『X-MEN:ダーク・フェニックス』は
2019年6月21日(金)から全国ロードショー公開中!
「アベンジャーズ」シリーズと並び、長年人気を集める「マーベル・コミックス」を原作とした映画シリーズ「X-MEN」。
ヒュー・ジャックマンをメインとした初期シリーズから世代交代を成功させ、ジェームズ・マカヴォイ主演で描かれる新シリーズも高い評価を受けています。
今回はそんな新シリーズ4作目となる劇場公開最新作、『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)のネタバレあらすじの紹介と4DXの体験感想をご紹介させていただきます。
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映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』の作品情報
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
【原題】
X-Men: Dark Phoenix
【公開】
2019(アメリカ映画)
【監督】
サイモン・キンバーグ
【キャスト】
ジェームズ・マカヴォイ、ソフィー・ターナー、マイケル・ファスベンダー、ニコラス・ホルト、タイ・シェリダン、ジェニファー・ローレンス、ジェシカ・チャステイン
【日本語吹替版キャスト】
内田夕夜、能登麻美子、三木眞一郎、浅沼晋太郎、木村良平、牛田裕子、浅野真澄
【作品概要】
前作『X-MEN:アポカリプス』(2016)からおよそ3年ぶりとなるシリーズ最新作。
監督・脚本はシリーズに長らく製作や脚本で関わってきたサイモン・キンバーグが担当し、作中で重要な意味を持つ女性リランドラを『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)の演技で大絶賛を受けたジェシカ・チャスティンが演じた。
映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』のあらすじとネタバレ
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
1975年、母の運転する車に父と共に乗る少女ジーンは、ラジオで流れる曲が気に入らないため母にチャンネルを変えるように頼みます。
母は「運転できるようになったらね」と言うだけでチャンネルを変えようとはしませんでしたが、チャンネルが独りでに変わりました。
驚いた両親はジーンに「あなたがやったの」と問いかけますが、頭の中に様々な人の声が入り込み苦悶するジーンの能力により車が対向車線に飛び出てしまい、ジーンの乗る車は対向車線を走っていた車に衝突してしまいます。
亡くなった両親と共に病院に運ばれたジーンはそんな事故の中でも無傷であり、医者たちは彼女の異常性を感じ始めていました。
自分の力に気づき、1人になったジーンのもとにチャールズ(プロフェッサーX)が現れ、自身の作った「ミュータント」が平和に暮らすための学校である「恵まれし子らの学園」にジーンを誘います。
ジーンは自身の持つ能力を「贈り物」と表現し、力が問題なのではなくその力をどう使うかが重要だと語るチャールズに心を開き、彼の学園に入ることを決めました。
1992年、和平交渉サミットでの1件やアポカリプスとの戦いによって「ミュータント」の存在が知れ渡り、チャールズ率いる「X-MEN」がヒーローとして高い評価を受けるなか、有人ロケットが発射直後に制御不能となる事故が発生します。
大統領からの直々の依頼を受けたチャールズは、レイヴン(ミスティーク)を司令塔とした「X-MEN」に宇宙飛行士たちの救助を命じます。
ハンク(ビースト)が改良した戦闘機により宇宙空間に到着したレイヴンたちは、瞬間移動するカート(ナイトクローラー)の能力を使い宇宙飛行士たちを戦闘機内へと入れますが、船長を船内に置いてきてしまったことに気がつきます。
太陽フレアのような莫大なエネルギーが船に近づき危険な状況を鑑みて、レイヴンは撤退を提案しますが、チャールズはジーンの力を使い船長を救うように命じました。
船長を救うことには成功したものの、ジーンはフレアに直撃してしまい一時気を失いますが帰還することには成功します。
地上に戻った「X-MEN」たちは世間に絶賛され、チャールズは学園内にいる「ミュータント」の子供たちにも得意気に語ります。
しかし、レイヴンは世間の人気を気にし「X-MEN」のメンバーに危険を強いるチャールズの現状に不満を抱き直接その心情をぶつけますが、チャールズは「ミュータント」が迫害されていた過去に比べればマシだと譲りませんでした。
ジーンの体調を調べるハンクは、彼女の中に莫大なエネルギーが宿っていることに気がつきますが、ジーンはいつもより体調が良いと言うためしばらく様子をみることにします。
恋仲であり「X-MEN」の仲間であるスコット(サイクロップス)に体調を気にされるジーンは、「何があってもあなたのもとに戻る」とスコットに誓います。
一方、郊外の家では、姿を変える謎の生物がパーティ中の家族を襲い、その家の女性に姿を変えます。
その生物は宇宙人のリランドラであり、市内へと入ると仲間と合流し、フレアによって莫大な力を得たジーンを篭絡しようと企んでいました。
レイヴンに今のチャールズの行動の間違いを指摘されるハンクでしたが、チャールズの親友である彼は時間が解決すると言うだけで真剣には考えませんでした。
学園の同期の仲間たちのパーティに参加するジーンとスコットですが、突如ジーンの力が暴走し、凄まじい衝撃波を出し倒れ込んでしまいます。
倒れたジーンの頭の中に侵入したチャールズは、かつてチャールズが封印した彼女のトラウマがフレアによって解放され、さらにチャールズがジーンについていた嘘も暴かれてしまったことに気がつきます。
チャールズを頭から追い出し目覚めたジーンは引き留めようとするスコットの身を案じて眠らせ、チャールズから死んだと聞かされていた父のもとへとたどり着いていました。
交通事故で死んだのは母だけであり父は生き残っていましたが、事故を引き起こしたジーンの事を既に見放していた父にジーンは絶望します。
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』の感想と評価
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
「差別」や「迫害」をメインテーマとしているため、アメリカン・コミック映画の中でもダークな雰囲気が強い「X-MEN」シリーズ。
本作はそんな「X-MEN」シリーズのなかでも特に陰鬱とした雰囲気が強く、強大な力を持ってしまったがゆえに全てが壊れていく絶望が身に詰まるほど描写されています。
特殊な能力を持つ「ミュータント」は、その秀でた能力で人類に取って代わろうとするのではないかと危険視され、まさに「出る杭を打つ」感覚で差別・迫害・殺害の対象とされてきました。
そんな過酷な運命を変えてきたチャールズたちが、自分たちを遥かに越える圧倒的な存在が暴走した時、どんな決断をするのか。
「出る杭を打つ」行動から逃れていた者たちが「出る杭を打つ」決断を迫られる、シリーズの本題とも言える「エゴ」を描いた物語にも注目して欲しい本作。
俳優たちの演技も役にハマり込んでおり、シリーズが積み重ねてきた登場人物の魅力も一層引き立つ作品になっていました。
4DX吹替版感想!シリーズトップクラスの規模の戦いを全身で味わえ!
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宇宙を統べるほどのエネルギーを手に入れたジーンの暴走を発端に巻き起こる戦いがメインとなる本作。
序盤の宇宙での救出任務を始め、シリーズの中で最も激しい動きの多い本作は4DXでの鑑賞にうってつけの作品。
特にクライマックス付近の「ミュータント」総出の戦いでは「シートベルトが必要なんじゃないか」と錯覚するほどに座席が大きく揺れ、戦いの規模の大きさを身をもって味わうことが出来ます。
さらに、匂いなどの振動以外の設定による雰囲気も重視されており、とあるシーンでの匂いの演出は殺人を繰り返してきたエリックとは正反対の匂いが発せられ、彼の心情と生活の変化を鼻で理解することが出来ます。
このようにただ派手に揺れるだけでなく全身で物語を体感できる4DXでの上映は、物語にも重点を置き、かつシリーズ最大規模の戦闘が行われる本作の劇場鑑賞の選択肢としてオススメです。
まとめ
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
いかがでしたか。
製作会社「20世紀フォックス」をディズニーが買収したことにより、今後の展開として「アベンジャーズ」シリーズとの合流が期待される「X-MEN」シリーズ。
仲間を守るために仲間と戦う、悲痛で陰鬱だからこそ心を打つ、「アベンジャーズ」とはまた違ったスーパーヒーローたちの戦いの結末をぜひとも劇場で目に焼き付けてください。