永遠を誓った仲間たちが殺し合う“血のハロウィン”へ至る前章!
「ヤンキー」と「タイムリープSF」という異色の組み合わせが人気となり、7000万部を越える大ヒットを記録した漫画『東京卍リベンジャーズ』。
2021年に公開された実写映画版『東京リベンジャーズ』(2021)は、コロナ禍でありながらも興行収入40億円を越えるヒットとなりました。
そして2023年、前作キャストは続投のまま、実写映画版『東京リベンジャーズ』のシリーズ続編がついに公開を迎えました。
今回は、原作漫画の大人気エピソード「血のハロウィン編」を描いた実写化映画・第2弾の前編『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』(2023)を、ネタバレあらすじを含めご紹介させていただきます。
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CONTENTS
映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』の作品情報
(C)和久井健/講談社(C)2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
【公開】
2023年(日本映画)
【原作】
和久井健
【監督】
英勉
【脚本】
高橋泉
【キャスト】
北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、永山絢斗、村上虹郎、高杉真宙、間宮祥太朗、吉沢亮
【作品概要】
映画化もされた『新宿スワン』などの著作で知られる和久井健による漫画『東京卍リベンジャーズ』の人気エピソード「血のハロウィン編」を、前後編の2部作で映画化した作品。
前作キャストが続投した他、新たに『ふがいない僕は空を見た』(2012)の永山絢斗や『孤狼の血 LEVEL2』(2021)の村上虹郎、実写版「賭ケグルイ」シリーズで主人公の鈴井涼太を演じる高杉真宙など若手注目俳優が参加しました。
映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』のあらすじとネタバレ
(C)和久井健/講談社(C)2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
過去
「芭流覇羅」と名乗るグループが「東京卍會」(以下「東卍」)の参番隊を襲撃。中でも耳に鈴のピアスをつけた男は「東卍」への異常な執着と狂気を滲ませ、参番隊のメンバーを動かなくなるまで痛めつけます。
参番隊の隊長であるパーちん(林田春樹)は必死の抵抗を試みますが、「芭流覇羅」のナンバー2である半間に倒されてしまいます。
特攻服を燃やされ怒りが限界に達したパーちんは、落ちていたバールで「芭流覇羅」のメンバーを刺してしまいました。
現代
いつもと変わらないアパートで目を覚まし、うだつの上がらないフリーターとしての毎日を過ごす武道は、「過去の改変」が本当に成功したのかと不安に。しかし、生存しているヒナ(橘日向)とのデートの約束が、武道に過去の改変の成功を実感させました。
デートの日。ヒナの運転する車で山下公園を訪れた武道は、この現代ではヒナを武道がフったことになっていると初めて知ります。
武道は公衆トイレの中で顔を洗うと、今度こそヒナと向き合うため彼女の待つ車へと向かおうする途中、武道が車に乗っていないことに苛立ちを募らせる半間とすれ違います。
武道がヒナの待つ車に戻る直前、ヒナの車に速度を上げたアッくん(千堂敦)の運転する車が追突し炎上。武道はヒナの車に駆け寄りますが、追突により下半身が潰れていたヒナは、爆発寸前の車から武道を追い出します。
爆発する車を目にした武道は「東卍」の頭になって必ずヒナを救うと誓いました。
葬式の日。タイムリープの“鍵”となるヒナの弟・ナオト(橘直人)に自身の決意を告げた武道は、副総長・ドラケン(龍宮寺堅)が生存していながらも「東卍」が反社会勢力となってしまった理由を探るため、ドラケンがいる東京拘置所を訪ねます。
総長・マイキー(佐野万次郎)と「東卍」を歪めた原因が稀咲鉄太と知り、彼を殺すために行動していたものの、罠にハメられて死刑囚となってしまっていたドラケン。稀咲が全ての元凶であると話すと、武道に東京から離れるように助言しました。
武道は稀咲と過去の時代で遭遇したことすらなく、ナオトも稀咲の情報をほとんど集めることができていませんでしたが、武道は「東卍」の頭となって今度こそヒナを救うため、ナオトの手を握り過去へと戻りました。
過去
銭湯で目を覚ました武道はマイキーとドラケンに連れられ、「東卍」の参番隊隊長の任命式に足を運ぶことに。
パーちんが人を刺したことで少年刑務所に服役し、空白の座となった参番隊の隊長に任命されたのは元「愛美愛主」の稀咲であり、稀咲の危険性を知る武道はその場で彼を殴ってしまいます。
不穏な空気が流れる中、任命式に「愛美愛主」との抗争に参加しなかったことで謹慎処分を受けた壱番隊隊長・場地圭介が乱入。
元「愛美愛主」のメンバーと武道を殴り飛ばした場地はマイキーに咎められますが、反「東卍」を掲げる「芭流覇羅」への移籍を宣言するとその場を去ってゆきました。
状況を飲み込めない武道は稀咲に殴られて気絶。目が覚めると、そこにはマイキーひとりが残っており、「東卍」創設メンバーである場地を連れ戻してほしいと頼まれます。
武道は交換条件として稀咲を「東卍」から追い出すことを頼むと、マイキーは「約束に失敗したら命を奪う」と武道を脅しながらも了承。武道を正式に「東卍」の一員として受け入れました。
翌日。武道の前に「芭流覇羅」のナンバー3であり耳に鈴のピアスをつけた羽宮一虎が現れ、半ば強引に武道を「芭流覇羅」のアジトへ案内します。
“首のない天使”とも呼ばれている「芭流覇羅」にはチームの正式な統率者が存在せず、実質ナンバー2の半間が仕切っていました。
アジトでは場地が「芭流覇羅」に入るための踏み絵として元部下を半殺しにしている最中でした。さらに半間は、武道に参番隊隊長任命式での騒動を証言させます。
武道は、創設メンバーなのになぜ「東卍」を裏切るのかと場地に問いますが、場地は“マイキー殺害”を掲げる「芭流覇羅」のナンバー3・羽宮もまた「東卍」の創設メンバーだと明かしました。
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映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』の感想と評価
(C)和久井健/講談社(C)2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
“決戦”へと至るまでのメンバーたちの想い
『東京卍リベンジャーズ』の物語の鍵を握る、稀咲鉄太。“ある目的”から「東卍」を犯罪組織に変貌させたという彼は、過去の時代においてマイキーを闇に落とすべく「東卍」と「芭流覇羅」の抗争を起こすべく暗躍します。
前作では遭遇することすらなく、その存在を認知できていなかった武道は、本作からいよいよ稀咲を“戦うべき相手”として認識し、その陰謀を打ち破るため奮闘します。
しかし、すでに「東卍」へ深く潜り込んだ稀咲によって二つのチームは“決戦”へと誘き出され、大きな犠牲と悲劇を生むことになってしまいます。
なぜ「東卍」創設メンバーは、かつての親友たちと殺し合うこととなるのか。「前編」となる本作は、マイキーを中心に入り乱れるそれぞれの想いと、“決戦”へとつながる心情変化が丁寧に描かれていました。
人気キャラクターの登場
(C)和久井健/講談社(C)2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
原作漫画の大人気エピソード“血のハロウィン編”を前後編にて実写映画化した本作では、原作でも特に人気の高いキャラクターたちも初登場します。
マイキーに深い恨みと執念を抱くかつての親友・羽宮一虎。突如として「東卍」に反旗を翻した場地圭介。そして場地を信頼し切り、武道とは協力関係を結んだ松野千冬。
2022年には場地と千冬をメインに据えたスピンオフ漫画『東京卍リベンジャーズ 〜場地圭介からの手紙〜』が執筆されるなど、際立って人気の高いこの3人を、本作ではそれぞれ若手の注目俳優が演じています。
中でも羽宮一虎を演じた村上虹郎は、羽宮がマイキーを恨む理由として描かれた、マイキーに心酔していたが故に生まれた責任転嫁の姿を怪演していました。
まとめ
(C)和久井健/講談社(C)2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
抗争に不満を持つドラケンと三ツ谷、“8・3抗争”以来登場しなかったキヨマサの再登場など、原作漫画と異なる点も見せる『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』。
“決戦”や稀咲の暗躍、そして武道が試みる「過去の改変」によって“血のハロウィン”はいかなる結末を迎え、分岐された新たな現代では何が起こるのか。
その全てが描かれる後編『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦』(2023)への期待の高めてくれる前編でした。