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『トイストーリー3』ネタバレ感想と結末までのあらすじ。キャラクターの成長に感動する映画シリーズ第3弾

  • Writer :
  • 石井夏子

おもちゃの世界に訪れる別れ。

ディズニーとピクサーが手掛けた、おもちゃの世界を舞台したCGアニメーション「トイ・ストーリー」シリーズ。

3作目となる本作『トイ・ストーリー3』では、おもちゃの持ち主アンディは17歳に成長し、おもちゃたちには見向きもしません。

アンディを守ると誓っていた主人公のカウボーイ人形ウッディや、彼の親友バズ・ライトイヤーは持ち主の成長とどう向き合っていくんでしょうか。

子どもも大人も笑って感動できる映画『トイ・ストーリー3』をご紹介します。

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映画『トイ・ストーリー3』の作品情報

(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

【日本公開】
2010年(アメリカ映画)

【原題】
Toy Story 3

【監督】
リー・アンクリッチ

【声のキャスト】
トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョーン・キューザック、ネッド・ビーティ、ドン・リックルズ、マイケル・キートン、ウォーレス・ショーン、ジョン・ラッツェンバーガー、エステル・ハリス、ジョン・モリス

【日本語吹き替えの声のキャスト】
唐沢寿明、所ジョージ、日下由美、勝部演之、辻萬長、東地宏樹、三ツ矢雄二、大塚周夫、松金よね子、小野賢章

【作品概要】
第83回(2010年)アカデミー賞長編アニメーション賞受賞作。おもちゃの世界を舞台にしたピクサーの人気シリーズの第3弾にして初の3D映画です。

製作総指揮と共同脚本にジョン・ラセター。監督と脚本を兼任したのは『モンスターズ・インク』『リメンバー・ミー』のリー・アンクリッチです。

映画『トイ・ストーリー3』のあらすじとネタバレ

(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

カウボーイ人形のウッディ、スペースレンジャーのバズ・ライトイヤー、カウガールのジェシーたちおもちゃは、持ち主のアンディと楽しく遊んで暮らしていました。

それから10年。アンディは17歳になり、おもちゃで遊ぶこともなくなりました。お絵かきの知育玩具スケッチや、ペンギンのウィージー、そしてウッディと恋仲だったボー・ピープも他の家に譲られていき、残ったのはウッディ、バズ、ジェシー、ミスター&ミセス・ポテトヘッド、レックス、ハム、スリンキー、ブルズアイ、エイリアンだけ。

アンディは間も無く大学の寮へ引っ越すため、おもちゃを整理するようママに言いつけられます。妹のモリーもおもちゃを整理しており、使っていなかったバービー人形を保育園へ寄付する段ボールの中へと投げ込みました。

口うるさいママに反抗したアンディはおもちゃたちのことを「ガラクタ」だと口答えしてしまい、それを聞いたおもちゃたちは大ショック。

アンディが大学へ持っていくおもちゃはお気に入りだったウッディだけ。バズたちのことは袋につめて、屋根裏部屋にしまうことにしました。

ですが、ママはその袋をゴミだと勘違い。おもちゃたちは収集車が来る直前に袋から逃げ出しますが、自分たちは捨てられたと思い込み、保育園へ寄付するおもちゃの段ボールに入り込みました。

彼らを助けにきたウッディも一緒に、段ボールはサニーサイド保育園に到着。決してアンディに捨てられたんじゃないとウッディが訴えても、みんなは信じてくれません。

保育園のおもちゃのリーダーは、ピンクのクマのぬいぐるみロッツォ・ハグベア。ロッツォはじめ保育園のおもちゃはバズたちを歓迎します。保育園のおもちゃたちは、ロッツォによって担当するの部屋が割りふられ、バズたち新人はイモムシ組担当に。

バービーは保育園のおもちゃのケンとひと目で恋に落ち、彼女はケンと同じチョウチョ組に行くことになります。

ウッディは楽しそうなバズたちの姿を見て、説得を諦め保育園を脱出しますが、木にひっかかってしまいました。そこへ、保育園から帰る途中だった4歳の女の子・ボニーがやってきました。ボニーはウッディを家に持ち帰ります。

ボニーの家にもたくさんの人形やおもちゃがあり、どれも大切にされていました。ボニーとの遊びの時間は、ウッディにおもちゃとしての喜びを思い出させてくれる充実したものでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『トイ・ストーリー3』ネタバレ・結末の記載がございます。『トイ・ストーリー3』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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保育園のイモムシ組の園児は、まだおもちゃの正しい遊び方がわからない幼い子たちで、バズたちは乱暴な扱いを受けます。その夜、仲間を代表して、ロッツォに部屋を変更してもらうように頼みに行くバズ。

ですが、優しい顔をしていたロッツォたち一派は、実は保育園のおもちゃたちを恐怖で支配していたんです。ロッツォはバズのリセットスイッチを押し、「スペースレンジャーだと思い込んでいる初期設定のバズ」に戻し、彼も手下にしてしまいました。

さらにロッツォたちは、家へ帰ろうとするジェシーたちを捕まえ、バズに見張らせます。それを知ったバービーはケンと別れ、自ら望んでジェシーたちとともに囚われの身になりました。

一方、ボニーの家。彼女が眠った後、ウッディはアンディの家へ帰ろうとしますが、ボニーの家のおもちゃからサニーサイド保育園の恐怖政治について聞かされます。

今はボニーの人形であるピエロのチャックルズは、元々はロッツォと彼の手下ビッグ・ベビーとともに、デイジーという女の子の家で大切にされてきました。ですがデイジー一家が外へ遊びに行った時、デイジーは寝てしまったため、ロッツォたちを置き忘れて帰ってきてしまいます。

ロッツォはチャックルズとビッグ・ベビーを引き連れ、デイジーの家に帰りましたが、そこで彼が見たのは新たなハグベアと一緒にいるデイジーの姿でした。ロッツォは、チャックルズとビッグ・ベビーに、「俺たち“みんな”の替わりがいる」と嘘をつき、デイジーの家を後にします。

ロッツォは今までの優しい心を失い、人間への恨み、大事にされているおもちゃへの妬みを募らせていきました。歩き続けた彼らがたどり着いた場所がサニーサイド保育園だったんです。

それを聞いたウッディは、仲間を救うために保育園へ戻り、みんなで保育園からの脱走計画を立てます。まずはミスター・ポテトヘッドが問題を起こし、園庭の砂場に閉じ込められました。ミスター・ポテトヘッドはパーツを外し、砂場から脱出。トルティーヤの皮にパーツを付けて園庭で動き出します。

ウッディとスリンキーは、監視カメラを見張っている猿のおもちゃの動きを封じこめ、その部屋にあった保育園の部屋の鍵をゲット。バービーはケンを誘惑し、彼の家に入り込みます。ケンから、バズを戻すためには説明書が必要だと聞き出したバービーは、彼の宇宙服を着てケンのふりをし、説明書を手に入れます。

イモムシ組で合流した仲間たちは説明書を見ながらバズを戻そうと試みますが、ちょっとしたミスから「スペイン語モード」にしてしまいました。スペイン語モードのバズはジェシーに一目惚れし、彼女のために張り切って着いてきます。

ミスター・ポテトヘッドの合図で園庭へ出た仲間たちは、監視の目をかいくぐり、外への逃げ道であるダストシュートに到着。ですが、そこで待ち受けていたのはロッツォたちでした。ロッツォのやり方に疑問を抱いていたケンは、ウッディたちの側につきます。

(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

ウッディが、「デイジーの家に替わりがいたのはハグベアだけだった」と明かしたためビッグ・ベビーは激昂し、ロッツォをゴミの中に投げ入れました。ゴミ収集車が近づいてきたので、ウッディたちは急いでその場を離れようとしますが、ゴミの中から手を伸ばしたロッツォに引き込まれ、収集車に回収されてしまいます。

移動中、ジェシーを守るためにゴミの下敷きになったスペイン語モードのバズは、その衝撃でいつものバズに戻りました。ゴミ処理場へたどり着いた彼らですが、エイリアンたちがどこかへ消えてしまいます。それぞれの特性や知恵でなんとか切り抜けていくウッディたち。

身動きが取れず困っていたロッツォを助けますが、彼は裏切り、ウッディたちを焼却炉に落として自分は逃げ出します。かたく手を握り合い、覚悟を決める仲間たち。

そこへ、巨大クレーンが下りてきて、みんなを救い出しました。元はクレーンゲームの景品だったエイリアンたちがクレーンを操作して助けてくれたんです。

逃げ出したロッツォは、ゴミ回収業者に拾われ大切にしてもらえるかと思いきや、バンパーに括り付けられてしまいました。

ウッディたちは、ゴミ収集車に乗ってアンディの家へと帰ります。ウッディに別れを告げ、バズやジェシーたちは屋根裏部屋行きの段ボールに入ります。ウッディは慌ててメモ書きをし、屋根裏の段ボールの上に貼り付けました。

そこへアンディがやってきて、そのメモを見て、段ボールの中のおもちゃたちをボニーの家へ運びます。ウッディはボニーの住所を書いていたんです。

アンディはボニーの家を訪ね、自分のおもちゃたちを一つずつ紹介し、大切にして欲しいと頼みます。段ボールの底には、大学に連れていくはずだったウッディも入っていました。ウッディを手放すことを悩むアンディでしたが、喜ぶボニーの姿を見て、譲ることを決意。

ボニーと一緒に、久しぶりにおもちゃたちと遊ぶアンディ。そして彼は、大学へ向かうために車に乗り込みます。

遠ざかるアンディの車を、ウッディたちはずっと見つめていました。

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映画『トイ・ストーリー3』の感想と評価


(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

アンディとともに“成長”を遂げたウッディ

シリーズで描かれてきた、主人公ウッディの精神的な成長。初めは、アンディのお気に入りだという自負から、どこか傲慢で尊大だったウッディ。そのプライドが、バズ・ライトイヤーという最新式のおもちゃの登場で叩きのめされ、他者と手を取り合って協力することの大切さを覚えた第1作目『トイ・ストーリー』

『トイ・ストーリー2』では、腕がほつれてしまったことが原因で、アンディに見放されたと思い、一度は落ち込んだウッディですが、ひょんなことから悪徳おもちゃ業者に盗まれたことで、自分がプレミア付きの人形だったという事実を知り、彼の傲慢さがまたも顔を出します。しかし、助けに来てくれたバズたちのおかげで、たとえボロボロでも、価値がなくなっても構わないと思い直します。彼にとっては、仲間たちと一緒にアンディのそばにいて彼を見守ること、彼と遊ぶことこそが大切だと気づいたからです。

こうして、仮そめのリーダーから、真のリーダーへと変貌を遂げたウッディ。そんな彼が、本作ではアンディと仲間の間で揺れます。

手を取り合う大切さ

(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

本作のラストでアンディはウッディのことを「何があっても仲間を見捨てない」と、ボニーに紹介します。

前述のように、前2作では仲間のことよりも自分のことを優先しがちだったウッディは、本作では純粋に仲間を助けたいという思いで動いていきます。アンディが作った理想のキャラクターに、ウッディは少しずつ近づいていったんです。

焼却炉で手を取り合って覚悟を決めるクライマックスには、観ているこちらも固唾を飲んでハラハラさせられます。同時に、たとえ苦境に陥っても大切な存在を見捨てずにいたら道は開けるかもしれないと、希望を抱かせてくれるでしょう。

今まではウッディからアンディへの心情だったテーマソング『君はともだち』が、本作ではバズからウッディへの励ましに聞こえてきます。

知っていたらますます楽しめる小ネタ集

参考画像:『ニセものバズがやって来た』(2011)

(C)Disney/Pixar. All Rights Reserves.

アンディの家の付近を担当しているゴミ収集業者は、音楽にノリノリのちょっと濃いめのキャラクターです。彼は実は、『トイ・ストーリー』のヴィランだったシド。よーく見たらトレードマークのドクロ模様のシャツが確認できるはず。

隠しキャラクターといえば、ボニーの家には、他のおもちゃたちに混じって宮崎駿監督作のキャラクターのぬいぐるみがいます。一言も発さないものの、その存在感は抜群です。

また、前2作ではアンディのガールフレンドとして登場していた陶器の人形ボー・ポープ。本作では登場せず、誰かの手に渡ってしまったことが語られるだけ。このボー・ピープがいない寂しさは、続く『トイ・ストーリー4』で大きな喜びとなって返ってきます。

本作と『トイ・ストーリー4』の間には、『ハワイアン・バケーション』『ニセものバズがやって来た』『レックスはお風呂の王様』『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』『トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド』の5本の短編が製作されており、どれもキャラクターが生き生きと活躍する、愛らしさ満載の作品です。

特に本作でバービーとケンにハマった方に『ハワイアン・バケーション』はオススメです。ラブラブなのに初々しいふたりの関係に思わず笑みがこぼれますよ。

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まとめ


(C)2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

公開当時、シリーズ最終作とされていた『トイ・ストーリー3』。集大成に相応しく、各キャラクターの個性や特徴を生かしながら展開していくストーリーに胸躍ります。

また、本作冒頭で描かれる、大人になっていくアンディと、いつまでも彼に遊んでもらうのを待っているおもちゃたちの対比は、シリーズ未見であっても切ない気持ちにさせられるでしょう。

おもちゃたちには人間の前では動かない・喋らないという決まりがあるため、彼らの気持ちはアンディにはわかりません。それでも互いを大切に思っていたこと、楽しかった思い出はずっと輝き続けています。

子どもが楽しめるのはもちろん、大人も夢中になれる『トイ・ストーリー3』。本作は、忘れていた宝物を思い出すきっかけとなることでしょう。




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