『X-MEN: ダーク・フェニックス』は2019年6月21日(金)より、全国ロードショー!
20年に渡り壮大に展開されてきた“X-MEN”サーガが、今まさに壮絶な最終章(フィナーレ)を迎えようとしています。
“マーベル史上最強キャラ”の呼び声高い、“ダーク・フェニックス”がついに覚醒。彼女は人類を絶滅に導く存在なのか。
全世界が注目する最後のX-MENの物語『X-MEN: ダーク・フェニックス』が、幕を開けようとしている…。
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CONTENTS
映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
【公開】
2019年6月21日(金)(アメリカ映画)
【原題】
Dark Phoenix
【監督・脚本】
サイモン・キンバーグ
【出演】
ソフィー・ターナー、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト、タイ・シェリダン、アレクサンドラ・シップ、エバン・ピーターズ、コディ・スミット=マクフィー、ジェシカ・チャステイン
【作品概要】
様々な作品を生んだ映画「X-MEN」シリーズの、集大成となる作品。
『X-MEN: ファイナル ディシジョン』に脚本で参加して以降、“X-MEN”サーガに関わり続け、シリーズを深く把握するサイモン・キンバーグが、今回は監督を務めます。
撮影は『アバター』でアカデミー撮影賞を受賞したマウロ・フィオーレ、音楽を手がけたのは巨匠、ハンス・ジマーと、ハリウッドを代表する面々がこの作品に結集。
製作総指揮には2018年惜しまれつつこの世を去った、スタン・リーがクレジットされています。
映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』のあらすじ
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
プロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)が結成した“X-MEN”は、人類と共存し地球の平和を守っていました。
ある日宇宙空間で事故にあったNASA乗組員の救出が要請され、プロフェッサーXの指示で困難なミッションに向かう“X-MEN”たち。
“X-MEN”のメンバーが持つ超能力で乗組員の救出に成功しますが、ミッション中の事故でジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)が、宇宙空間に漂う謎の熱放射を浴びてしまいます。
事故はジーン・グレイの体に変化をもたらします。彼女の超能力は増大し、やがてその制御は困難なものとなり、彼女は困惑します。
彼女の恋人サイクロップス(タイ・シェリダン)や科学者でもあるビースト(ニコラス・ホルト)、そして最後まで彼女に寄り添う決意のミスティーク(ジェニファー・ローレンス)らは、ジーン・グレイを救おうと手を差し伸べます。
しかしジーン・グレイの解き放った強大なパワーは、思わぬ悲劇を引き起こします。それは“X-MEN”の面々に、そしてミュータントと人類の関係に、決定的な亀裂を与えました。
取返しのつかない行為を犯し、1人苦悩するジーン・グレイ。そのパワーを利用しようと、彼女に近づいてくる謎の女(ジェシカ・チャステイン)。
孤立したジーン・グレイは、助けを求め宿敵のマグニートー(マイケル・ファスベンダー)の元を訪れますが、彼でさえその力を止める事は出来ません。
更に力を増大させ地上の全生命を滅ぼしかねない、最大の脅威“ダーク・フェニックス”となったジーン・グレイ。彼女を抹殺すべきか否で、対立を深める“X-MEN”のメンバー。
そしてミュータントは脅威であると再認識した人類は、“X-MEN”を拘束しようと動きます。対立を深める人類とミュータントの間で、暗躍する謎の女と仲間たち。
最強の敵“ダーク・フェニックス”に対し、“X-MEN”はどのように立ち向かうのか。様々な人物を巻き込んで、物語は衝撃のラストへと突き進んでゆく…。
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映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』の感想と評価
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
キャラクターの心の変遷を描く群像劇
味方同士が対立したり、敵対する相手と手を組んだり、善悪の立場が逆転するなど、シリーズの展開と共に様々なドラマが起きるマーベル・コミックの世界。
映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』は、コミックの「ダークフェニックス・サーガ」を基に製作されましたが、映画化するに当たり新たな物語を授けられました。
人知を超えた力に苦悩するジーン・グレイ。愛する仲間が脅威の存在となり、如何に対処すべきか決断を強いられるX-MENたち。というテーマは生かしつつ、様々な過去を背負ったキャラクターの群像劇として、映画X-MENサーガの作品として再構成されています。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』でかつて友人であった事が、改めて映画でも明示されたプロフェッサーXとマグニートー。シリーズの進行と共に信頼関係と恋愛感情で結ばれた、様々なキャラクターたち。
これらの登場人物の歴史を踏まえた物語が本作で展開されます。様々な思いを秘め、壮絶な闘いに挑むミュータントたちの姿に圧倒されます。
終焉を迎える映画X-MENサーガを振り返る
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
1963年にコミックとして登場した、マーベルを代表するヒーローチーム「X-MEN」。
今や映画で全世界を席巻するマーベルが、本格的に映画界に参入した際に最初に放った作品が、2000年のブライアン・シンガー監督作品『X-MEN』でした。
その後、映画でシリーズ化されたX-MENは、アベンジャーズより先にユニバース展開が実施され、幅広い世界観と数多くのスピンオフ作品を持つ事になります。
2011年の『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』で新生メンバーが登場、2014年の『X-MEN:フューチャー&パスト』で新たなタイムラインを生み出します。
前作『X-MEN: アポカリプス』で秘めたる力“フェニックスフォース”を解放し、強敵アポカリプスを倒したジーン・グレイ。本作は彼女を軸に展開していきます。
ジーン・グレイを演じるのは前作に引き続きソフィー・ターナー。『ゲーム・オブ・スローンズ』のスターク家の長女、サンサ・スタークを演じ世界的な人気を獲得している女優です。
人類とミュータントの共生を信じ、X-MENのリーダーとして活躍するチャールズ・エグゼビアことプロフェッサーX。理想主義者の彼も今回の危機に遭遇した際に、自らが持つ闇と向き合う事になります。
過去の経験から、ミュータントを憎悪する人類とは、共存は出来ないと確信しているエリック・レーンシャーことマグニートー。彼も今までと異なる思いを胸に秘めて、最後の闘いに立ち上がります。
プロフェッサーXを演じるのはジェームズ・マカヴォイ、マグニートーを演じるのはマイケル・ファスベンダー。新生メンバーとして登場し、共に“X-MEN”を代表する顔となった2人の宿命の関係にも、終止符が打たれます。
リアルさと激しさを追求した映像
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
世界的な大ヒットを記録した『アベンジャーズ エンドゲーム』。シリーズの最後を飾る作品のクライマックスの決戦は、CGを駆使してコミックを実写化したスピード感のある、極彩色の映像で描いた壮大な絵巻物として表現されました。
一方『X-MEN:ダーク・フェニックス』で、監督のサイモン・キンバーグが求めたのは映像のリアル感。登場人物が観客と同じ世界に暮らし、その感情の変遷が身近に感じられる様に、意図して身近に感じられる映像で描いています。
監督の要望に応え、撮影監督のマウロ・フィオーレは手持ち撮影可能なハンドヘルド・カメラを多用、今までのハリウッド大作映画に無い、臨場感のある映像を生み出す事に成功しています。
この様なアプローチの結果、アクションシーンが地味になった訳ではありません。本作のアクションシーンを監督したのはガイ・ノリス。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で第2班監督を務め、激しいアクションシーンを生み出したスタント監督です。
そう聞けば本作に登場する、奇抜な場所を舞台に繰り広げられる、迫力あるシーンの凄さは納得できるでしょう。“超能力を使用した肉弾戦”と言うべき、今まで無かった激しいアクションが繰り広げられます。
またNYを舞台にしたアクションシーンでは、NY5番街の街並みをセットに再現。そこで実物である巨大なプロップを相手に役者が演じる、激しくも臨場感のある一連のシークエンスが展開されます。
CGや合成したキャラクターを、飛び回らせて描いたシーンとは異なる、実写アメコミ映画のアクションはこの映画の注目ポイントです。
まとめ
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
「X-MEN」シリーズ最終章となる『X-MEN: ダーク・フェニックス』。
今まで様々な形で描かれてきた、キャラクターの人間関係や葛藤もストーリーに盛り込んで、X-MENの持つ世界観を映画の中で再構築する事に成功しています。
一方で今までのアメコミ映画に無かったアクションシーンを生み出すなど、映像化するにあたり様々な試みに挑戦している、作り手が攻めの姿勢を忘れていない映画です。
最後まで波乱万丈の展開で見せる、X-MENサーガの終焉。闇と向き合ったジーン・グレイの姿、そして最大の宿敵、プロフェッサーXとマグニートーの対決は如何なるラストを迎えるのか。
アメコミ映画ファンのみならず、アクション映画・大作映画ファンにも見所豊富な作品です。