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Entry 2018/01/14
Update

映画『レオン完全版』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【ジャンレノ×ベッソン代表作】

  • Writer :
  • Yasu

映画『レオン』は1994年にリュック・ベッソンがハリウッド初監督を果たした、ジャン・レノの代表作。

そしてオーディションでヒロイン役の少女マチルダに選ばれ、鮮烈にデビューを飾ったのは、2010年『ブラックスワン』で米アカデミー賞主演女優賞を受賞するなど、大女優へ歩みを進めたナタリー・ポートマンが演じています。

凶暴な純愛がここに完結!プロの殺し屋と孤独な少女が心を通わす過程がより緻密に描かれた、『レオン』のオリジナル版に未使用の22分を加えた『レオン』完全版」をご紹介します。

1.映画『レオン 完全版』の作品情報

【公開】

1994年(フランス・アメリカ合作映画)
*劇場公開版の年号。

【原作・脚本・監督】
リュック・ベッソン

【キャスト】
ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ダニー・アイエロ、ゲイリー・オールドマン、ピーター・アベル、マイケル・バダルコ、エレン・グリーン、サミー・ナセリ、ウィリー・ワン・ブラッド、アダム・ブッシュ、ジェフリー・べイトマン、デニス・べロップ

【作品概要】
友達は「観葉植物」だけ、という愛することを忘れたプロの殺し屋と孤独な少女が心を通わせていく様子を描いた、ニューヨークを舞台にしたアクション・エンターテイメント。

リュック・ベッソン監督自らが22分間の劇場未公開部分を加えたものを「完全版」や「ディレクターズ・カット版」とも呼ばれ、追加された映像は主体性のあるマチルダやレオンの過去などで、マチルダの暗殺の練習も描かれています。

映画『レオン 完全版』のあらすじとネタバレ

殺し屋レオンは彼の世話人トニーから薬物密売人を始末する依頼を受け、超一流の殺し屋として実行します。

その後、レオンは好物であるミルクを買いこんだ後、住んでいるアパートに戻ると、部屋の前の廊下では、隣の部屋に住んでいる少女マチルダがたばこを吸っていました。

レオンが「たばこか?」と聞くと、マチルダは「ばれたら大変。パパにお仕置きされるわ」と、父親にきちんと育てられているような言葉を発します。

しかし、レオンはマチルダの目の下にあざがあるのを見つけます。

レオンが「どうした?」と聞くと、マチルダは「転んだ」と言います。明らかに嘘ですが、レオンはそれ以上何も言わず自室へと向かいます。

マチルダの部屋の前では、薬物組織の長であるスタンスフィールド達が「くすねたな、白状しろ」と、「くすねていない」というマチルダの父親に詰め寄っています。

レオンが自室のドアののぞき穴(ドアスコープ)からその外の様子を見ていると、スタンスフィールド達が帰った後、マチルダが父親から頬をたたかれるところを目撃します。

やはり、マチルダの目の下のあざは暴力によるものだったようです。

次の日、買い物の為にアパートを出たマチルダと入れ替わるように、スタンスフィールド達がマチルダ宅へやってきます。

スタンスフィールド達は次々とマチルダ一家を殺していきます。父親も母親も、そしてマチルダが唯一心を開いていた弟も。

戻ってきたマチルダは、部屋の惨劇を目にするや、咄嗟に無関係を装い、部屋を素通りし、レオンの部屋へと向かいます。

マチルダが家族だとばれてしまっては、殺されてしまいます。

チャイムを鳴らしながらドア越しに「プリーズ…… プリーズ……(助けて)」と、部屋を開けてくれと懇願します。

そして、レオンはやむをえず部屋の中へマチルダを通します。

4歳の弟が殺され悲しみに暮れるマチルダを元気づけるレオン。

レオンが殺し屋だと知ったマチルダは、弟の敵を打つために「私も殺し屋になりたい」とレオンに弟子入りを志願します。

「君は子供だから無理だ。餞別がわりにこの銃をあげるから出て行ってくれ」と突き放すレオンでしたが、突然、窓から銃を乱射するマチルダの態度に圧倒され、行動を共にすることになります。

ある日、マチルダはスタンスフィールドを見かけます。スタンスフィールドの後をつけるマチルダ。

スタンスフィールドが入っていったのはは薬物取締局でした。スタンスフィールドは薬物取締捜査官でありながら、薬物組織を裏で操る黒幕だったのです。

現場の経験を積みながらレオンの指導を受け、自分のテクニックにも自信がついてきたマチルダは、レオンが一人で現場に向かい一人になった隙に、銃を携え一人でスタンスフィールドがいる薬物取締局へ向かうのでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『レオン 完全版』ネタバレ・結末の記載がございます。『レオン 完全版』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
薬物取締局内へ入ることに成功したマチルダでしたが、スタンスフィールドに見つかり捕らえられてしまいます。

レオンはすぐにマチルダを麻薬取締局から助け出します。

そしてその日の夜、男女関係になることを求めたマチルダにレオンは過去を打ち明けます。

19歳の頃、愛する女性がいたこと。しかし、その女性は名家の娘で、女性の父親がレオンの事を嫌い、レオンと会う度怒ったこと。

それでも、二人は会っていたが、それが気にくわない父親が娘の頭を撃って殺してしまったこと。

父親は留置場に入れられたものの、事故扱いですぐに釈放されたこと。

そして、レオンが愛する女性の敵を討つべくその父親を殺したこと。それ以来二度と恋をしていないこと。

明くる朝、買い物から戻ってきたマチルダが部屋の前でスタンスフィールド率いる狙撃手集団に捕らわれてしまいます。

狙撃手集団はマチルダを使ってレオンをおびき出そうとしますが、異変に気付いたレオンは、次々と狙撃手を始末していきます。

そして、狙撃手集団からマチルダを奪い返します。しかし、アパートはスタンスフィールド率いる警察組織に包囲されており、いくらレオンとはいえ脱出することはもはや絶望的です。

どうするレオン!?

レオンは部屋の換気扇をくり抜くように銃を連射し穴を空けます。排気口を使って逃げられると判断したのです。

しかし、そこは体の小さいマチルダは通ることができてもレオンが通れるところではありません。

マチルダに一人で逃げるように指示するレオンに対し「一人で行くのはいや」と、マチルダは泣きながらレオンと離れることを拒みます。

そんなマチルダにレオンは言います。「一人でなら逃げる手段はある。逃げたら貯めている金を持って二人でこの町を出よう」と。尚も「気休めなんかよして。死ぬ気なの?」と食い下がるマチルダにレオンは「君は俺に生きる望みをくれた。

大地に根を張って暮らしたい。独りにはしないよ。頼むから行ってくれ。1時間後にトニーの店で会おう。大丈夫、行くんだ!」と言います。

「愛してるよマチルダ」

「私もよレオン」

マチルダは、レオンの唯一の“友達”観葉植物とともに排気口の中へ消えていくのでした。

その直後、部屋の中に爆弾が投げ込まれます。

狙撃手も多く負傷するほどの爆発となり、火が出てガスが建物中充満している中、レオンは、死んだ狙撃手の服を着て、負傷した狙撃手になりきって逃げることを思いつきます。

「生存者発見!」と、他の狙撃手から介抱されるレオン。

負傷した狙撃手としてばれることなく、建物の中を進み、裏階段を降り、裏通用路へとたどりついたレオン。目の前からは外の光が差し込んできています。

もうすぐマチルダがいる外へ出ることができる…。

しかし、レオンの背後にはスタンスフィールドが銃を持って仁王立ちしているのでした。それに気づかず、外へと歩みを進めるレオン。

あと数メートルで外へとたどり着くところでレオンはスタンスフィールドに撃たれて倒れます。

倒れた息も絶え絶えのレオンは、近づいてきたスタンスフィールドに対し、「スタンスフィールドか?」と問うた後、「贈り物だ。マチルダからの」と言って、スタンスフィールドの手に何かを握らせます。

スタンスフィールドが手の平を開けると、そこには爆弾の栓がありました。レオンの体には爆弾が巻き付けられており、撃たれた直後にレオン自身が栓を抜いたのです。

スタンスフィールドの「クソ」という言葉の後、その爆弾は爆発します。

レオンがマチルダの代わりに弟の敵を討った瞬間です。

マチルダがトニーの店でどれだけ待ってもレオンは来ません。

レオンが死んだことを受け入れざるを得ないマチルダは、「もう安心よ、レオン」と学校の庭に観葉植物を埋めるのでした。

「大地に根を張って暮らしたい」そう言っていたレオンの願いを叶えるかのように。

3.映画『レオン 完全版』の感想と評価

本作は人に、大人に絶望した、ベテランのプロの殺し屋と少女が、心を通わせあうことで、未来に希望を見はじめる光景が自然に描かれています。

ミルクが好物だったり、観葉植物に友情を抱いていたり、ヒロイン、マチルダに殺し屋になるに至った経緯を交えて昔愛した女性のことを涙しながら話したりと、根がとても優しく不器用な男は、ジャン・レノにぴったりと言えるのではないでしょうか。

また、親を含めた大人に絶望しながらも、純粋さを失わず、ひたむきに生きていこうとするマチルダを演じた、ナタリー・ポートマンの演技は、後のアカデミー賞女優の片鱗を見せていると言ってよいでしょう。

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まとめ

この作品は「刺激的すぎる」「不健全」といった声があり劇場用ではカットされた、マチルダがレオンから殺しの訓練をを受けるシーンや、レオンとマチルダが愛の言葉を交すシーンを加えたこの完全版ですが、いたって自然な仕上がりです。

刺激的すぎることもなく、不健全さも感じられません。

ナタリー・ポートマンがはまりすぎてそう感じたのでしょうか

男性向け雑誌「LEON」を仕掛けた編集長は、映画『レオン』のフランス原題「Léon」が好きで、「LEON」を創刊したそうです。

それだけ人の心に深く刻み込まれる映画、それが「レオン完全版」なのです。

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