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Entry 2021/07/08
Update

映画『モータルコンバット』ラストのネタバレ考察。続編期待の天才 ジェームズ・ワンが手掛ける新たなヒーロー譚!

  • Writer :
  • レイノルズ村上

モータルコンバットが幕を開ける。戦士の本能を呼び覚ませ!

人気シリーズ『ソウ』や『死霊館』といったサイコーホラー映画、『ワイルド・スピードSKY MISSION』、『狼の死刑宣告』などのアクション映画で制作、監督を務めたジェームズ・ワンがプロデュースした、人気格闘ゲーム原作の『モータルコンバット』。

彼が得意な血塗られた世界観や大胆なアクションは本作でも健在で、人間界と魔界が分かつ壮大なスケールの中で、人間界の存続をかけて、そして愛する者を守るために、“戦士”という宿命を背負った個性あふれるキャラクターたちが戦闘を繰り広げます。

浅野忠信、真田広之といった日本を代表する俳優陣も主要核として参加し、外連味たっぷりな映画に仕上がっています。

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映画『モータルコンバット』の作品情報


(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

【公開】
2021年公開(アメリカ映画)

【原作】
Mortal Kombat

【監督】
サイモン・マッコイド

【キャスト】
ルイス・タン、ジェシカ・マクナミー、ジョシュ・ローソン、浅野忠信、メカッド・ブルックス、ルディ・リン、チン・ハン、ジョー・タスリム、真田広之、マックス・ファン、シシィ・ストリンガー、マチルダ・キンバ―、ローラ・ブレント

【作品概要】
『ソウ』や『死霊館』シリーズ、『アクアマン』などのヒット作を手がけてきたジェームズ・ワン制作の人気格闘ゲームの実写映画。

監督のサイモン・マッコイドはCF出身で、本作で初めて長編映画のディレクションを務めます。『アクアマン』製作段階で既に本作の構想を述べていたジェームズ・ワン。満を持しての公開に至りました。

映画『モータルコンバット』のあらすじとネタバレ


(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

17世紀の日本。白井流の忍者ハサシ・ハンゾウは、妻と子とともに、慎ましくも幸せにあふれた暮らしを送っていました。いつものように小川へ水を汲みに山を下りたハンゾウでしたが、家屋の方角から妻の悲鳴が聞こえ、彼は急いで駆けつけました。

彼が見つけたのは、すでに事切れてしまった妻と子。氷漬けにされ、氷柱で心臓を射抜かれた姿を見て、ハンゾウは「ビ・ハン!!」と怒声を上げました。

ビ・ハンは中国のから来た、氷を操る特殊能力を備えた忍者で、白井流の血統を根絶やしにするために、ハンゾウの命をつけ狙っていたのです。2人は戦闘を開始しますが、触れるものすべてを氷に変えてしまうビ・ハンの能力にハンゾウは太刀打ちできず、命尽きます。

その場を後にしたビ・ハン。家屋の中から赤ん坊の泣き声が響き、一筋の雷光とともに男が現れると、彼は赤ん坊を取り上げ、再び天へと舞い戻りました。実はハンゾウと妻の間には新しく生まれた赤ん坊があり、危険を察知した妻が見つからないように床下に隠しておいたのです。

舞台は現代にシフトします。コールには生まれつき胸に龍の形をしたあざがあり、場末で総合格闘技に励んでいますが、負けが込んでプロモーターにも見放されかけている状態。そんな彼ですが、理解ある妻子に恵まれ、幸福な家庭を築いていました。

ある日の試合の後、ダイナーで食事をとっていたコールたちは窓の外に季節外れの雪が降っているのを見ます。美しい景色もつかの間、氷を操る男が現れ、あたり一面を氷で覆いつくしてしまいました。

執拗に追い回されるコールたち家族の前にジャックスという男が助けに現れ、彼はコールに、ソニア・ブレイドを訪ねろと伝えました。ジャックスは氷の男と対峙して時間を稼ぎ、コールたちを逃がしました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『モータルコンバット』ネタバレ・結末の記載がございます。『モータルコンバット』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

無事にソニアと落ち合ったコールは、身に起きていることについて彼女からいくつかのことを聞き出します。

・ジャックスとソニアは軍の特殊部隊所属で、ある作戦の際に龍のあざを持つ人間と遭遇したこと
・あざを持つ人間には特殊能力が備わっていること
・ジャックスがその人物を倒したところ、彼の体に同じあざが浮き出てきたこと

さらに調査の結果、太古の昔から語り継がれる、ある言い伝えの存在にたどり着きました。

・この世にはソニアやコールが存在する人間界と、魔界が存在する
・モータルコンバットという武道大会が開かれ、これまで人間界と魔界の戦士たちが戦ってきた
・龍のあざはモータルコンバットの出場にふさわしい”選ばれた者“の証
・人間界と魔界はこれまで9回の戦いを経ており、人間界の9連敗中。あと1回負けると人間界は魔界に支配されてしまう
・預言では10回目の大会で人間界が勝利する

コールは生まれつき胸に染みついていたあざに意味があることを知ったのです。

また、ソニアの家にはもうひとり、カノウという粗暴な男が捕えられており、傭兵の彼はコールと同じ龍のあざを持っていました。

しかし、2人はあざを持つものの、特殊能力は持ち合わせていません。3人は魔界からの刺客を避けながら、モータルコンバットについての詳細を得るため、地球の守護神ライデンが居を構える寺院へと向かいました。

ようやくたどり着いた彼らを出迎えたのは、炎の使い手リュウ・カン、刃物のように鋭利な帽子を操るクン・ラオの2人で、共にライデンの側近として仕えていると言いました。守護神ライデンへの面通しを終え、コールとカノウは奥義を習得するため、側近たちと訓練を始めました。

あざを持たないソニアは訓練に参加できず、忸怩たる思いの中、寺院の療養所でジャックスに出会います。彼は氷の男との戦闘で両腕を失い、義手をはめていました。龍のあざを持ちながらも、戦える状態ではないと嘆くジャックスを見て、身につまされる思いのソニアは、懸命に彼のサポートに徹しました。

一方、魔界では魔術師のシャン・ツンが戦士を招集し、策を練ります。彼らにとっての不安要素は、預言による人間界の勝利でした。大会が開催される前に人間界の戦士を根絶すれば、大会では不戦勝となり預言を覆せると考えた彼は、人間界に再び戦士を送り込む手はずを整えました。

選ばれた魔界の戦士の中には、コールを追い回していた氷の男がおり、彼はかつてビ・ハンとしてハンゾウを討ち取ったのちに、新たにサブゼロと名乗り、魔界に転生していたのです。

人間界ではあいかわらず過酷な訓練が行われていましたが、コールよりも先にカノウが特殊能力を習得しました。コールは自分の無力さを痛感し、リュウ・カンにアドバイスを求めます。能力の習得には、強い怒り、大切なものを守るという強い執念が必要だと彼は言いました。

また、ライデンはコールに、17世紀にハサシ・ハンゾウの娘を保護した過去を打ち明け、孤児として生まれたコールは自分が白井流の血を引く者だということを知らされます。

それでも考えあぐねるコールを見て、ライデンはついに彼を見限り、家族のもとに帰してしまいました。一連の出来事を見ていたシャン・ツンは、カノウをお金で丸め込んで寺院に奇襲をかけ、コールと家族のもとに追い打ちをかけました。

コールたちの前に現れたのはショカン族の王子ゴロー。四本の腕を持ち、いとも簡単にコールをねじ伏せます。何度も投げ飛ばされ、もはやコールには打つ手がないように思われましたが、ゴローが家族に手をかけようとしたその時、コールは強い怒りに突き動かされ、ついに覚醒しました。

特殊能力により鋼の肉体を手に入れたコールは、刺客をなぎ倒し、残りの仲間が待つもとへ戻ることを決意。仲間のクン・ラオを失い、形勢不利の状況に立たされていたライデンのもとで、新たな奇襲の作戦を練ります。

すでに特殊能力を得ていたジャックス、コール、リュウ・カンは結託して魔界の戦士たちを倒し、ソニアもカノウを討ち、奇襲は成功。残す敵はサブゼロのみとなりました。

コールはハンゾウが使っていた武器を手に、サブゼロが待つ氷の闘技場へ乗り込みます。そこには氷漬けにされた妻子の姿がありました。

特殊能力を得たコールですが、サブゼロはなかなか弱点を見せません。いよいよコールが追い詰められ、ハンゾウの刀で反撃しようとしたところ、刀が赤く燃え上がり、サブゼロの一撃を跳ね返しました。

そして、サブゼロの背後に1人の男が現れます。彼の名はスコーピオン。サブゼロ(ビ・ハン)への復讐を果たすため、そして白井流の子孫を守るために、煉獄の炎の中からハンゾウが姿を変えて蘇ったのです。

数世紀の時を隔てた白井流の2人の戦士は見事に連携し、炎を操るスコーピオンはサブゼロを焼き尽くし、一面の氷を溶かしてコールの家族を救うと、“血統を守れ”とだけ告げて、その場を後にしました。

かくして幕を閉じた人間界と魔界の戦いでしたが、コールは拳闘の世界から離れることにしました。戦いを通して覚醒した彼は、格闘家ではなく、“戦士”として生きていくことを決めたのです。

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映画『モータルコンバット』の感想と評価


(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

『モータルコンバット』のプロデューサーを務めたのはジェームズ・ワン

『ジョーズ』や『サスペリア』、『リング』など往年の名作映画から多大な影響を受けた彼は、その要素を吸収し、これまで数々のホラー/スプラッター映画をヒットさせてきました。

本作でも、彼自身が大ファンであると公言する原作のビデオゲーム「モータルコンバット」の設定を細かく取り入れましたが、新たなストーリーを導入することで、新生『モータルコンバット』をスクリーンにカムバックさせました。

その新たなストーリーとは、主人公コール・ヤングの成長です。彼は原作のゲーム、過去の劇場版には登場しません。

コールは場末のリングでわずかなファイトマネーを稼ぎ、家族を養う格闘家。正義感があり、家族を愛していますが、格闘技はあくまでも食うため。自分の体に“戦士”の血が流れていることは知りません。傍からみれば、何の変哲もない普通の男です。

地球の存続が危ぶまれ、家族の身が危険に晒され時に、彼は闘うことの本当の意味と意義を見つけます。

時には心が折れそうになりながらも、不条理に立ち向かうその姿勢を地道に描くことが、浮世離れした『モータルコンバット』の世界にリアリティを添えるのです。

魔界転生があたりまえに行われ、特殊能力の応酬ばかりが描かれる映画だったら、原作のゲームを知らない人たちは完全に置いてきぼりを食うでしょう。

『モータルコンバット』はオリジナルの世界観を再現しつつ、ひとりの男の成長といった普遍性のある物語を並行して描くことで、古参のファンだけでなく、誰もが楽しめる映画に仕上がっているのです。

また、同じく制作陣に名を連ねたニュー・ライン・シネマはかつて、日本が世界に誇るアクション俳優・千葉真一主演の『殺人拳』シリーズをアメリカで配給し、1970年代の和製空手映画をアメリカ全土に知らしめた名門です。

その千葉真一が設立したJAC(ジャパンアクションクラブ)で腕を磨き、彼に次いで和製アクションスターのトップレベルにまでのぼりつめたのが、スコーピオン/ハサシ・ハンゾウを演じた真田広之です。

60歳という年齢を感じさせないキレのあるマーシャルアーツは、JACのイズムを遺憾なく発揮した圧巻の出来栄えです。

まとめ


(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

超人的能力を備えたヒーローやヴィランといえば、マーベルコミックスやDCコミックス原作の映画を思い浮かべるかもしれませんが、それらに負けずとも劣らない魅力を放つのが、『モータルコンバット』です。

残忍な暴力描写は原作のゲームから引き継がれ、先述のコミックス原作にはない、新しい世界観を打ち立てました。

アニメやゲーム原作の実写映画は時折、元の世界の再現ばかりに肩入れして、肝心の物語がないがしろにされるパターンがありますが、『モータルコンバット』はキャラクターの再現性やアクション、核となるドラマがすべて充実しています。

また、題名の「モータルコンバット」といわれる大会自体は、実はまだ開催すらされていません。今回は魔界側が勝手に仕掛けてきた、いわばノンタイトルマッチ。本大会の開催に向けて、これからどのような仲間や刺客が現れ、物語が展開していくのでしょうか

無限の広がりを感じさせる本作『モータルコンバット』の、今後の動きが楽しみです。

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