つ兵士たちの反乱で儀式が妨害されます。
エン・サバ・ヌールに従う4騎士が命がけで彼を守ることに成功しますが、エン・サバ・ヌールは地中深くで長い時を眠ることになります。
時が経ち、1983年。
ミュータントが世間に認知され(映画『X-MEN:フューチャー&パスト』のエピソード)10年の月日が流れ、表立ってのミュータントへの差別や迫害はないものの、人々の中にはミュータントに対する恐怖心は拭えず、裏社会では未だ不当な扱いがされていました。
ある日、平凡な少年、スコット・サマーズ(タイ・シェリダン)はミュータントとしての能力に覚醒、目から光線を発するようになります。
スコットの兄、ハボック/アレックス・サマーズ(ルーカス・ティル)はスコットをとある場所に連れていきます。
そこはアレックスがかつて教えを受け、共に戦ったプロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(ジェームズ・マカボイ)が営む“恵まれし子らの学園”でした。
スコットは、そこで教鞭をとるビースト/ハンク・マッコイ(ニコラス・ホルト)らの教えで、自身の能力と向き合うことになります。
その時、スコットは、一人の少女、ジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)と出会います。
その頃、東ベルリンの闇闘技場ではナイトクローラー/カート・ワグナー(コディ・スミット=マクフィー)とエンジェル(ベン・ハーディ)は、賭博のため戦うことを強いられていました。
不当な扱いを受けるミュータントの解放活動をするミスティーク/レイブン・ダークホルム(ジェニファー・ローレンス)は闇闘技場に潜入、カートを助け出します。
一方、10年前の事件以降、指名手配犯となっていたマグニートー/エリック・レーンシャー(マイケル・ファスベンダー)は、ポーランドで素性を隠し一般人として生活を送りながらも、妻と娘のニーナと穏やかな日々を送っていました。
エジプトでは、CIA局員のモイラ・マクタガート(ローズ・バーン)はとある宗教組織を捜査する中、何かの儀式が行われている所に遭遇、それは、エン・サバ・ヌールを目覚めさせるものでした。
エン・サバ・ヌールが復活したことにより、衝撃波が発生、世界中で地震として現れます。
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映画『X-MEN:アポカリプス』の感想と評価
(C)2016 MARVEL & Subs. (C)2016 Twentieth Century Fox
前作『X-MEN:フューチャー&パスト』で新たなタイムラインが構築され、オリジナル三部作とは別の歴史が紡ぎ出される「X-MEN」新シリーズ。
本作『X-MEN:アポカリプス』では、それぞれのキャラクターが“信じる”想いを描いているように感じられます。
物語はミュータントの人知を超えた力を神格化し、“信仰”の対象としたカルト集団がアポカリプスを復活させたことに端を発します。
そして、アポカリプスが世界を支配していた時代には、その“信仰”により権力を享受していました。
この“信仰”も“信じる”ことの一つではありますが、劇中では驚異的な力に対する恐れや依存と言った意味で描かれており、アポカリプスも自らを“神”だと豪語しながらも自身の力に溺れ、我欲を満たそうとするだけ存在に感じられ、本来の“信仰”とは程遠く感じられました。
しかし、劇中でアポカリプスと相対したチャールズをはじめとするX-MEN達は、仲間や自分自身を“信じて”世界存亡に危機に立ち向かっていました。
印象的なのは、やはり、チャールズです。
前作では堕落しきっていたチャールズですが、学園を再開し、多くの若者を教え導く様子は彼らの中にある可能性を信じてやまないことが感じられます。
特に、オリジナル三部作の『X-MEN:ファイナルディシジョン』(2006)で能力が暴走したジーンを知っているファンにとっては、自身の力を制御できず思い悩むジーンに寄り添う姿から、チャールズがいかにして彼女と向き合っていたのかが垣間見えます。
また、クライマックスのアポカリプスとの対決シーンにおいては、ジーンに能力を開放するように促します。
こちらも、チャールズはジーンの能力が暴走する恐れを知りながら、制御できると信じていたことが感じられるのではないでしょうか。
一方、“信じる”ことが出来なくなってしまったのがエリックです。前作の後、家族が出来たエリックは人類を信じ、普通の人間に紛れて生活することを選びます。
かつてはミュータントを守るため人類の殲滅もやむなしと考えていたエリックにとっては、勇気を振り絞った決断であったことと感じられます。
また、自身の能力を使い、とっさに同僚を助けたのも、エリックの心境の変化が感じられましたが、皮肉にもそれが家族を失う悲劇の発端となってしまいます。
それによりエリックは再び人類を信じることが出来なくなり、アポカリプスが提唱する人類の殲滅に協力するようになります。
しかし、危機に陥るチャールズ達を目にし、アポカリプスと対峙する道を選ぶエリックに仲間を“信じる”想いが再び宿る姿は胸が熱くなります。
絶望的な状況の中でも互いを信じることが出来るのか?
そんなテーマが本作では描かれているように感じられます。
まとめ
(C)2016 MARVEL & Subs. (C)2016 Twentieth Century Fox
新たな時間軸で世界の存亡を賭けた壮大な戦いを描いた本作『X-MEN:アポカリプス』。
圧巻と興奮のバトルシーンと魅力的なキャラクターが織りなすドラマの裏に“信じる”ことの大切さ、あるいは誤った“信仰”の危うさが描かれています。
現実社会でも互いを“信じる”ことが出来ず、疑い、突き放し、陥れることで様々な悲しい出来事が後を絶ちません。
そんな世界に向けて、互いを“信じる”ことの大切さを本作に込めているのかもしれません。
本作ではチャールズが“信じた”結果、ジーンが真の能力に目覚め、アポカリプスを倒すことに成功しました。
しかし、この出来事が後にもう一つの騒動へと発展していくことになります。