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Entry 2021/11/09
Update

【ネタバレ感想】エターナルズ|評価考察とあらすじ解説。メンバーの強さ/能力は?サノス/アベンジャーズとも繋がるMCU野心作

  • Writer :
  • 秋國まゆ

太古から人類を見守る10人の守護者「エターナルズ」
7,000年ぶりの集結と戦いの結末を描くMCUヒーローアクション!

クロエ・ジャオが脚本・監督を務めた、2021年製作のアメリカのヒーローアクション映画『エターナルズ』。

全宇宙の最大の脅威であるタイタン人サノスによって消滅させられた、宇宙の生命の半分を取り戻したスーパーヒーローチーム「アベンジャーズ」。

その活躍を描いた映画『アベンジャーズ エンドゲーム』後の世界を舞台に、歴史の陰から人類を見守ってきた10人の守護者「エターナルズ」が、地球に襲いかかる脅威に立ち向かっていく姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

これまで身を潜めていたエターナルズが、7,000年ぶりに集結する映画『エターナルズ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

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映画『エターナルズ』の作品情報


(C)Marvel Studios 2021

【公開】
2021年(アメリカ映画)

【原案】
ライアン・フィルポ、カズ・フィルポ

【監督・脚本】
クロエ・ジャオ

【キャスト】
ジェンマ・チャン、リチャード・マッデン、アンジェリーナ・ジョリー、サルマ・ハエック、クメイル・ナンジアニ、リア・マクヒュー、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ローレン・リドロフ、バリー・コーガン、ドン・リー(マ・ドンソク)、キット・ハリントン、ハーリッシュ・パテル、ビル・スカルスガルド、ビル・スカルスガルド

【作品概要】
ノマドランド』(2021)で第93回アカデミー賞監督賞や、第78回ゴールデングローブ賞最優秀監督賞などを受賞した、クロエ・ジャオが脚本・監督を務めたアメリカのヒーローアクション作品です。

クレイジー・リッチ!』(2018)のジェンマ・チャンが主演を務め、『シンデレラ』(2015)のリチャード・マッデンや、10年ぶりのアクション作品への出演となる「マレフィセント」シリーズのアンジェリーナ・ジョリーら豪華俳優陣が出演しています。

映画『エターナルズ』のあらすじとネタバレ


(C)Marvel Studios 2021

7,000年前、宇宙の創造主セレスティアルズからの命を受け、不死の異星種族エターナルズが地球に降り立ちました。

エターナルズの使命は、凶暴な怪物ディヴィアンツから、人類を守ることです。人智を超えた超能力を持つエターナルズは、数千年にも及ぶ歴史の裏で人類を見守ってきました。

宇宙規模の脅威から人類を守り続けてきた、10人の守護者「エターナルズ」の姿は、人間たちの目にはまるで神のように映っていたという………。

時は移り、現代。エターナルズの1人であり、誰よりも人類を愛し寄り添う戦士セルシは、イギリス・ロンドンの博物館で学芸員として働いていました。

セルシはエターナルズの1人であり、見た目は子どもの天才戦士スプライトと同居しており、人間の男性デイン・ウィットマンと交際していました。

セルシはデインから、一緒に暮らさないかと同棲の申し出を受けていましたが、何かと理由をつけて断っていました。

それは1世紀前に別れた、同じエターナルズのメンバーであるかつての恋人イカリスを、セルシは数世紀にわたって愛し続けていたからです。

世界各地で大きな地震に見舞われたある日、エターナルズによって滅んだはずのディヴィアンツが現れ、セルシ・スプライト・デインに襲いかかってきました。

「クロ」と名乗る数百年ぶりに出現した強力なディヴィアンツは、これまでエターナルズが戦ってきたディヴィアンツとは違い、知性を持っていました。

しかもクロは、他のディヴィアンツとは違ってデインたち人間には目もくれず、エターナルズであるセルシとスプライトを殺そうと、攻撃を繰り返しています。

「物質の自由自在な変換」という能力を持つセルシと、「変身と幻影の発動」という能力を持つスプライトは、デインたち人間を守りながらクロと戦っていきますが、これまで戦ってきたディヴィアンツより強力になっているクロに苦戦を強いられます。

するとそこへ、エターナルズの戦略的リーダー・イカリスが登場。自己治癒力を持っているクロを相手に、「高速飛行・目から放つレーザービーム」という自身の能力を使い、イカリスはクロを退けさせます。

宿敵ディヴィアンツの復活を知ったイカリスは、エターナルズを再集結させると決意。セルシとスプライトと一緒に、世界中に散らばったメンバーを探す旅に出ました。


(C)Marvel Studios 2021

エターナルズが世界中に散らばってしまったのは、メソポタミア地方の古代都市バビロンにいた時がきっかけでした。

ついに最後の一匹であったディヴィアンツを倒した後、エターナルズの内部で、人間同士の争いに介入するべきか否か口論になりました。

歴史の陰に隠れて人類を見守ってきたエターナルズには、ディヴィアンツとの戦い以外は、地球で起こることに干渉しないという決まりがあったからです。

話し合いの最中、エターナルズの1人であり、戦いを愛する危険な闘士セナは、突如仲間に刃を向け、「思い描いた武器の具現化」という能力を使って殺そうとします。

「あらゆる生命のヒーリング」という能力を持つエターナルズのリーダー・エイジャック曰く、それはエターナルズ特有の病。それを治すには、宇宙船ドーモに戻り、そこにある装置で記憶を消去するしかありません。

エイジャックとイカリスが、セナに説得する中、「マインドコントロール」の能力を持つドルイグの不満が爆発。彼はこれまで、自分たちエターナルズと人類との関わり方、その関係性に大きな疑問を抱いていました。

我慢の限界に達したドルイグは、争い合っていた人間たちの心を操り、仲間のもとを離れていきました。

「俺がセナの面倒をみるよ、だから記憶は消さなくていい」と、ギルガメッシュが自ら名乗りを上げました。コズミック・エネルギーを拳にまとい、強化して戦う能力「拳のパワー強化」を持つギルガメッシュは、人間たちにもメンバーにも親切で優しく、エターナルズの良心的な存在でした。

それを聞いたエイジャックは、エターナルズの解散を告げます。「皆好きなところへ行って、使命を忘れて、自分の生きる意味を見つけて」

イカリスたち3人がまず向かったのは、エイジャックがいる場所です。しかし、そこにあったのは、変わり果てた姿で横たわるエイジャックでした。

エイジャックの死にショックを受けるイカリスたち。そこでクロがエイジャックに似た能力を持っていたことを思い出し、クロは殺したエイジャックの力を手に入れたのではないかと推測します。

エイジャックの遺体から、光る球体が飛び出し、そばにいたセルシの体内に入っていきました。それはエターナルズの中で唯一、エイジャックだけがセレスティアルズのリーダー、エリシェム・ザ・ジャッジと交信できるもので、エターナルズのリーダーに選ばれたという証でした。

その後、イカリスたちはインド映画界ボリウッドで人気俳優になっていた、チームで最も陽気な正確を持つ戦士キンゴと合流。彼の能力は、指先からコズミック・エネルギーを発射する「指先から放つレーザービーム」です。

イカリスたちからエイジャックの死と、再びディヴィアンツの脅威が迫ってきたことを受け、キンゴはスターとしての暮らしを捨て、再びエターナルズとして一緒に戦うことを決めます。

次にイカリスたちが会いに行ったのは、オーストラリアの農場でひっそりと暮らすギルガメッシュとセナ。彼らと再会した際、セルシはエリシェムとの交信に成功しました。

エリシェムは、突如世界各地を襲った大地震を「出現の副作用」だと言いました。「お前たちを地球に遣わしたのは、新たなセレスティアルズ“ティアマット”を出現させるためだ」

「10億年ごとに、新たなセレスティアルズが生まれなければならない。私はセレスティアルズの種を、数々の惑星に植えつけてきた」

「地球はセレスティアルズの1人、ティアマットを出現させるための星として選ばれた」「ティアマットを出現させるためには、莫大な知的生命体のエネルギーが必要」

「ディヴィアンツは知的生命体である人間を襲い、それを阻止してきた。エターナルズに滅ぼされるまで」

「人類は増え続け、ついにティアマットの出現に必要な人数に達した。今こそ、ティアマットを出現させる時だ」

「この宇宙は絶え間ないエネルギーの交換で成り立っている。創造と破壊のサイクルが永遠に続くのだ」

以下、『エターナルズ』ネタバレ・結末の記載がございます。『エターナルズ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)Marvel Studios 2021

遥か昔、何もない暗黒の空間にエリシェムが現れ、その巨大な手の平からエネルギーをあふれさせ、ビックバンを起こしました。

こうして宇宙が誕生し、続いて他のセレスティアルズもそのエネルギーを使って太陽を作り、新たな銀河を形成するための重力・熱・光をもたらしました。これにより、周辺の星に生命を生み出したといいます。

「我々セレスティアルズがいなければ、この宇宙は完全な闇となり、生物は全滅する」「エイジャックは膨大な時間の間に、多くのセレスティアルズを誕生させてきた」

「私がお前たちを作り出し、プログラムした。お前たちの記憶は、新たなセレスティアルズが出現するたびにリセットされ、ディヴィアンツを知るために、(宇宙のどこかにある惑星)ワールドフォージーに保存されていく」

「私はお前たちと同じ理由で、ディヴィアンツを作った。どの惑星にもいる在来の捕食種を絶滅させ、知的生命体の成長を後押しするためだ」

「だが、設計に欠陥があった。ディヴィアンツは進化し、捕食種となって知的生命体を襲い始めた。その制御不能の欠陥を修復するため、お前たちを作った」

「制御可能な人工生命体としてエターナルズを作り出し、進化できないようにプログラムした」

セナが患ったエターナル特有の病は、エリシェムがエターナルズの記憶を消去する際に何か失敗したせいで、前回のセレスティアルズの出現と、死んでいった他のエターナルズのことを覚えていただけでした。

セルシから、エターナルズの本当の使命を知ったイカリスたち。とりあえず、他の仲間を集めて、ティアマットの出現をどうするか話し合うことにしました。

次に招集をかけたのは、ドルイグでした。アマゾンの奥地に集落を築いたドルイグは、再会したセルシたちの説得に耳を貸そうとしません。

そこへ、突如クロが率いるディヴィアンツが襲来。セルシに1世紀前、彼女のそばを離れた理由を言おうとしたイカリスが連れ去らわれてしまいました。

ディヴィアンツの奇襲攻撃に対し、それぞれの能力を活かして迎撃するセルシたちですが、パワーアップした宿敵に苦戦を強いられてしまいます。

集落の人間を操って戦わせようとするドルイグを、セルシは非難しましたが、彼らは自らの意思でドルイグを庇いました。

苦戦の末、何とかクロたちを退けたイカリスたち。イカリスと共に、クロと戦ったギルガメッシュは能力を奪われ、セナの腕の中で静かに息を引き取りました。

ギルガメッシュの遺体を水葬後、イカリスたちは、シカゴで暮らしているエターナルズの頭脳を担う発明家ファストスを訪ねました。

「驚異的な科学技術」という能力を持つファストス。彼は自身の発明の才能を用いて、数千年にわたって人類のテクノロジーや技術の進化、発展をそっと後押ししてきました。

しかし、ファストスの発明によって作られた武器を使い、人間たちが抗争や戦争を始めたことを受け、ファストスは「人類は守る価値などなかった」と思うようになってしまったのです。

そんなファストスは、人間の夫ベンと息子ジャックという、愛する家族との平穏な暮らしを望んでいました。ですが、ベンの後押しもあり、ファストスは再びチームに戻ることにしました。


(C)Marvel Studios 2021

そしてイカリスたちは、バビロンの廃墟の下に眠るドーモに乗り込みます。そこには、エターナルズの最後の1人、全宇宙の中で最速のスピードを誇る能力「神速の脚力」を持つマッカリが皆を待っていました。

こうして、かつての仲間たちが再結集する中、セルシとイカリスは、数千年を巡る愛を再熱させていきます。

早速ファストスは、エリシェムが無限のコズミック・エネルギーを自分たちに吹き込み、常に再生させていることに着目し、その再生プロセスを遮断する腕輪型の装置「ユニ・マインド」を発明しました。

エターナルズ全員を繋いで、体内に溜まったコズミック・エネルギーを1人に集めることができれば、強力な敵に立ち向かえるかもしれないと考えたからです。

ユニ・マインドを発明後、本当にティアマットを眠らせるかどうか話し合うイカリスたち。ドルイグたちにリーダーとして、決定権を委ねられたイカリスは、複雑な表情を浮かべていました。

実はイカリスは、セルシたちと再会する6日前、地球の危機を感じてエイジャックに会いに行っていたのです。

エイジャック曰く、5年前、全宇宙の最大の脅威であるタイタン人サノスが、全宇宙の生命の半分を消滅させたことで、ティアマットの出現は遅れました。

それをアベンジャーズが取り戻し、エターナルズを解散した後、エイジャックは世界を旅して人間と一緒に暮らしていました。

エイジャックはその旅でも、人間が争い、騙し合い、殺し合う姿を沢山見てきました。けれどその一方で、人間同士が理解し合い、笑い合う姿を目にしました。

これまでエリシェムへ絶対的な忠誠心を誓い、セレスティアルズの出現をサポートしてきたエイジャックでしたが、「この星と、この星に住む人類を犠牲にするべきではない」と考えが変わったのです。

エイジャックはそのことを、これまで何百年もエターナルズの秘密を共有してきたイカリスに話し、共にティアマットの出現を、皆で力を合わせて止めようと提案します。

しかし、イカリスのエリシェムへの忠誠心は揺るぎませんでした。イカリスはエリシェムの命令に背くエイジャックを、出現の副作用による地震によって、アラスカの氷の中から目覚めたディヴィアンツの群れの中にわざと突き落としました。

セルシたちが見たエイジャックの遺体は、イカリスがアラスカから運んだものでした。セルシたちがティアマットの居場所を突き止めた時、イカリスは今まで隠していた秘密を暴露。

「バビロンから出る時、エイジャックからティアマットの出現のことを聞いた」「俺はディヴィアンツから、皆を守りたかった」

「このままティアマットの出現のことなど知らずに、この星を去って欲しかった」………イカリスの衝撃の告白に戸惑うセルシたち。

その後の会話で、イカリスがエイジャックを殺したことも知り、エターナルズは仲間割れします。

イカリスを恋い慕うスプライトは、ティアマットの出現場所に向かう彼に着いていくことを決めました。

キンゴは「エターナルズの最強の戦士イカリス相手では、自分じゃ歯が立たない」と言い、ここまで付き添ってきた付き人のカルーンと一緒にドーモから去っていきました。

その後、アマゾンでの戦いで、ディヴィアンツを凍らせてみせたセルシの力を使えば、ティアマットを眠らせることができるのではないかと考えるドルイグたち。

けれどセルシには、ティアマットを殺さずに眠らせることができるのか以前に、何故リーダーに選ばれたのかも分かりませんでした。

そんなセルシに、セナは「私たちが地球へ来る前から、あなたは人類を愛していた。そんなあなただからこそ、エターナルズのリーダーに相応しい」と励まします。

セナがセルシを説得した後、ファストスはセルシの体内にある球体は、エリシェムと繋がっていることを突き止め、「その球体を使えば、ユニ・マインドを起動できる」と皆に話しました。

ユニ・マインドを装着し、ティアマットの出現場所へ向かうセルシたち。セナはイカリスたちの前に姿を現し、彼らの足止めを買って出ます。

セナとの戦いの最中、イカリスはティアマットを眠らせようとするドルイグたちに気づき、ドルイグにレーザービームを放ちました。


(C)Marvel Studios 2021

マッカリは恋人であるドルイグを殺されて激怒し、イカリスを殺しにかかります。そこへ、火山の噴火と同時にクロが襲来。

セルシからの指示を受け、ファストスとマッカリがイカリスの足止めを、セナがクロの相手をしていきました。

その隙に、ティアマットの元へ向かおうとするセルシを、彼女を妬むスプライトが襲撃。いつも見た目から子供扱いされる自分とは違って、大人へと成長し人間社会に馴染んでいけるところ、好きなイカリスの恋人であるセルシのことが、スプライトはずっと羨ましかったのです。

その気持ちを吐露するスプライトを止めたのは、死んだと思われたドルイグでした。クロはギルガメッシュに扮して、セナの力を取り込もうとしましたが、失敗。

その時クロが放った「思い出せ」という言葉は、ギルガメッシュが死の間際、セナに遺した言葉だったからです。自我を取り戻したセナは、数世紀にわたって友情を築いてきたギルガメッシュの仇をとりました。

ついにティアマットが、海の中から顔をのぞかせます。ティアマットの大きな手の平の上にいたセルシは、ユニ・マインドを起動させ、ティアマットを眠らせようとしました。

そこへ、自力でファストスの拘束を解いたイカリスが襲来。対峙したセルシたちの脳裏によぎったのは、これまで共に過ごしてきた大切な記憶でした。

攻撃の手を緩めたイカリスも含めて、エターナルズの力がユニ・マインドを使って、全てセルシへ集結。セルシは増幅させた己の能力で、ティアマットを眠らせました。

戦いが終わり、セルシはティアマットを眠らせることができた理由について、「ティアマットとエターナルズが繋がっていたから」と、皆に話します。

イカリスはセルシに謝罪し、灼熱の太陽の中に身を投じました。セルシは残りの力を使い、人間になることを望んでいたスプライトの願いを叶えます。

それから2週間後。セナ、ドルイグ、マッカイは、しばらくファストスの家に留まってからドーモに戻り、他の惑星にいるエターナルズを探し、セレスティアルズの出現による破壊の連鎖を止めるための旅に出ました。

ファストスは家族と一緒に過ごし、スプライトはセルシの元を離れ、キンゴとカルーンと一緒に暮らすことになりました。

ロンドンの街で2人きりになったセルシとデイン。デインが何か言いかけた時、エリシェムが現れ、セルシ、キンゴ、ファストスがどこかへ連れ去らわれてしまいました。

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映画『エターナルズ』の感想と評価


(C)Marvel Studios 2021

エターナルズの戦いと葛藤

7,000年もの間、歴史の陰に隠れて人類を見守り、ディヴィアンツによる脅威から守ってきた守護者エターナルズ。

人智を超えた十人十色の能力を使ったその戦いは、迫力満点のアクション場面であり、子供も大人も関係なく目を輝かせ、ワクワクドキドキさせられます。

ただその一方で、エターナルズは近くで人類を見守ってきたのにも関わらず、人間の強欲による醜い抗争・戦争・虐殺を、見ていることしかできない歯痒さがありました。

それがエターナルズの解散に繋がってしまい、家族のように過ごしてきた仲間と離れ離れに暮らすことになった、エターナルズそれぞれの心情を思うと辛いです。

地球を滅ぼそうとするエリシェム


(C)Marvel Studios 2021

ビックバンを起こし、それによって生まれたエネルギーを使って、太陽や銀河系の惑星を作り、そこに暮らす生命を生み出してきた宇宙の創造主セレスティアルズ。

そのリーダーであるエリシェムは、新たなセレスティアルズ「ティアマット」を地球に出現させるため、地球で暮らす全人類を滅ぼそうとします。

エターナルズが人間同士の抗争にそれぞれ思うところがあるように、ティアマット出現のために人類の成長を後押ししてきたエリシェムもまた、争いを続けてばかりいる人類に愛想を尽かしてしまったのでしょう。

だからこそエリシェムも、そのエリシェムに絶対的な忠誠を誓うイカリスも、人類の全滅と引き換えにティアマットを出現させることに、何とも思わないのかもしれないと考察できます。

まとめ


(C)Marvel Studios 2021

7,000年ぶりに集結した10人の守護者「エターナルズ」が、地球で暮らす人類のために、新たなセレスティアルズの出現を命懸けで阻止しようとする、アメリカのヒーローアクション作品でした。

エンドロール後、セルシたちと連絡がつかなくなったことを心配するセナたちの元に、「スターフォックス」と名乗るサノスの弟とその付き人ビップが登場。

セルシたちに危機が迫っていることを知らせるサノスの弟は、続けてこう言いました。「いなくなったエターナルズの居場所を知っている」

さらにデインが、勤務先の博物館の倉庫とみられる場所で、大きな木箱に入っていた剣を取り出そうとすると、何者かに「いいのか?ウィットマン」と声を掛けられる姿が描かれていました。

その映像が流れた後、「エターナルズは戻ってくる」というテロップが流れています。続編が製作されるのかもしれません。

使命を全うするか人類を救うか、究極の選択を迫られたエターナルズの戦いを描いたヒーローアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。





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